中ザワヒデキ展「ソースと実行」[CLOSING TALK]千葉成夫、藤井雅実[実況] #ソースと実行
- misonikomioden
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美術史に関する著作は3冊。 近代美術テキスト。全手書き。文章のみならず、図版もそう。 ベルリンの壁崩壊タイミングで平成元年であった。
2016-03-21 15:17:12それまでアクリル絵具で絵を書いてた。カラフルで感覚的であり言葉と反するものだ。それが7年間でその終わりに、言葉を連ねて書いた。これ以降言葉も書くように。
2016-03-21 15:17:15今は美術家を名乗るが、当時はポストモダンの時期。大文字の芸術に対するアンチ、ハイカルチャーに対するアンチで、サブカルの方が偉い、今の時代はサブカルなんだ、という気分。 またジャンルの垣根も取り払う、つまりイラストレーションとアートの垣根なんていらない、みたいなこと
2016-03-21 15:18:12パルコで日グラがあったが、そこに出したりしてた。 そこで感覚的な またイラストレーションでは大文字の美術史から離れた絵をかく、それこそ美術史的にも正しい、とそう思って描いていた。
2016-03-21 15:18:44結局美術史をみれば反芸術が面白い。 しかし反芸術が美術に回収される、それなら、非美術、つまり美術へのタブー、それならイラストレーションだろう、と。 当時ヘタうまの流れがあって、そこでイラストと美術を区別しないで絵を描いていた
2016-03-21 15:19:40しかしそれでははっきりしない。 そこで反芸術を徹底するために、美術史を捨てイラストレーションで食べていくとし、そこで近代美術テキストを書いていた。 それまでの時代を捨てるために書いたともいえお墓といえる
2016-03-21 15:20:22近代と現代は現代のいち変形でしかなく、モダンは、コンテンポラリーとは異なるが、近代生活=現代生活であり、モダニズム=現代主義をテーマにしたのが近代美術史テキスト
2016-03-21 15:21:00商業イラストレーションは反芸術の思いでやってたのだが、本当のイラストレーションとなってしまった。 またコンピューターグラフィックスをやっていた面白さからもあるが 97年にはっきりと肩書を美術家に変えて、方法芸術を発表していく
2016-03-21 15:22:36その時期に書いたのが西洋画人列伝。NTT出版 もともとはマガジンハウスのポパイで当時は週間で毎週連載したものが元。大幅にリライトしている。
2016-03-21 15:23:11前半は歴代著作をご紹介。1冊目は「近代美術史テキスト」、お陰様で18刷だそうです。 nadiff-online.com/?pid=83938023 #ソースと実行 pic.twitter.com/IEO02ohekc
2016-03-21 15:24:03ルネッサンスからウォホールまで。 表紙や挿絵は手書きなのだが、文章は活字で写植。 全て一人称の文体で、美術史家として書いてないという思いであり、 近代美術テキストは歴史を書くために出なく、フォンタナの部分を書くために始めたところ美術史もどきをつくることに
2016-03-21 15:24:28そこで中身も本当に美術史書として本格的につくったほうが面白いと思い徹底したところ、本当の美術史書のようになった。 ポストモダンでありシミュレーショニズムであることからオリジナルの否定であることが前提だ。 美術史書っぽいのが美術史書のようになってしまった、と
2016-03-21 15:25:28西洋画人列伝は、 特許出願をしたとき、三次元ビットマップ等々に関するものだが、それは90年からパソコンで絵を描いたことからくるが、 パソコンで絵を描く、製作者が意図してないと思うが、それはパソコンにおけるツールの発展が西洋美術史の発展とリンクすると自分は気づいた
2016-03-21 15:26:34そのことを文章に意図したのが西洋画人列伝。 ビットマップは色の追求のヴェネツィア派、フィレンツェ派は形態追求それはコンピューターではベクター。そのこと
2016-03-21 15:27:31美術史では権威が亡くなっていく。 つまり神権から王権、そして民主主義の時代にはどうやって絵を描くのか困難になる。神でも王のためでもない、どうするか、描かなくても良い、写真だってあるし、と
2016-03-21 15:28:1919世紀には描かない人もでてくる。 しかしそれでも描くんだ、と。そこで人生のための芸術と芸術のための芸術が出現する。神でも王でもなく絵のために絵を描く、と。 それは同語反復につながる。 アドラインハートが、美術としての美術が美術である、そうでないものがそうでない、と
2016-03-21 15:29:202003年に現代美術日本篇をかいた。 それは都現美出展のためだったが、その時には完成しなかった。 予約を獲ったにもかからず出版されずNADiffにも迷惑をかけたりした
2016-03-21 15:30:402作目は「西洋画人列伝」。美術史書のニセモノをつくろうとしたら、それが徐々に、あたかも本物のようになっていった。 nadiff-online.com/?pid=99002759 #ソースと実行
2016-03-21 15:30:592008年にそれはようやく出版された。 方法主義時代の文字座標型絵画が表紙だ。 それは1000部のみで、すぐ売り切れてしまった。
2016-03-21 15:31:12日英併記なのだが、英語の問題があり、売り切れた後改定版を出そうとしたが、本業の美術家の活動が忙しくできないままで、2014年にやっと改訂版を出版できた。それはアートダイバーから出版されている。
2016-03-21 15:32:10日英併記であるのは、日本の現代美術は世界の現代美術、つまり西洋的現代美術の相対物としてあること、それを示すためだ。 また日本の戦後現代美術史であること、 また循環史感を私は提示しているが、この著作でやっと定着した。
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