アタック・オン・ネイキッド#3(再放送)
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(これまでのあらすじ:ダンプに撥ねられ死にかけていたマケグミ男・ハタケに、ハダカ・ニンジャのソウルが憑依。全裸中年男性ニンジャ・ネイキッドとして蘇った彼は、ネオサイタマのヨタモノを相手に極限ハッテン前後行為を次々と敢行する)
2016-02-20 20:15:34(ソウカイヤは、ネイキッドに対しニンジャを派遣。派遣されたニンジャ・ワナメーカーは、そこで衝撃的な事実を知る。なんとネイキッドは、ハッテン前後行為の相手を、自分と同質の存在に変えることができるのだ!たとえ相手がニンジャであっても!)
2016-02-20 20:19:15(その事実をソウカイヤに伝えられぬまま、ワナメーカーはハッテンの餌食となる。笑いながら夜の闇に消えたネイキッド達の行方は、誰も知らない…。 #1→togetter.com/li/939916 #2→togetter.com/li/940087)
2016-02-20 20:21:48重金属酸性雨の降りしきるネオサイタマの裏路地を、ひとりの女がほとんど這うようにして歩いている。体のあちこちには殴る蹴るの暴行痕。その服は胸の部分が破かれ、彼女の豊満なバストが露わになっていた。 1
2016-02-20 20:23:44なぜこのような格好を?若く美しいこの女は、つい先ほどまで、ヨタモノによるファック&サヨナラの被害者になりかけていたのである。マッポは、被害者の死体ならば見つけるかもしれないが、今まさに襲われている人間はあまり真剣に探していない。それが人目につかぬ場所なら尚更である。 2
2016-02-20 20:27:50しかし彼女は救われた。更なる狂人の乱入により、ヨタモノ達は逆に残らずファック&サヨナラされたのである。まさにインガオホー。古事記に記されしマッポーの世のあらゆる側面を示すネオサイタマにおいては、狂人が更なる狂人に殺されることがあっても、全くおかしくはない。 3
2016-02-20 20:30:50ここへ至るまでの記憶は曖昧であった。あの時乱入してきた狂人は、どのような姿であっただろうか。そもそも自分はどうやってここへ。急性NRSの影響もあろう。だが、彼女には元々記憶がないのである。 4
2016-02-20 20:34:54彼女は、気付けばこのネオサイタマにいた。それ以前に何をしていたかは、いくら考えても思い出せない。気付けばこの格好で、ネオサイタマを行くあてもなく彷徨っていたのである。今の彼女には、自分の名前が何だったかさえ分からないのだ。 5
2016-02-20 20:38:36彼女はその場にうつ伏せで倒れこんだ。脚は悲鳴を上げている。手には力が入らない。最早一歩たりとも、その場から動けそうにはなかった。トークンさえも持たない彼女は、この数日何も食べていなかったのである。 6
2016-02-20 20:42:58自分はどうやって生きていけばいいのだろう?そもそも、明日まで命はあるのだろうか?彼女の頭の中を、様々な不安がユーレイめいて現れては消える。なんとかしないと。でも何をすれば?彼女には、ネオサイタマの事など何も分かりはしない。 7
2016-02-20 20:47:01やがて、考える力さえも失われていく。彼女はその場で静かに目を閉じた。雨はしめやかに彼女の体を伝っていく。そのバストは豊満であった…。 8
2016-02-20 20:49:53「ブッダファック」背中に長弓を背負ったブルーのニンジャ装束のニンジャが、周囲に散らかったワイヤー機構を見回し言った。彼の胸にはクロスカタナのエンブレム。そう、彼もまたソウカイヤのニンジャである。 10
2016-02-20 20:54:10彼の名はヨウカハイネン。連絡が取れなくなったクローンヤクザ、そしてワナメーカーの様子を見に行くミッションを受けた彼は、たった今この現場を発見したところである。「こりゃひょっとして、ワナメーカー=サンの武器か?」 11
2016-02-20 20:56:52ヨウカハイネンは、かつてワナメーカーと暗殺ミッションを共にしたことがある。ワナメーカーは、油断しやすい性質ではあったが、カラテのないニンジャというわけではなかったはずだ。その彼が、何者かと、恐らくはスカウト対象と交戦し、敗北したということか。 12
2016-02-20 21:00:13これ自体は珍しいことではない。スカウトを素直に受けるニンジャはそう多くなく、大抵は力でねじ伏せねばならない。その過程でウカツにより死亡するニンジャも無論存在する。しかし。「…ワナメーカー=サンは爆発四散したにしても、だ。クローンヤクザ共はどこに行きやがった?」 13
2016-02-20 21:04:02ヨウカハイネンは、ソウカイヤがワナメーカーから最後に受け取ったIRC通信ログを参照した。ニンジャの名はネイキッド。全裸にメンポのふざけた格好。ブンシンめいたジツの使い手。コミュニケーション成立せず。またブンシンに襲われる可能性があるので、急ぎ救援を。 14
2016-02-20 21:07:25この通信が、僅か30分ほど前。彼らと連絡が取れなくなったのはその直後。その間にワナメーカーもクローンヤクザも殺すほどの手練れだということか、その変態ニンジャが?「…変態は関係ねぇか」ヨウカハイネンは、かつてソウカイヤにいたイタミ・ニンジャクランのソウル憑依者を思い出した。 15
2016-02-20 21:11:33ヨウカハイネンは、ソウカイヤの事務所へIRCチャットによる通信を行った。『ドーモ。ワナメーカー=サン死亡の模様。クローンヤクザ行方知れず。恐らく殺された』数瞬の後、返事。『ドーモ。了解。暗殺のミッション引き継ぐこと』「ファック、マジかよ」ヨウカハイネンは思わず悪態をついた。 16
2016-02-20 21:14:52ワナメーカーのミッションよりも、難易度は低かろう。相手を連れて帰る必要は無く、見た目の情報も、ジツの情報もある。だが、相手が直面したくないタイプのニンジャなのは間違いなく、何よりワナメーカーの死が気がかりだ。ヨウカハイネンのニンジャ第六感は、漠然とした不安を訴えていた。 17
2016-02-20 21:17:58とはいえ、クエストを拒否することはできない。『ヨロコンデー』彼は返事をすると、セイシンテキを整え始めた。彼はニンジャソウル痕跡を追う能力に長けており、これはニンジャ暗殺に非常に役立つスキルである。しかし。「…妙だ、ソウル痕跡が追えねえ?」 18
2016-02-20 21:24:26ヨウカハイネンは、自身のこの能力に自信を持っていた。敵対ニンジャを一週間に渡り追跡した末に爆発四散させたこともある。少しニューロンに負担はかかるが、一週間前の痕跡ですら追うこともできる。なのにこれはどうしたことか?ヨウカハイネンの嫌な予感がますます加速した。 19
2016-02-20 21:28:22まさか相手はニンジャではない?まさか。ワナメーカーは確かにニンジャを見たと報告しているし、モータルがブンシンできるはずはない。相手のカラテがあまりにも弱く感知できないのか?いや、ならばワナメーカーがとうに仕留めていないとおかしい。「落ち着け、ならば別の可能性だ」 20
2016-02-20 21:32:44そうだ、敵はニンジャであってニンジャでないという説はどうか。ネイキッドは確かにニンジャだが、本体は別の場所にいる。全裸中年男性は、いわゆるカラテゴーレム。なるほど、ならばソウル痕跡が追いにくくても納得がいく。しかしなぜ人形に男を犯させる?何の目的で? 21
2016-02-20 21:35:17「涼しくなれ、ヨウカハイネン」こみ上げてくる不安を押さえつけるように、ヨウカハイネンは自分に言い聞かせた。カラテゴーレム使いの相手をするのは初めてではない。『敵や自分の実力をよく知ったら百回戦っても勝てる』と、ミヤモト・マサシの言葉にもあるではないか。 22
2016-02-20 21:38:45