神社本庁・東京都神社庁と神社における「憲法改正署名」運動について 《山崎雅弘》
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「美しい国」「誇りを持てる国」など、情緒的な言葉や観念を、飴細工師のように操る人間たちがいる。国に捨てられて餓死した軍人、玉砕や特攻を強いられ生き延びる道を国から断たれた軍人、彼らの悲惨な最期を「英霊」というベールで覆い隠して「国民の鑑」と礼賛させられた人々。もう他人事ではない。
2016-01-11 15:32:54東京都神社庁が偽装改憲署名(赤旗)bit.ly/1ZXEt95「東京都神社庁版は『憲法の良い所は守り、相応しくなくなった所は改め、憲法の前文に日本らしさを表現し、美しい国土を守り、家族が心豊かに生活できる社会をつくりましょう』という一般的な文言のみに書き改められ
2016-01-12 13:40:20(続き)ています」「さらに問題なのは、この署名は、衆参両院で改憲派が3分の2を確保し、国会が改憲を発議した後に行われる国民投票時の名簿として使われること」「署名用紙には『国民投票の際、賛成投票へのご賛同の呼びかけをさせていただくことがあります』と記載されています。そのために、署名
2016-01-12 13:41:38(続き)用紙としては珍しい電話番号の記入欄が、一人ひとりにつけられています」「東京都神社庁総務部の話『神社本庁からいわれてやっていることだ。署名の目的はいっしょだから問題はない。署名する人がどう感じるかはその人の勝手だ』」 神社本庁からいわれてやっていることだから問題ないらしい。
2016-01-12 13:42:59朝日新聞出版『AERA』2016年1月25日号に、日本会議と安倍政権の繋がりに関する記事が出ている。同誌は昨年の8月31日号でも同じテーマで記事を載せたが、今回はより重要な、神社本庁とその運動組織の神道政治連盟にも光を当てている。 pic.twitter.com/dWpwa5DK9U
2016-01-19 13:41:33神道史・神道論研究者の門屋温さんによる、神社本庁と東京都神社庁による「改憲請願署名運動」についてのノート(FB)on.fb.me/1JW1Egf 昨年の著書『戦前回帰』で書いた懸念が、ますます現実化しているとの思いを強くする。「今回神社本庁およびその下部組織である
2016-01-20 13:19:51(続き)都道府県の神社庁は、躊躇なく宗教の場へ露骨に政治を持ち込むという挙に出た。これは、神社本庁がもはや宗教よりも政治を上位に置く組織になってしまっていることを露呈している」「明治以降、神道は『国家の宗祀』などとおだてられていい気になり、二十世紀の戦争遂行の手助けをする羽目に
2016-01-20 13:20:57(続き)なった。要は国家に利用されたのであるが、神道界の方も自ら嬉々としてそのお先棒を担いだのだから同情の余地はない。世俗的権威である国家に服従することは宗教としては自殺行為に等しいのだが、そうした自覚もなく、『実質的国教化』というきび団子をもらって、国家の僕となることを喜んで
2016-01-20 13:22:01(続き)受け入れたのである。多くの兵士たちが神社の境内で万歳三唱に送られながら戦地へと出征していった」「戦後になっても、神道界の指導的立場にあった者たちは戦前に自分たちがしたことについては何一つ総括をせず、むしろGHQの神道指令の被害者であるかのような顔をして、戦前の体制への回帰
2016-01-20 13:23:26(続き)を志向してきた。神社本庁はまさにそうした者たちの巣窟であったのだが、戦前世代が退場し、ほとんどが戦後生まれになっているはずにもかかわらず、その危険な体質は何一つ変わっていない。それどころか、むしろ戦争を知る世代の良識派が駆逐され、より原理主義化が進んでいるように見える」
2016-01-20 13:24:33井上ひさしの戯曲『闇に咲く花 愛敬稲荷神社物語』は、神社の神主とその息子の復員軍人を軸に、戦争中に神社が果たした役割とその責任を問う内容になっている。私が中学生だった1980年以降、神社の戦争(加担)責任という話を聞いたことがない。 pic.twitter.com/0Jwe5CJj6O
2016-01-20 13:26:19『闇に咲く花 愛敬稲荷神社物語』の一節。「花は黙って咲いている。人が見ていなくても平気だ。人にほめられたからといって奢らない。ましてや人に命令をくだしたりしない。神社は道ばたの名もない小さな花なんだ」 私が物心ついた頃から抱く神社のイメージは、まさにこれ。傲慢な国家神道とは違う。
2016-01-20 13:28:40昨年に続き、私は今年も「初詣」には行かなかった。神社参拝をボイコットしているわけでなく、神社本庁などの政治活動に加担していない、本来の「穏やかな信仰の場」としての神社には気が向いたら出掛けるが、意味も考えずに惰性で初詣に行ってお金を落とす行為はもうやめにする。祈りの場は厳選する。
2016-01-20 13:29:58これわかりやすい。門屋温「5分でわかる近代神道」(FB)on.fb.me/1ThBqGY「神道と国家神道の違い」についての理解が、陥穽を避ける上で必要になる時代が(また)来るとは思わなかった。我々が同じ陥穽に落ちれば「75年前の前例」から何も学ばなかったことになる。
2016-01-24 13:41:28神道と国家神道の違いについて、時々聞かれるが、感覚的に説明すると「罰が当たる」という感覚があるか無いかだと思う。人間を神格化したものとは違う、人間の手が届かない超越的な存在を意識すると、人は謙虚になり、内面の倫理観に反する行動をとると「罰が当たる」と怖れ、抑制が効く。これが神道。
2016-01-24 13:44:24国家神道の思想には、そういう「罰が当たる」という謙虚な意識がない。人間である国家体制の指導者は「無謬(絶対に間違いを犯さない)」だと豪語し、人間の手が届かない超越的な存在という概念を単に「人心を支配する道具」として利用する。「罰が当たる」という怖れがないので、抑制が全然効かない。
2016-01-24 13:45:37私が子供の頃に神社で遊んでいた時、ここから先へは入ってはいけない、ここにいたずらすると罰が当たる、等の「怖れ」の感覚が自然に身につき、大人になってからも「罰が当たる」という感覚は心の奥にある。戦中の日本軍の行動には「内面の抑制」が外れたものも多かったが、今の日本社会はどうだろう。
2016-01-24 13:50:24日本会議などの国家神道系勢力が、今年に入って運動を加速化させている背景には、焦りと驕慢の両方があるように思える。見かけ上の経済政策の成果が崩れ始め、高支持率の土台が揺らいでいる焦りと、どんな汚い手を使っても大手メディアは自分たちを批判しないという驕慢。突破のチャンスだと見ている。
2016-02-06 18:00:34年始に話題となった「神社での憲法改正賛同署名」。狙いと背景を宮司にお聞きしました。山崎雅弘さんへのインタビューも! 【神奈川新聞】「時代の正体」日本会議を追う② 国民投票への「名簿」 kanaloco.jp/article/153016 pic.twitter.com/NtxhM3FEsT
2016-02-17 07:35:03神奈川新聞が、2月16日〜19日(今日)までの4回シリーズで「日本会議を追う」という記事を掲載中。第2回(17日)では、神社本庁の主導で全国の神社で進められている「改憲賛成署名運動」についての私のインタビューも紹介されています。 pic.twitter.com/owzvmI3KvT
2016-02-19 13:30:06