【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一=東北大名誉教授】
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1【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一東北大名誉教授】tokyo-np.co.jp/article/book/s… スポーツにおけるドーピングに反対する人でも、美容整形まで否定する人はいないだろう。拙著『いのちを“つくって”もいいですか』goo.gl/CZp1YX 書評
2016-03-13 11:12:42東京新聞 書評
2016年3月13日
つながりの中の生命倫理
[評者]野家啓一=東北大名誉教授
『いのちを“つくって”もいいですか?』
島薗進 著 (NHK出版・1404円)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2016031302000198.html
2【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一=東北大名誉教授】tokyo-np.co.jp/article/book/s…だが、どちらも「エンハンスメント」つまり人間のさまざまな能力を増進させる医療技術であることに変わりはない。
2016-03-13 11:12:533【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一=東北大名誉教授】tokyo-np.co.jp/article/book/s… 山中伸弥博士のノーベル賞受賞で脚光を浴びたiPS細胞による「再生医療」もまた、「人間のいのちをつくる、つくり変える」科学技術という点ではその延長線上にあると言ってよい。
2016-03-13 11:13:074【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一=東北大名誉教授】tokyo-np.co.jp/article/book/s… もちろん「幸福に満ちたいのち」を追求する権利は誰にでもある。そのためにバイオテクノロジーなどの先端医療を利用したいと考えるのも人情であろう。
2016-03-13 11:13:225【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一=東北大名誉教授】tokyo-np.co.jp/article/book/s… だが、医療は本来「病気を治し、苦しんでいる人を助ける」ことを目的とした仁術である。その医療が「治療を超えて」人間改造にまで突き進むことはどこまで許されるのか。
2016-03-13 11:13:526【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一=東北大名誉教授】tokyo-np.co.jp/article/book/s… これが本書を貫くテーマである。著者はこれらの動きが「いのちを選ぶ社会」に向かい、「役に立たないものは生きる権利がない」という新しい優生学につながるのではないかと懸念する。
2016-03-13 11:14:047【つながりの中の生命倫理[評者]野家啓一東北大名誉教授】本書は月刊誌『きょうの健康』に連載されたこともあって平明達意の文章で立場の対立する難しい問題を噛んで含めるように説いている。年配の読者のみならず中学校の「道徳」や高校の「倫理」の時間に副読本として活用されることを望みたい。
2016-03-13 11:14:46