「同人誌専門学校ができる」という話題に触発されて書いた、同人講師と専門学校生徒のSSまとめ

ハルシオンメーカー@同人制作 @halcyonmaker

同人講師「本日入学した生徒の皆さんには、まず伝えなければいけないことがあります。それは、おおよそ同人サークルの８割は赤字運営だということです。また、黒字サークルの半数以上は18禁ジャンル。一般向けで黒字を出せる人は稀です」 生徒「なぜ入学前に教えなかった」 #同人誌専攻

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話題になってる「同人誌専攻」は、プロゲーマー育成コースと同じ専門学校かあ。 なんで、「才能ある一部の人間の、さらに限られたトップ層」しか稼げない分野を教える学校なんて作るんでしょう……？ #同人誌専攻

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同人講師「18禁ジャンルだから儲かるわけでもありません。黒字になるようなサークルの作家は、プロデビューできるだけの実力を備えていることがほとんどです。また、一般向けの場合、プロ作家であっても大赤字を抱えた例も数多くあります」 生徒「だからなぜ入学前に教えなかった」 #同人誌専攻

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同人講師「だから私はみなさんが同人サークル運営で赤字を抱えて路頭に迷わないためのノウハウを教えます」 生徒「やっと授業っぽくなってきたな」 同人講師「まず……同人で生計を立てようとするのをやめてください。それはただのギャンブルです」 生徒「前提から否定するなよ！？」 #同人誌専攻

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同人講師「いいですか？　現代の日本において同人誌とは『有名なゲーム・アニメ作品の二次創作』を指します。それ以外のジャンル、特にオリジナルの特殊性癖エロ同人なんかはほぼ儲かりません」 生徒「唐突にメタな自虐を入れるなよ」 同人講師「せっかくなので宣伝です」 #同人誌専攻

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同人講師「話を戻しましょう。『二次創作で儲ける』というのは、要するに『他人のふんどしを借りて商売をする』ということです。これは大きなデメリットが存在します」 生徒「具体的には？」 同人講師「訴えられる可能性があります」 生徒「しょっぱなから重いな！？」 #同人誌専攻

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同人講師「それから、二次創作の元ネタとなる作品の人気の影響を受けやすいというのもメリットであると同時にデメリットです」 生徒「デメリット？」 同人講師「ええ、原作の人気が高いうちはいいのですが、人気が落ちると一気に売れなくなります」 生徒「ふぅむ……それは怖い」 #同人誌専攻

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同人講師「だから多くの同人作家は、世間の流行に敏感で、イベントのたびに異なる作品の同人誌を発行する人が多いです」 生徒「時流を読むわけか。まあ、商売としては正しいんじゃないか？」 同人作家「その通り。ただし、同人で商売をやる人間は嫌われますよ？」 生徒「ええ……？」 #同人誌専攻

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同人講師「同人誌とはそもそも『趣味が同じ相手に自分の描いたものを見せるための手段』ですから、商売ではなく趣味の延長なのです」 生徒「え…ちょっよ待て。だって俺は『同人作家になれば稼げる』って言われてこの学校に…」 同人講師「やり方次第では稼げるでしょうね。でも……」 #同人誌専攻

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同人講師「『稼ぐこと』は目的ではありません。結果なのです」 生徒「……！？」 同人講師「好きなものを作っていたら、読者が増えて、同人誌が売れて、結果としてお金が手元に残った。それじゃいけませんか…」 生徒「それは…困る…俺は…妹のために……金を稼がないと……」 #同人誌専攻

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同人講師「ふむ……どうやらキミにも事情があるようですね」 生徒「先生…俺は……」 同人講師「ああ、事情は詮索しませんよ。私とキミはあくまで講師と生徒。深くかかわる気はありません。……ですが、稼ぐ方法を知りたいのなら、教えてあげなくもないです」 生徒「……！」 #同人誌専攻

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同人講師「――それが、私のお仕事ですから」 新連載！ 『同人誌専門学校の劣等生』 かみんぐすーん！！！ ……嘘です！！！！！ #同人誌専攻

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なんか予想以上にRTされてビクビク…… 同人講師「あ、この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません」 生徒「もう遅くないか……？」 同人講師「とりあえず予防線は貼るべきですよ」 #同人誌専攻

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短いSSでしたが感想等あれば送っていただければ嬉しいです。 あとはよろしければフォローとかもしていただければもっと嬉しいです。 当サークルの同人作品に興味を持っていただければ感無量です。 反響が大きければ、気が向いたときに続編を書こうかと思います。 よろしくです。 #同人誌専攻

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だいぶ反響が大きいので、暇な時間を見つけて続編をポチポチ書こうかと思います。とりあえず「コンセプト・ターゲット・ベネフィット」の話かな？ また、その後の展開についてアンケートを取ります。 よろしければお答えください。 #同人誌専攻

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「同人講師と生徒の会話SS」に関するSSについてのアンケート結果。 ありがたいことに「SS書くより新作睡姦同人をはやく完成させろ」というご意見が現時点ナンバーワンなので、SSは考えた設定だけサクッと書き連ねてひとまずおしまいにしようと思います。 #同人誌専攻

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同人講師「流行のタグに便乗したＳＳなんて賞味期限が短いですからね。明日以降更新したところで誰も読みませんよ」 生徒「悲しいこと言うなよ！」 同人講師「けど、それが事実です。現に書き出し部分はそこそこＲＴされていますが、後半はほとんど読まれてませんよ」 生徒「ぬぐ…」 #同人誌専攻

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■キャラ設定■ 同人講師→年齢不詳の美少女。同人業界に詳しい。過去に何か大きなことをしでかして、専門学校講師になったらしい。 生徒→お金ほしさに専門学校に入った高卒の男。金が欲しいだけなので創作に興味はなかったが、同人講師の話を聞くうちに覚醒する。 #同人誌専攻

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■続編案■ １．「同人で金を稼ぐ」という目標を定めた生徒。彼に対して同人講師が提示した課題とは……？ 同人講師「まずはキミが『なにを好きか』を私に教えてください」 生徒「はあ…？　同人制作に関係な……」 同人講師「それがわからなければ、何もできません」 #同人誌専攻

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２．生徒は「自分が好きなジャンル」について恥を忍んで同人講師に伝えた。そして伝えられる次の課題は… 同人講師「まさかキミがそんな変態さんだとは知りませんでした」 生徒「うるせえ殺せ」 同人講師「まあいいです。次は、『どうしてそれが好きなのか？』考えてみましょう」 #同人誌専攻

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３．「好きなジャンルの要素分解」を終えた生徒。そんな彼に同人講師は告げる。 同人講師「それじゃあ、次は企画書を書いてみましょう」 生徒「…まだ実作はできねえのか？」 同人講師「企画書はすべての設計図です。設計図なしに良品を作り上げられるのは天才だけですよ」 #同人誌専攻

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４．「企画書を書きあげる」ことができた生徒。しかし、同人講師は無情にも告げる。 同人講師「はい、確かに拝見しました。しかし、この企画書はダメダメですね」 生徒「なっ…俺、不眠不休で頑張って書いたんだぞ！？」 同人誌「社会では、内容が伴わなければ評価されません」 #同人誌専攻

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４’． 同人講師「しかし……」 生徒「…？」 同人講師「企画書を書けと言われて、本当に一晩で書き上げる人は珍しいです。そこだけは褒めてあげます」 生徒「お…おう……」 #同人誌専攻

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５．「企画書のダメ出し」を行い、なんとか実作のための準備ができた生徒。しかし、彼には問題点があり…… 同人講師「絵を……描いたことがない…ですって？」 生徒「…ああ、面目ない」 同人講師「困りましたね……まさか同人誌専門学校に絵を描けない生徒が入ってくるとは…」 #同人誌専攻

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５’ ■ルート分岐■ Ａ「小説を書く」 Ｂ「絵の練習をする」 Ｃ「絵の描ける仲間を探す」 Ｄ「すべてを諦めて退学する」 #同人誌専攻