何で日本の一般人が考える「異世界ファンタジー」のイメージは画一化したのか？

山本弘　『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

この前の話をどなたかがまとめてくださってました。 言うまでもないけど、ここで言う「日本の一般人が考える「異世界ファンタジー」のイメージ」というのは、最近のラノベやweb小説にあふれている、ドラクエ的というかRPG的な世界観のファンタジーのこと。

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@hirorin0015 以下、面倒くさいんで「RPG風ファンタジー」と総称する。 　もちろん、そうでないファンタジーもいっぱいあるのは承知してます。これからそれに触れていこうと思う。

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@hirorin0015 まず、最近のラノベやweb小説で、RPG風ファンタジーが大流行しているのは事実。 　でも、それ以外の非RPG風ファンタジーが今の日本で当たってないかというと、そんなことはない。

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@hirorin0015 『精霊の守り人』もそうだし『十二国記』や『アルスラーン戦記』にしても、そこらのラノベよりよほど売れてる。 　ただ、ラノベやweb小説を読む層はそういうものを読まないので、それらがヒットしているという事実を認識してないんじゃないかという気がひしひしとする。

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@hirorin0015 非RPG風ファンタジーに対する反論として、読者が世界観を理解するのに手間がかかるとか言う人がいるんだけど、げんにそれが売れているという事実の前には吹っ飛んじゃうわけよ。独自の世界観であっても、多くの読者は意外にすんなり受け入れちゃうものなの。

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@hirorin0015 大急ぎで言っておくけど、RPG風ファンタジーが好きな人を、僕は否定しない。げんに僕も書いてきたし(笑)。 　ただ、それはあくまで「好き嫌い」の問題であって、それが正解というわけじゃない。正解なんてない。前にも書いたけど、作者の数だけ異世界はあっていい。

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@hirorin0015 僕が嫌だなと思うのは、RPG風ファンタジーの流行を見て、「非RPG風ファンタジーは受けない」と思いこむ人がいること。読者だけじゃなく、作者や編集者にも。 自分の目についたものが「流行り」で、それからはずれるものは「受けない」と思っちゃってる。

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@hirorin0015 何年か前に笑ったのが、ある編集者が「さすらいのヒーロー」を出すなと言ってたという話。現代の主人公はみんな定住している。さすらいのヒーローなんていないじゃないかと。 いや、それは単に今、「さすらいのヒーロー」ものを書く作家がいないというだけなんじゃないの？

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@hirorin0015 こういう時、僕が例に挙げるのが『スター・ウォーズ』の話。 ジョージ・ルーカスは1930年代の『フラッシュ・ゴードン』みたいなシリアル（連続冒険活劇）を現代によみがえらせようと『スター・ウォーズ』を考えた。

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@hirorin0015 今でこそ『スター・ウォーズ』は大ヒット作としてゆるぎないけど、公開前は「こける」と予想してた人が多かったらしい。そりゃあ、常識的に考えりゃ、そう思うわ(笑)。「30年代の『フラッシュ・ゴードン』みたいな話をこの70年代に？　アホか」と。

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@hirorin0015 ちなみに70年代のSF映画は、『猿の惑星』シリーズ『赤ちゃんよ永遠に』『ソイレント・グリーン』『時計仕掛けのオレンジ』『アンドロメダ…』『ウェストト・ワールド』『未来惑星ザルドス』『デス・レース2000年』……暗い未来や科学の暴走を描いた作品が花盛り。

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@hirorin0015 『スター・ウォーズ』は当時のSF映画、いや映画界全体のトレンドから完全にはずれてた。トレンドを分析するだけでは、ヒットするなんて予想できるはずがなかった。 20世紀フォックスがよくあんな無茶な企画通したなと、僕は感心してる。

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@hirorin0015 日本でもある。『機動戦士ガンダム』だ。 今でこそ『ガンダム』みたいなアニメは当たり前だけど、あの当時は「リアル路線のロボットアニメ」ものがありうるとは、誰も思ってなかった。想像したこともない世界だからこそ、当時の僕らは「すげえ！」と熱狂したんだよ。

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@hirorin0015 当然、そうしたヒット作がひとつ出ると、その亜流作品がどっと後に続いて、ジャンルは興隆する。うーん、でも『惑星大戦争』や『宇宙からのメッセージ』や『スタークラッシュ』がどれぐらい当たったかというと(笑)……いや、好きですけどね、『スタークラッシュ』。

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@hirorin0015 たしかにヒット作の中には、その時代のトレンドに乗って生まれてきたものもある。 でも、トレンドなんか無視して出現する突然変異的なヒット作というのも多いのだ。(『スター・ウォーズ』の場合は「先祖返り的」と言うべきか)

山本弘　『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

@hirorin0015 『ヒカルの碁』を見ろ。あの当時、碁のマンガが流行るなんて誰が予想した？ 『涼宮ハルヒの憂鬱』や『進撃の巨人』なんかもそう。どう見ても当時のトレンドからはずれてる作品だった。

山本弘　『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

@hirorin0015 もちろん「なぜヒットしたか」を後知恵で分析することは可能だけど、じゃあ次のヒット作がどこから生まれてくるかなんて、誰にも予想できない。 だから僕は言う「○○なんて受けない」という分析はすべて無意味！　ジャンルとかに関係なく、面白いものはヒットする。

佐藤葵 @srpglove

だからさあ、「ジャンルごと作る」なんてのはルーカス富野レベルの天才、スタウォガンダムレベルの傑作でなければ無理ってことでしょう。そんなもん10年にひとつ出れば御の字だし、当時のそれ以外の作品は全て、成功こそしなかったものの「ジャンルごと作る」を目標にするほど挑戦的だったとでも？

佐藤葵 @srpglove

僕が嫌だなと思うのは、RPG風ファンタジーの流行を見て、「日本の一般人が考える「異世界ファンタジー」のイメージは画一化した」と思いこむ人がいること。読者だけじゃなく、作者や編集者にも。 自分の目についたものが「ラノベ」で、それからはずれるものは「存在しない」と思っちゃってる。

佐藤葵 @srpglove

「げんにそれが売れている」ならそもそも「画一化」してねーだろバカか。＞非RPG風ファンタジーに対する反論として、読者が世界観を理解するのに手間がかかるとか言う人がいるんだけど、げんにそれが売れているという事実の前には吹っ飛んじゃう

isaji★mosshm @isaji

おじいちゃん、昨日は画一化してるって言ってたじゃない。いったいどっちなのよ。

isaji★mosshm @isaji

さっきのこれ、ここで挙がっている三作がラノベではないとする発言がおかしすぎて主旨を見失いましたが、これ要するに「若者は昔の作品を読まない」ってだけなんじゃ。若者に古い作品を押しつけようとするのは老害のエゴですね。 twitter.com/hirorin0015/st…

isaji★mosshm @isaji

ヒットしたラノベはラノベから除外される、というアレですかね。

isaji★mosshm @isaji

アルスラーン、守り人、十二国記ってふつうにラノベカテゴリで語られる作品なんですが。人によってはボーダー寄りなのは否定しませんが、ここで挙げるのに適した作品とは思えませんね。それにこれらがヒットしてるなら別に画一化されてないじゃないかって突っ込まれますよ。