パナソニックのＣＭに男根のメタファーを見る

It happens sometimes @ElementaryGard

歯周病は感染する「キス＋状況篇」30秒 【パナソニック公式】 youtu.be/6AJMl7HtC7o これこれ。熱い男根のメタファーを感じました。２）に続く

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２）眼鏡つまり堅物キャラクター設定のアイテムがしかけられた男の子が、キスを暗示するかのようにペットボトルを加えている女の子といっしょに歩いています。 pic.twitter.com/S1d7dzZ2Nj

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３）でこの男の子の主観目線。男根のメタファーが画面中央に。奥には微笑む女の子。もろですね。 pic.twitter.com/ggf1SO0sG1

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４）これだけですと「貴様の妄想を勝手に投影するんじゃない！」と必ず反論が来るので、できればこのCMを冒頭から細かく見ていただきたいところです。最初のカットからキス（の寸前）が描かれる。その後のカットでも唇を何かにつける姿が一貫したモチーフとして現れる。

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５）ブライアン・キーによるサブリミナル広告分析の古典『メディア・セックス』のさらに先を日本は歩いているのがよくわかります。視聴者の無意識に訴えかけるのではなく、むしろ視聴者に「あっ男根だ！」と意識的につっこませて笑いに昇華する技。

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６）３で奥に階段が写っています。これは成長期、というか思春期のメタファーですね。そこに輝く男根のメタファーがそり上がっているのです。

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７）『ユーフォニアム』ではこの技は版権イラストでしか使われなかった。実際の作品では使われなかった。しかしこのCMは堂々と使っている。ほんの十数秒だからあっというまにやり過ごせるのが強み。

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８）機会があったら全カット分析してみたいところです。

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９）３０秒ＣＭでした。で字幕を除くすべてのカットで唇を何かにつける動作が描かれる。そこにそっと男根のメタファーを挿入し、最終カットでは母親が眠れる赤ん坊にキスする清純なイメージにすべてを回収してしまう。巧い巧い。

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１０）さらに巧いのは、最初のカットでキスする若い男女を映し出したあとに、子どもたちと幸せそうな一家だんらんのカットをつなげることで、あああのキスのカップルはその後いっしょになって子どもを何人ももうけて幸せになって、そして…と時間の経過を視聴者にイメージさせているところ。

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１１）ただし『２００１年宇宙の旅』のあれと違って、このカットのあいだに字幕が挟まる。挟まるからこそ効果が大きい。

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１２）家族団らんでシャボン玉をとばすシーケンスの後に、また字幕でワンクッション挟んで、今度は中学生の女の子with生真面目男の子のカットがつながることで、男女の出会いという輪廻転生というか因果は巡るというか、とにかくそういう時間の輪廻を視聴者にイメージさせる。

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１３）で男根のメタファーが来るわけです。「ほらがんばれ男の子」といわんばかりに。 pic.twitter.com/fTsobpM5cA

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１４）ＣＭの作り手が「どうだ巧いだろう」と視聴者にウィンクを送っているのがわかる。そして視聴者の側も「巧いねー」と受ける。こういうのを粋の目、匠の目というそうです。netcity.or.jp/OTAKU/okada/li…

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１５）私のこの手の分析に拒絶反応を示す方々は、この粋、匠のほかにもうひとつ大切な「通」の目を持たないから感情的になってしまうのだと想像します。

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１６）日本のサブカルが西洋人には児童ポルノに見えてしまう問題も、これで説明できるかもしれない。