【800】丸島和洋氏専門書出版不況と図書館の状況を説明する【400】

○自治体図書館の場合、「読者の少ない」専門書は「税金の無駄」だとして購入を控えさせようとする動きが上から出ていまして、「営業努力が足らない」という段階じゃない ○これはもう、学界全体で取り組まなければいけない状況にきてまして、一出版社の営業努力でどうにかなる段階じゃなくなってるんです。なので、みなさんの御力をお借りしたい、というのが昨晩からのツイートの趣旨です。
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丸島和洋 @kazumaru_cf
某出版社から「業界内の都市伝説ですが、丸島さんがツイッターが取り上げ た本は売れるとのうわさです」というメールを貰った(私信だがこれくらいはいいだろう)。もし本当に売上に貢献できているのなら、ささやかな恩返しができているということで、ありがたいことだが、(続
丸島和洋 @kazumaru_cf
@kazumaru_cf 承前)事実であれば、日本史のある程度本格的な書籍を読みたいという潜在購買層が僕らが思ったよりもいて、そちらに出版社の情報が行き渡っていない(何しろ社長ひとりの出版社が多い世界だ)ということなのだろう。
丸島和洋 @kazumaru_cf
というのも、僕がツイッターを中断する前のフォロワー数が2700位、現状は大河ドラマの余慶で5500位と異様に延びている。ところが、歴史書最大手の吉川弘文館のフォロワー数でも、6700位でさほど差が無い。したがって、僕がRTかけると、宣伝効果は出るのかもしれない。
丸島和洋 @kazumaru_cf
ようするに、SNSやっている人の中に、日本史の本を読みたいor買いたいという人が一定数いて、まだまだ開拓の余地があるのではないか。もし僕のツイートに宣伝効果があるとすると、その隙間を埋めているとういことなのだろう。
丸島和洋 @kazumaru_cf
たしかに、ツイッターはじめて驚いたのは、吉川弘文館とか戎光祥出版の出す歴史本に食いつく人が予想外に多いということだった。僕の目に入る範囲でそうなのだから、潜在層はもっといて、伸びしろも意外とあるんじゃないかな。
丸島和洋 @kazumaru_cf
というのも、SNSというのは、伝言ゲーム的なところがあるから、僕みたいな千桁クラスの人間がRTしたものを、万人クラスのアルファツイッターがRTすると、波状効果はそれなりにでかそうな気がする。何しろ、専門出版社が出す日本史本の初刷り部数は、専門書なら数百が基本なのだから。
丸島和洋 @kazumaru_cf
日本史の本が読みたいけど、高くて買えないという方、お住まいor通勤先の図書館に購入要請を出していただけると幸いです。図書館の購入部数が激減したのが、現在の専門書出版不況の要因なのです。

○800→400

丸島和洋 @kazumaru_cf
どんだけ出版不況が酷いか?個人で比較するのも失礼なので、岩田書院の「戦国史研究叢書」シリーズをみてみよう(岩田の本は奥付に出版部数が書いてある)。1995年の1冊目800部。2015年の14冊目・・・400部。半減である。この数字は近年変化がない。
丸島和洋 @kazumaru_cf
これは、図書館が買ってくれるだろうという見積もりがそれだけ減少し、さらに研究者もあまり本を買わなくなったことによる。後者の理由は、研究費の大幅な削減と、博士号授与推奨政策の結果としての出版点数の激増にある。
丸島和洋 @kazumaru_cf
んで、刷り部数を減らすということは、1冊の定価が高くなることを意味する。僕が専門書を買いだした前世紀末と比べると、出版社によっては倍近く定価が上がっているところもある(先ほど例に出した岩田さんは変化がほとんどない)。これでは、ますます買わなくなる。ここに負のスパイラルが完成する。
tMad(かんむり座) @tmad
ということは日本史に限らず学術書は図書館に買ってもらおうということですよね。 twitter.com/kazumaru_cf/st…
丸島和洋 @kazumaru_cf
@tmad そういうことです。図書館の選書方針が変わってしまったので、個別の要望を積み重ねていただくしかないのです。
丸島和洋 @kazumaru_cf
専門書出版社は、大手でない限り、社長ひとりのところが少なくないんですよ。書面では営業かけていますが、営業回りする人員を雇ったら、人件費で倒れますね。こういう小馬鹿にした人が一番困るんですね。 twitter.com/tadarepanda/st…
丸島和洋 @kazumaru_cf
自治体図書館の場合、「読者の少ない」専門書は「税金の無駄」だとして購入を控えさせようとする動きが上から出ていまして、「営業努力が足らない」という段階じゃないんですよ。議会工作レベルの話になる。
丸島和洋 @kazumaru_cf
これ、図書館に限った話しじゃないんです。博物館や文書館なんかでも、「企画展示」や「民間資料の所在把握と保存」は「税金の無駄」だとして、「小中学生の見学応対だけにしろ」「現在所蔵している文書の整理だけしてろ」という指示が上から出されているところがあります。完全に政治マターなんです。
丸島和洋 @kazumaru_cf
これはもう、学界全体で取り組まなければいけない状況にきてまして、一出版社の営業努力でどうにかなる段階じゃなくなってるんです。なので、みなさんの御力をお借りしたい、というのが昨晩からのツイートの趣旨です。
丸島和洋 @kazumaru_cf
本が売れないという話しをすると、「今は紙の本を買う時代じゃないんですよ」というのが必ず来るのですが、アカウントみると文系の院生(本を出すのが一般的分野の)だったりして、じゃあ貴方は博論書かないし、出版もしないのね、と苦笑してしまうことがありまして。
Kuni Sakamoto @kunisakamoto
学術雑誌の書き手にとっては、完成した原稿がすぐに出版されるのが望ましい一方で、雑誌のつくり手からすると出版の速さはストックの枯渇を意味するので避けたい。この利害の衝突を調停するには、ウェブでの先行公開が望ましいのかしら(しかし英語圏をのぞいて、仕組みは整備されていないような)。
丸島和洋 @kazumaru_cf
専門書なので発行部数は数百部。定価は1万円のものが毎月刊行。これを研究者以外の方に全部買ってもらうのは無理ですよね、という話です。図書館が10館買ってくれるだけで全然違うのです。 twitter.com/crimsoncoeur/s…
丸島和洋 @kazumaru_cf
「図書館は買わないでくれ」というのは、一般流通にのって、どこの本屋でも売られている作家さんです。まあ、気持ちはわかる。ここで言っているのは、たとえば初刷り部数400部・定価1万円の専門書の話。図書館が買うかどうかが死活問題なんです。 twitter.com/gobanya/status…
解放迷@A1Tornadoのリベット代はオレが出したオジサン @gobanyak
@kazumaru_cf お返事ありがとうございます。まあ、その手の本は司書が手配して図書館で読むのが当然だったのですがねえ。もうそうゆう目配りもできないんですよね・・・
丸島和洋 @kazumaru_cf
@gobanya そういう本を、「需要が少ないのに高額だ」といって買わなくなっていってしまったんです。
葦岸堂 @igandou
元図書館員として同意ですが、全国3000余の公共図書館すべてが1万円の本を買う必要や余裕があるわけではないこともご理解くださいm(_ _)m。 RT @kazumaru_cf: ~たとえば初刷り部数400部・定価1万円の専門書の話。図書館が買うかどうかが死活問題なんです。
丸島和洋 @kazumaru_cf
@igandou もちろん理解しております。その予算がどんどん削られていっている現状を申し上げているのです。そして、それは大学図書館も同様なんです。
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コメント

まつき @matukimatuki 2016年3月23日
図書館の問題で言うと、大学図書館が学外者に対してずっとオープンになったのも、利用者にとってはともかく、出版には不利に働いているように感じます。
利島一郎 @toshima59 2016年3月25日
この実態はかなり衝撃的。orz
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