世紀末食肉系刀剣男子

珍しく連作で妄言を吐いたのでまとめました。
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生物 @astarte_nama

20××年地球は核の炎に包まれた。 わずかに生き延びた人類が地下に逃れて十数年、ついに殆どの食料が尽きた人類に残された最後の食料は「刀剣男子」だった… っていう刀剣男子食肉話を思いついた

2016-03-28 22:41:29
生物 @astarte_nama

2x××年地球は核の炎に包まれた。 わずかに生き延びた人類が地下に逃れて十数年、ついに殆どの食料が尽きた人類に残された最後の食料は「刀剣男子」だった… そういや2200年代でしたねと修正

2016-03-28 23:35:02
生物 @astarte_nama

この時代において、鍛冶師及び審神者は農業従事者である。 地上からかつての大戦で残された兵器の残骸を改修し歪ながらも刀剣にする。それを審神者が刀剣男子として命を吹き込み「食肉」ができるのだ…

2016-03-28 22:43:53
生物 @astarte_nama

熟練した鍛冶師とはいえどもろくな設備もなく、材料は兵器の破片といった悪条件の中では作る刀剣も歪なものである。 当然そこから生まれる刀剣男子も醜い奇形だ。 …だがどうせ潰し喰らうのだ。むしろまともな刀剣男子ではないほうが罪悪感も薄れよう。そう審神者は思う。

2016-03-28 22:47:47
生物 @astarte_nama

一日の大半を奇形刀剣男子共の鍛刀に費やし疲れ果てた審神者が部屋に戻る。個室が与えられているのは、食料生産を一手に担っているが故の小さいながらも特権である。 「戻ったか」 部屋に入った審神者に声をかけたのは三日月宗近。 審神者が唯一隠しもつことに成功した最後の美しいもの

2016-03-28 23:11:12
生物 @astarte_nama

「恨んでいるのであろう?」 審神者の問いかけはいつも同じだ。 人類のためかつての同胞達を犠牲にし、今なお歪な同胞を生み出し殺し続ける自分を恨んでいるだろうと問いかける。 「さあ、どうであろうな」 対する三日月宗近の答えもいつも同じだ。 そう言って胸の中にある頭を撫でてやるのだった

2016-03-28 23:22:26
生物 @astarte_nama

ある日、時間になっても鍛刀場に来なかった審神者を不審に思った人々が部屋で既に事切れた審神者を見つける。 驚き狼狽した人々がお前がやったのかと三日月宗近に問う。 「さあ、どうであろうな」 答えた三日月宗近は、審神者の遺体を見た人々の中に喉を鳴らした者たちがいたことを見逃さなかった。

2016-03-29 00:37:07
生物 @astarte_nama

「ふむ、すでに餓鬼に堕ちていたか」 さもあらん、審神者の生む肉だけでは到底足りるはずがなかったのだ。 激高し己に群がる人々を前にし、哀しいことよと三日月宗近は思う。だが人々が食料の生産手段を失い餓鬼に堕ちていくことを愉快でもあると思うのだ。 彼らのために審神者は苦しんだのだから

2016-03-29 00:44:33
生物 @astarte_nama

そして審神者を失った人々は、ほどなくして共食いの果てに滅んだという。 地表には逃げ出した奇形刀剣男子がしばらくの間蠢いていたが、やがてそれらも塵芥に還ったということよ。 おしまい

2016-03-29 00:46:32
生物 @astarte_nama

うちの兵器の残骸から作られた奇形刀剣男子が敵刀剣になってたらと考えると楽しい

2016-04-09 22:57:28