生態学会大会2016の企画集会「生態学における因果推論:convergent cross mapping とその周辺」ききとり記録

2016年3月24日に開催された,生態学会仙台大会(ESJ63) の企画集会 http://www.esj.ne.jp/meeting/abst/63/T23.html その内容を久保 (@KuboBook) がきいてメモしたものです.まちがい・誤解があったらすみません.
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久保拓弥 @KuboBook

生態学会 #esj63 企画集会「生態学における因果推論:convergent cross mapping とその周辺」開始."非線形な系では相関を見ても因果はわからない" "生態学のデータは短いものが多い…せいぜい100点" 30 点ぐらいの時系列に適用可能な CCM が登場.

2016-03-24 09:36:59
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM 集会.類推は "似たパターン" をさがす…(久)これって一番似てる差分を探すのかな?時系列の次数も推定できるかな?…このあといろいろ説明がありそう…

2016-03-24 09:45:35
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM 集会.似たパターンをどのように探すか?simplex projection.どういう次元に埋め込む?ターゲットとする点の近傍でも「点」がちらばるかどうか…相関係数で評価.うめこみ次元は最も良い未来予測ができる次元のもとで CCM .相関係数 0.5 ぐらい?

2016-03-24 09:50:42
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.surrogation data を原因時系列とした CCM の結果を用いて,類推の正確性の決定.横軸:時系列長さ L,縦軸は相関で図示.L依存性が重要.サロゲイトデータ作る方法いろいろ…ツインサロゲイト法では因果関係なしが帰無仮説となる.

2016-03-24 09:54:24
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.Smap による非線形性チェック.非線形かどうかが重要.局所的線形予測法.非線形があるときは全データを使うのは良くない,局所予測が全体予測をうわまわっていれば非線形と判定.実データは確率過程も入る.小さなノイズにはロバスト.中山さんのハナシ,終了.

2016-03-24 09:57:27
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.この手法を仮説検定のように使えるのか?→使えるかも…など 4 件ほどの質疑応答.要旨は esj.ne.jp/meeting/abst/6… 次は阿部さん,CCM の応用例:動物の集団行動の解析.研究例と CCM コーディングの説明.

2016-03-24 10:05:17
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.いろいろな分野の研究者が動物集団行動に.総会さぼって撮影した水族館のサカナの秩序だった群れの行動.アリの行動軌跡の力学はぱっと見ただけでは不明.しかしアリ間の相互作用はあるはず.単独個体はカオス的,集団だと20分ぐらいの周期.エサとりに出る個体数はカオス.

2016-03-24 10:14:49
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM トゲオオハリアリの研究.歩行軌跡.個体齢によって役割が異なる.二個体の歩行軌跡CCM→因果の一方向と双方向.因果なし個体ペアも.老アリ・若アリいろいろペア→若ペアどうし,夜より朝のほうが因果ありとなる場合が多い.5個体でやると特定個体間の関係をあらわすグラフ

2016-03-24 10:21:21
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.展望.自己組織化はリーダーなしが通説だが,アリ間の順位関係とかもありそう.網羅的に CCM で解析を行い,それから因果関係を調べる.このあとは CCM 実装の説明.Sugihara 論文は手法の理解と実装の困難さできちんと適用された例が少ない.

2016-03-24 10:25:42
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.質問 "欠測や不等間隔の時系列データに適用できるか" "網羅的に解析は実際には難しいのでは"→むずかしいかも?質問:網羅的にやったときの誤判定の制御は→これからの課題.”因果関係みつからなかった"→因果ナシを積極的にサポートできない(帰無仮説と同じ).

2016-03-24 10:32:04
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.鈴木さん(NIES),力学系理論から見たCCM:何ができて、何ができないのか?データの問題.1.CCMの計算に必要なデータ量が多い−アトラクターの堆積の増大.2.パラメーターの一貫性が保証されない.そもそもアトラクターとは?ある力学系の終着「点」.

2016-03-24 10:37:45
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM に必要な点は埋め込み次元+1,多種の関係を扱う→アトラクターの体積増.パラメータの一貫性,現実にはパラメーター r が変化しないことは保証されない.変わると近傍点が集めにくくなったり,因果構造が変わったり.r がゆっくり変化してもレジームシフトがおこるかも.

2016-03-24 10:41:10
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM のデータ量を少なくしたい.Simplex projectionでは近傍点の推移ベクトルの加重和.これに対して大域的な RBFN (radial basis function network).SPより効率的に正確な予測が可能.SPは局所的で十分な近傍点が必要

2016-03-24 10:48:17
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM と CMS (Cross Map Smoothness) の比較.CMS (RBFN) はデータ量が増えても予測は良くならない→ノイズに弱い.質疑応答.データが少ない時には CMS がよく多ければどちらでもよい.CMS の Rパッケージはない.

2016-03-24 11:00:37
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM.CMS 論文 (1990 年前後) の共著者からの質問.機械学習における次元の呪い,CMS でも解決されてない?CMS は少ないデータのときに利点があるので,そもそも高次元にうめこめないので対処可.機械学習との関連.

2016-03-24 11:05:39
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 "CCMと移動エントロピーの比較",山道さん.プランクトン実験系,迅速な進化と個体群動態.時系列のモデルベイス解析,マラリアと雨ふり.モデルがまちがっていたら?→モデルフリーな CCMなど.移動エントロピー(transfer entropy)とは…

2016-03-24 11:16:26
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 X, Y ふたつの時系列の相互情報量は因果性がないので時間をずらす.移動エントロピー T_{Y→X} (?)は"Yの過去の値を知っているとき,Xの値で未来のYの不確実性が減る量".多変数版は直接効果を関節効果や共通の駆動要因と区別ができる…伊庭さん CCMへの疑問!

2016-03-24 11:29:35
久保拓弥 @KuboBook

#esj63 CCM と移動平均 TE.環境 DNA とかで長い時系列データが得られれば TE の活躍の場が増えるかも.回答の難しい質疑応答.CCM だと季節性が強いときは特別な調整が必要,TE では?CCM と TE の「因果」は同じか?とくに隠れたZがある場合…

2016-03-24 11:38:50
久保拓弥 @KuboBook

#esj "生態学における因果推論:convergent cross mapping とその周辺" ,終了.非線形な力学系の動態もでると観測データを対応づける方法が少しわかってきました.集会企画者のみなさんありがとうございます.私の実況 tweet がまちがってたらすみません…

2016-03-24 11:49:45