- Eric_Ridel
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「本当に小沢一郎が来るのか?」「最後の瞬間にやっぱりダメでした、とかなるんじゃないか」と最後まで期待を持たないようにしていた。記者クラブの反対でクラブの外の会見が頓挫した例はたくさんあるので、「またダメになりました」という挫折を今回も覚悟していたのだ。
2011-01-28 00:47:12ぼくは政治家は基本的に信用しないのが記者として正しい態度だと信じている。小沢一郎さんも「記者クラブ系メディアに会見しても報道内容に不満がある」党内での立場が苦しい」「強制起訴されそうだ」など、フリーの会見やUstream放送に応じることが自分の利益にかなうから出てきたのだ。
2011-01-28 01:15:44フリーの記者団だって、官庁の記者クラブが公的情報を独占している閉鎖性を突破したいというゴールがある。小沢氏と記者たちの利益が一致したから、今日の会見が実現したのだ。誰も「プレイヤーたちが100%イノセント」だなんて期待していない。重要なのは「結果を出した」ということだ。
2011-01-28 01:20:20ぼくのような記者25年のおっさんは、今までびくとも動かなかった記者クラブ系マスメディアの重要な既得権益が陥落するのをきょう見て、はやり感慨を覚えずにはいられない。その「既得権益」とは「小沢一郎氏のような高度のニュースバリュー人物へのアクセス」そのものなのだ。それが突破された。
2011-01-28 01:24:04あるいは不当に逮捕された人が「記者クラブ系メディアは警察や検察側にバイアスがかかっているから、ノーカットのネット放送で自分の言い分をしゃべりたい」と会見を申し込んできたら、どうなるのだろう? 断る理由はない。
2011-01-28 01:32:10政治家はパブリシティがほしい。記者はニュースがほしい。両者が「両思い」になるから政治家が会見に出て来る。「両者の思惑が一致したから会見が実現した」のは、古今東西あまりに当たり前で非難するようなことではない。
2011-01-28 01:34:20きょうの小沢会見は「フリー記者の会見に高度なニュースバリューが登場してノーミスで乗り切った」という「インフラストラクチャーの試運転に成功」という段階でしょう。そこを誉めてあげてもいいのではないか。
2011-01-28 01:40:23「テレビの実験放送に成功した」=写っているのは「イ」の字を書いた半紙一枚、白黒画面、みたいなものです。それを「つまらない番組だ」(質疑応答に中身が無い)とコンテンツを非難するのは若干ピント外れな気がする。
2011-01-28 01:41:47第二次世界大戦でいえば、ノルマンジー上陸作戦で最初の上陸部隊が浜に上がった、みたいな段階で、まだベルリンは傷一つなく、ヒトラーはピンピンしている、というのが現実ではないでしょうか。例えが悪いですか?笑
2011-01-28 01:44:0150人近い記者たちが入りって、数席余裕があったので、主催者が建物の前で待っていた記者クラブ系メディアの記者に声をかけたのに、入ってこなかったのはなぜか不思議でしかたがない。入ればよかったのに。
2011-01-28 01:46:40そのうち読者も「なんだ、記者クラブの会見で出て来る記事って、つまらないな」「じゃあ、そっちはやめてネット会見みよう」と認識すると思う。そのとき、読者がこの記者クラブをめぐる競争に判定を下すと思う。
2011-01-28 01:53:16私はアエラ編集部在籍10年間であちこちの記者クラブから蹴り出されたので(同じ朝日の社員なのに、です)いま現実にクラブと戦う記者さんたち悔しさはわかる。不愉快きわまりないし、悔しい。激怒して当然だ。(だから『烏賀陽は朝日出身だから言うことが生温い』という批判はやめてくれ/笑)
2011-01-28 01:57:41記者クラブ系メディアの記者に「入りますか」と声をかけたフリーの記者たちの寛容さ、自由を尊ぶ精神は素晴らしい。そういう寛容さ、自由な態度に読者は拍手すると思う。なぜなら、自由や寛容は民主主義の基礎なのだから。記者は民主主義という神殿に仕える神官なのだから。
2011-01-28 02:03:45「記者クラブに意地悪されたからおれたちも仕返ししてやろう」という「報復」は、最後は読者に「なんだ、フリー記者も寛容でない/狭量である点では既存マスコミ記者と一緒か」と誤解されてしまうと、真剣にぼくは懸念しているのです。
2011-01-28 02:06:04もちろん、私は記者クラブ問題の最前線で戦うフリー記者さんたちに最大限の敬意を払う。私はその前線にいない。きょう呼ばれてぽっと会見に同席させてもらっただけで、生意気な越権発言をしたくない。もしそう聞こえたら心からお詫びします。
2011-01-28 02:07:55最後は読者が判定を下せばいいのです。ぼくは、日本の読者は、民主主義にとって本当に重要な判断では、賢く、良識的だと信じている。よく見ている。寛容、自由、良心といった価値をちゃんと見抜けると思う。
2011-01-28 02:12:55朝日の人には「お前はお世話になった会社の批判ばっかりしてメシだねにしやがって」と罵倒され、フリーの記者には「あなたは朝日出身だから生温い」って言われ、ほなわしはどないせいっちゅうねん!!笑
2011-01-28 02:22:35きょうは日本の「知る権利」「報道」「言論の自由」そして民主主義にとって歴史的な日だった。まずは少なくともそのことは祝ってもいいのではないでしょうか。
2011-01-28 02:27:59もちろん、それが「報道」=記者クラブが自らを開放するというアクションによってではなく、小沢一郎という政治家のアクションによって実現したのは腹立たしい限りです。その留保つきで。笑
2011-01-28 02:28:06私は「記者クラブを廃止せよ!」みたいな単純化されすぎた議論は2010年で終わりにしていい、とツイートしました。そして「2011年はポスト記者クラブを実務レベルから考える『ポスト記者クラブ元年』にしましょう」と呼びかけたことがあります。
2011-01-28 02:30:14きょう、具体的な会見というアクションが起きたことで、議論がすべて実務の検討に入ったのを目撃して、胸がすく思いがしました。それは「会見に誰を呼ぶのか」「誰に電話するのか」「メールアドレスは」
2011-01-28 02:32:22「会場にLANケーブルはいくつあるのか」「ビデオは最後列、カメラは」「会見に参加する記者は」といった、ものすごく具体的な実務です。そういった具体的な実例を前にした議論が始まったことは、数歩、いや数十歩前進です。
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