アタック・オン・ネイキッド#4(再放送)
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(これまでのあらすじ:ダンプに撥ねられたマケグミ男性・ハタケに、ハダカ・ニンジャのソウルが憑依。全裸中年男性ニンジャ・ネイキッドとなった彼は、男を次々と犯し、しかも犯した相手を自分と同じ全裸中年男性ニンジャに変えていく)
2016-02-21 22:03:56(一方、ファック&サヨナラの被害に遭いかけていた女がひとり。ネイキッドの乱入により一命をとりとめた彼女は、トゥモゾと名乗る老人に拾われ、しばらく家事手伝いをすることに。記憶の無い彼女は、トゥモゾのカロウシした孫娘、マナメの名を名乗ることとなる)
2016-02-21 22:07:44(その裏で、ネイキッド殺しのミッションを引き継いだソウカイニンジャ、ヨウカハイネンであったが、彼は現在…? #1→togetter.com/li/939916 #2→togetter.com/li/940087 #3→togetter.com/li/941082)
2016-02-21 22:11:31ヨウカハイネンは、もう幾度目になるか分からないZBR注射をした。とめどなく襲い来る疲れ、そして恐怖。クスリで誤魔化すのも、実際限界である。 1
2016-02-21 22:13:35なぜこんなことになった?ヨウカハイネンは、ハッキリしない頭で考え始めた。いつになったら、俺はあの汚らしい全裸中年男性を見なくて済むようになるのだ?何度殺せば? 2
2016-02-21 22:17:01全ては己のウカツであった。ヨウカハイネンの任務は、ネイキッドを殺すことである。死んだワナメーカーとは違い、スカウト任務ではないので、姿を見せる必要もなし。さっさと居場所を見つけて、遠くからこの弓矢で殺してやるだけ。そう考えていた。 3
2016-02-21 22:20:09全裸中年男性カラテゴーレムとは戦闘不要。一体でも見つけ、そいつを追い続ければよい。追跡を続ければ、それはいつか本体の隠れ家に戻るはず。それが作戦だった。だが結論から言えば、全裸中年男性がヨタモノを犯す現場を発見してしまったのは、ヨウカハイネンにとって不幸であったと言えよう。 4
2016-02-21 22:25:52やはり裏通りで行われたそれは、汚らわしく冒涜的な光景であった。ヨウカハイネンは吐き気を堪えながらも、ネイキッドの様子をビルの上から見下ろす形で観察していた。(ブッダファック!なんてものを見ちまったんだ、これが奴のジツの正体か!強制前後で奴隷を増やすとは!) 5
2016-02-21 22:29:35ヨタモノが全裸中年男性と化す現場を目撃したヨウカハイネンは、初めてニンジャを見た時の感覚を思い出していた。(つまり、ワナメーカー=サンもああやって…?)そして、あまりにも異様な光景に、彼は忘れていた。「井戸の中の闇を覗きすぎると落ちる」という、ミヤモト・マサシのコトワザを。 6
2016-02-21 22:32:05(馬鹿な、この距離で気付かれるとは!だが今ならまだアンブッシュの範疇!)ヨウカハイネンはとっさに状況判断し、背中の長弓を構え、矢を素早く二本放った。ヨウカハイネンのカラテが込められた二本の矢は、二人の全裸中年男性に向けて真っ直ぐに飛ぶ。 8
2016-02-21 22:37:43二人の全裸中年男性は、とっさにそれを避けようとした、ように見えた。しかし無駄である。この矢は追尾ミサイルめいて狙った獲物を追いつめていく。これぞ彼のジツ、カラテ・アローである。案の定、二人の全裸中年男性の眉間に矢が突き刺さった。狙い通りである。獲物達はその場に倒れた。 9
2016-02-21 22:40:27それでも、ヨウカハイネンのニンジャ視力は捉えていた。二人の全裸中年男性が、死の寸前までニタリと笑ったまま、こちらを凝視していたことを。全裸中年男性達は爆発四散しなかった。それ自体は想定の範囲内であったが、ヨウカハイネンはその視線に言いようのない不吉さを覚えた。 10
2016-02-21 22:43:18それからである。あの全裸中年男性達が彼の前に現れるようになったのは。「ドーモ、ネイキッドです」奴らは必ずアイサツをする。そして『対抗』がどうのと意味不明なことを喚く。それを殺す。だが少しするとまたやって来る。二十四時間、どこで何をしていようとも。もう何日もこの繰り返しだ。 11
2016-02-21 22:46:50「何が対抗だ…ふざけやがって」ヨウカハイネンに最早セイシンテキは無い。ぶつぶつと繰り返しながら、次のネイキッドの襲来に備えるばかりである。ヨウカハイネンは既に追う者ではなく、追われる者であった。「カラテゴーレムのくせに…アイサツなぞ…ファック…ふざけ…やがって…」 12
2016-02-21 22:49:56この時、ヨウカハイネンの心には、ある疑念が湧き上がっていた。ヨウカハイネンは、あの全裸中年男性達をカラテゴーレムだと決めつけていた。しかしそれは本当か? 13
2016-02-21 22:52:57自分自身、何を言っているのか分からない。とうとう気が狂ってしまったのかもしれない。しかし、単なるジョルリにしては、あの全裸中年男性達の目は、あまりにもギラギラと光っている。そこから読み取れるのは、確かな知性、確かな意志…。 14
2016-02-21 22:56:28「「「屋上に対抗して…欲情!!!」」」来た。次のネイキッドだ。ヨウカハイネンは振り向くと同時に、カラテアローを一度に三本放った。矢は三本ともネイキッドに突き刺さる。彼らはあっけなく倒れた。だが、次がすぐに来る。吐き気がする。眩暈もだ。限界を超えたZBR摂取の影響か? 15
2016-02-21 22:59:46死体達は、自らの命など何とも思っていないかのような笑みを浮かべ、こちらを見ながら倒れる。これで何度目だ、次はどこから来る、ああ、頭が割れるように痛い、何も考えられない…「アアア、アアアアアーッ!ウフフーッ!」ヨウカハイネンの何かが壊れた。 16
2016-02-21 23:05:18「アアー、そうだ、逃げるからよくない。全部殺せばいいのか」ヨウカハイネンはおかしな目つきで暗い空を見上げた。「ウフ、ウフフ…攻撃は実際守備にも役立つ…」平安時代のコトワザを呟く彼の顔には、およそ正気の感じられぬ歪んだ笑い。 17
2016-02-21 23:09:45「ウオォーッ!出て来い、ネイキッド=サン!」ヨウカハイネンは己のニンジャソウル感知能力を全力展開させた。メンポの奥から鼻血が、そして耳からも、目からも血が噴き出す。「おお、見える、見えるぞ…ウフフ…」 18
2016-02-21 23:13:18理性を、そしてその命を犠牲に、彼のカラテが燃えてゆく。今の彼には、ネオサイタマ全域の、普段なら絶対捉えられないほど弱々しいソウル痕跡ですら見えていた。どれが誰のものか、ハッキリと区別がつく。「微弱なカラテ…異常に均質…見えるぞ、ネイキッド=サン!」 19
2016-02-21 23:17:57「ウフフーッ…これほどの数が…実際凄い…だが、全部殺せば一緒よ…カラテ無き屑…!」ヨウカハイネンは焦点の合わない目のまま、決断的に…跳ぶ! 20
2016-02-21 23:21:23「集まっているな…ウフフ、何を始める気だ、豚め…モスキート・イン・ヘルファイアな…」ヨウカハイネンは冷たい風を感じながら、ビルの間を跳躍!跳躍!最も近いネイキッドに向けて!そして、全裸中年男性の集まっているその場所へ向けて! 21
2016-02-21 23:24:42