スイート★ノベル『男娼貴族~セックス・ティータイム~』お試し読みまとめ

スイートノベル公式さんがお試し読みツイートしたやつ。 BLスイートノベル『男娼貴族~セックス・ティータイム~』(著者:春河ミライ イラスト:渋矢しかご) http://bookwalker.jp/de0dc5b6d7-2129-4649-b49c-5b01c2f83a4e/ 続きを読む
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スイートノベル @SweetNovel

こんにちは。「スイートノベル」お試し読みのお時間です。 本日から配信中新作BL作品『男娼貴族~セックス・ティータイム~』(著者/春河ミライ  イラスト/渋矢しかご)お試し読みツイートを始めさせていただきます。

2015-06-28 12:01:11
スイートノベル @SweetNovel

「……怖いかい、ジャック」 「緊張はしてる」 誤魔化しても仕方がないと、ジャックは正直に申告する。 「素直だね。素直なのはいいことだ」 リチャードはジャックを抱き寄せ、まるで子どもをあやすように肩を抱いた。 #SweetNovel

2015-06-28 12:15:25
スイートノベル @SweetNovel

ジャックは一層のこと身を固くしたが、体温が馴染むにつれ、身も心も解れていくように感じられる。 自分からリチャードに体重を預けてみると、それが合図になったのか、リチャードはまずジャックの髪にキスを落とした。 #SweetNovel

2015-06-28 12:20:18
スイートノベル @SweetNovel

「初めて、と言ってもまったく初めてというわけではないんだろう? 女性経験は?」 「……」 ジャックはリチャードの腕の中で再び身を固くする。その仕草は言葉よりも雄弁にジャックがまったく未経験であることを語っていた。 #SweetNovel

2015-06-28 12:25:13
スイートノベル @SweetNovel

「……本当に?」 驚いた口ぶりでリチャードはジャックの顔を覗きこむ。ジャックは頬を赤らめてプイと顔を逸らした。 「悪いかよ」 罰の悪さに拗ねた子どものような口をきいてしまい、ジャックは唇を噛んだ。 変に斜に構えてしまったのがかえって恥ずかしかった。 #SweetNovel

2015-06-28 12:30:44
スイートノベル @SweetNovel

経験がないのはたまたまだ。相手をしてくれようという女はいなくもなかったが、そういう相手に限って仲間が懸想しているのを知ってしまったりして、童貞を切るチャンスに恵まれずに来てしまった。 そしてまさか初めての相手が男になるなど、昨日までは考えもしなかった。 #SweetNovel

2015-06-28 12:35:14
スイートノベル @SweetNovel

運命とはまったくもって残酷で無慈悲だ。 「いや、悪くはないさ。聖職者にでもなるつもりだったのかい?」 軽口を叩くリチャードの指が、滑らかにジャックの肌を滑る。 #SweetNovel

2015-06-28 12:40:22
スイートノベル @SweetNovel

「ひっ……あ、いやごめん。続けて……」 思わず息を飲んだジャックは、生娘のようにカタカタと震えながら、リチャードの愛撫を受け入れる。他人に触れられ、これからなされる行為を思うと、皮膚が粟立ちそうだ。 #SweetNovel

2015-06-28 12:45:25
スイートノベル @SweetNovel

「そう固くなっていては楽しめないだろう。私としては君にも楽しんでもらう方がよほど気分がよいのだけど」 「は、はは……善処、する……けど、手短に済ませてくれた方が俺としちゃありがたいかな」 指先が白くなるほどシーツを握りしめて、ジャックはぎこちなく笑った。 #SweetNovel

2015-06-29 00:15:47
スイートノベル @SweetNovel

男娼になると選んだ時から、自身の身体を器物として扱われる覚悟なら決めている。だが、共に過ごす時間まで客に楽しんでもらえるように気遣えるほどの余裕も自信もない。 「……やれやれ」 リチャードは深々と溜息をついた。 #SweetNovel

2015-06-29 00:20:37
スイートノベル @SweetNovel

「それなら、うつぶせになって。尻を高く上げるんだ」 「……悪いね。その分好きにしてくれて構わないから。多少の苦痛なら我慢できると思う……俺、結構痛みに強い方だしさ。へへっ……」 #SweetNovel

2015-06-29 00:25:24
スイートノベル @SweetNovel

ジャックは身を伏せると、言われたとおりに膝をついて臀部を上げながら、強がって笑った。普段は秘められている部分を余すところなくさらす姿勢だ。萎えきった自分のモノが力なく揺れていることを感じながら、ジャックはマーティのアドバイスを思い出していた。 #SweetNovel

2015-06-29 00:31:08
スイートノベル @SweetNovel

どんなに辛かろうが、百万まで数を数えていればそのうち終わる。下手に抵抗するより従順でいた方が楽をさせてもらえる、と彼は言っていた。 これから何をされるのか不安で噛み合いきらない奥歯がカチカチと鳴り、うるさいぐらいだ。 #SweetNovel

2015-06-29 00:35:24
スイートノベル @SweetNovel

(リチャードが練り油を使ってくれますように……) 練り油にどれだけの効用があるのかは知らないが、今頼りにできるのはあの小さな壺の中身だけだ。 枕に顔を押し付け、祈るように目を閉じて、ジャックは自ら自分の尻たぶを左右に割り開いた。 #SweetNovel

2015-06-29 00:40:37
スイートノベル @SweetNovel

腹の中をもさらけ出しているような心もとなさだ。 リチャードの手が触れる。 #SweetNovel

2015-06-29 00:45:46
スイートノベル @SweetNovel

「っ……」 まだ何をされたわけでもないのに、喉を駆け上った悲鳴が枕に吸い込まれ、くぐもった音になった。リチャードの手は尻の谷間を指先で何度か優しく撫でると、足を閉じさせないためか太腿を掴んできた。 #SweetNovel

2015-06-29 12:15:28
スイートノベル @SweetNovel

これから自分の身に訪れる恐怖から、ジャックのそこはきゅっと身を縮こまらせる。 「……っえ?」 #SweetNovel

2015-06-29 12:20:21
スイートノベル @SweetNovel

尻に唇が押し付けられ、可愛らしいリップ音を立てて離れていく。何度かそれが繰り返され「先に練り油が塗られていなくてよかった」という、笑いを含んだ言葉の後、粘膜に濡れた感触が触れた。 #SweetNovel

2015-06-29 12:25:13
スイートノベル @SweetNovel

「っちょ……あんた……何し……!」 悪魔のキス、サバトのキスだ。 他人を罵倒する時にケツにキスしろと叫ぶことはあっても、本当にそんなことをする奴がいるとは思いもせず、ジャックは動揺のあまり手を離してしまう。 #SweetNovel

2015-06-29 12:30:42
スイートノベル @SweetNovel

リチャードは舐めやすいようにか、離れたジャックの手に代わり、尻たぶを押し広げる。 尻の合わせ目の皮膚が引っ張られてちりちりとした。 #SweetNovel

2015-06-29 12:35:12
スイートノベル @SweetNovel

「っあぁ……そんなところ……舐めたら、汚い……」 キスどころか舐め回されていると気が付いて、ジャックは恐慌状態に陥る。 キスは唇同士で行われる神聖な行為であって、尻にキスをするのは神に背き侮辱する行為だ。 にもかかわらず温かくぬめる舌は気持ちよかった。 #SweetNovel

2015-06-29 12:40:23
スイートノベル @SweetNovel

「濡らして広げなきゃならないのも聞いてない? ちゃんと解してからじゃなきゃ怪我をするぞ」 「聞いた……けど……」 そのために持たされたのが練り油だ。 使ってもらえないこともありうるとも聞かされてはいたが、その代わりに舐められるとは思っていなかった。 #SweetNovel

2015-06-29 12:45:26
スイートノベル @SweetNovel

尻の谷間をチロチロと動く舌はもどかしく、ゾクゾクとした寒気に似たものをジャックの身体にもたらす。 「っはぁ……んひぃ……な、なんで……舐めたりなんか……」 背徳的な行為のはずなのに、優しくされているような気がして戸惑わずにはいられない。 #SweetNovel

2015-06-30 00:16:04
スイートノベル @SweetNovel

「いきなり指でするより、舌も使った方が楽らしいからね」 会陰部を押し、周辺をなぞり、尖らせた舌で穴を抉られる。ちゅぷ、にゅちゅ、といういやらしい濡れた音が身体に響き、どうしていいのかわからなくなる。 #SweetNovel

2015-06-30 00:20:49