【俺得】「空の境界」に想うこと【自重版】

ただ、俺が「空の境界」への愛を語っただけです。 後々見返すことがるとか、ないとか。 まあ、これ見て気の合いそうな人は少し絡みましょうということで
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nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

「終章/空の境界」発売間近ということで「俯瞰風景」のBGM聞いてたら無償に語りたくなってきた。しかし、「空の境界」に関しては、たぶんファンの人もひくぐらい好きすぎる、というか好きとかそういう次元は越えちゃってるぐらいなので、フォロワーの方々が離れていくという弊害も起こりそう

2011-01-30 18:05:06
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

でも語りたいので、劇場版にのみ焦点を当てて少しだけ。ちょっとTL荒れちゃいます。

2011-01-30 18:07:02
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

劇場版の話を聞いた瞬間、脳裏に浮かんだのは「汚される」という言葉だった。単に映像化不可能な作品だからではなく、完全な別物を「空の境界」といて見せつけられるからだ。つたない言葉だが、空気感が違うものを、そして何より、キャラという記号におとされた両儀式を。

2011-01-30 18:15:56
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

両儀式は、全ての作品の中で一番好きな人物だと思う。それは萌えとか、そういうのとはまた違う。両儀式に対して思うのは、その存在が綺麗だということ(どん引きラインその一)。綺麗だというのは、別に女性キャラだからというのではなく、たぶん芸術に出会った時の喜びに近いと思う。

2011-01-30 18:20:03
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

人物造形が、とか、ビジュアルが、とかではなく、作品を通じて伝わってくる存在が、当時の俺にはただ鮮烈だった。この感覚は今でも言葉にするのが不可能なほど。そんな式が、キャラとして消費されることで、式の持つある種の神秘性が損なわれてしまうような気がした。

2011-01-30 18:28:08
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

ところが、「第一章 俯瞰風景」を観に行った(一応、見ずにはいられない悲しい性)時に、それは杞憂どころのものじゃないと思い知らされた。確かに、両儀式のもつ神秘性が薄れてしまう感はあった。映像化は明確なキャラ付けをしてなし得るものだから、仕方のないことだと思う。

2011-01-30 18:33:04
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

確かに両儀式のもつ神秘性は薄れたかもしれない。しかし、あおきえい監督(放浪息子放映中)による繊細な映像表現、梶浦由記さん(血だまりの妖しい音楽は最高です)のBGMによって醸し出される、悲壮感ただよう、でもどこかに暖かい空気感によって、両儀式という人物の、人としての心が描かれていた

2011-01-30 18:40:57
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

それは俺が見落としていた最後のピースであり、「劇場版 空の境界」最大の魅力である。等身大の両儀式とでも言うべきか。もちろん、そんな式を演じ切った坂本真綾さんには感謝の言葉もない。台詞回し、微妙な間の取り方をしっかりとこなし、良い意味でキャラ付けをしてくれたのだと思う。

2011-01-30 18:45:39
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

ここまべた褒めしてしまったが、それができるのは「第一章」だけである。後が悪かったわけではなく、一章が良すぎたのだ。音楽、演技はそこまで劣ることはなかった。けど、続く後の章は全て「空の境界」の読了感の再生であって、再構築ではなかった(ただし、六章除く)。

2011-01-30 18:49:52
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

正直なところ、あそこまでのものを作ってくるとは思わなかった。前述した式の人間的な魅力もさることながら、原作にはなかった戦闘シーンも、ただ中二的な見栄えのいいものではなく、「空の境界」らしい美しいもの仕上がっていた。そう美しかった、一体一体、空に浮かぶ少女の霊を殺していくその情景が

2011-01-30 19:00:15
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

まあ、あの読了感の再生であったからこそ、七章の感動は生まれたのだろうが、第一章だけは違う。もともと原作では奈須さんがついてこれない読者をふるいにかけるつもりで書いたそうで、一番映像化に向いていない話だった。だから映像化にあたり、再構築は必要不可欠だったのだが……

2011-01-30 18:56:33
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

「空の境界」をただの中二病ラノベと同系列に扱う人も多いが、実質的なところは違うと断言しておく。確かに、設定や台詞回し、小難しい言葉の羅列などにその傾向は見られるが、それを通して語られているのは、奈須作品特有の孤独な幸福なのだ。

2011-01-30 19:03:32
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

絶対に理解できない他人同士。そして、違う認識のもとで生きることの切なさ。それをも超える、ただ幸せであるということの孤独感。俺にはうまく言葉にすることはできないが、「空の境界」に描かれているのは、アンバランスな世界で生き喜びなのだと思う。

2011-01-30 19:09:00
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

劇場版の話から脱線してしまったが、ともかく、第一章の空気感はその片鱗を見せていたと思う。そして、その空気感があったからこそ、七章の、式が犯した唯一の殺人が、どれほど切なく、どれほど苦しいものだったかが再現されたのだ。

2011-01-30 19:13:00
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

さて、もう明々後日に迫った「終章/空の境界」の発売の興奮そのままに伝わらない言葉で書きなぐってしまったが、ホント、この作品抜きで自分史は語れないと思った。それぐらい、俺という人間と結びついてしまってるんだなと再認識。終章の出来がどうかは分からないけど、今はスタッフを信じてまつだけ

2011-01-30 19:18:33
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

ほんと、ufotableのスタッフさんには驚かされます。商業的に、完全なおまけ作品にあれだけ力を入れてくださるとは。30分ばかりのフィルムに込められた作品の密度は、今までの比ではなかった。というか、ほんとにこれ商業作品で作ってよかったのか。ただの娯楽として見るには敷居が高い気が

2011-02-01 17:44:49
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

物語作品としての「空の境界」は「殺人考察(後)」で終わりを告げている。だから、「終章/空の境界」は完全な蛇足であり、そして、「空の境界」という作品の本質である。その不思議な読了感(原作を意識して)こそが、この作品を何よりも雄弁に語っていると思う。

2011-02-01 17:54:02
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

前に語った両儀式という登場人物についての感想だが、人間的な魅力をもつのが今までの劇場版の式である。しかし、ここで描かれる両儀式こそが、「空の境界」を読んで感じた「両儀式」なのだと思った。

2011-02-01 17:57:56
nori hiro@ぼんぼりたい @sohiatpanda

この章があったからこそ、「空の境界」は媒介メディアの呼称に囚われない「作品」として完成していると思い知らされた。自分が信者体質だからこのような表現しかできないが、同じくジャンルに囚われず「空の境界」を愛してやまないっ人は是非鑑賞してほしい。そして感じてほしい、あの不思議な読了感を

2011-02-01 18:03:48