米軍戦車隊には同じような装備で役割が異なるものがある。それは機甲師団配備の戦車隊と、歩兵師団に増強される総司令部予備のGHQ戦車大隊。
古峰文三 航空史、軍事史、機械工業史の著述業 著書「航空戦史」「砲兵から見た世界大戦」「幻の東部戦線」など
米軍戦車隊には同じような装備で役割が異なるものがある。それは機甲師団配備の戦車隊と、歩兵師団に増強される総司令部予備のGHQ戦車大隊。 パットンは「重戦車など機甲師団には要らない。GHQ戦車大隊に送れば良い」と主張した。GHQ戦車大隊は歩兵協力が主任務の突撃砲大隊と思えばいい。
2016-03-27 11:51:23突撃時に敵火点を潰してくれるのがGHQ戦車大隊の有難味なので76㎜砲を装備すると榴弾威力が落ちる上に「余計な仕事をしに敵戦車を追い掛けるんじゃないか」との不安も出る。機甲師団からは一段低く見られたGHQ戦車大隊の立場が何となく解る。 pic.twitter.com/iT9uk1lsEI
2016-03-27 11:56:38航空用を転用した星形エンジン付きシャーマンには「最前線でエンジンを切らない」という鉄則があった。盛大なバックファイアと轟音を伴う空冷星形エンジンの始動は昼夜問わず戦車の位置を露呈する「やってはならない事」の一つだった。 pic.twitter.com/XNuHuIvtkn
2016-03-27 12:00:30「航空エンジンは高回転を維持するように出来ているのでシリンダ壁とピストンのクリアランスが大きい」「低回転で回す戦車に載せるとオイルが上がり良いことは何もない。点火栓が次々に汚れてダメになるのには参った」 とは戦車部隊整備隊員の回想。 pic.twitter.com/b0sV8AD6GH
2016-03-27 12:07:03歩兵を伴って盾になりつつゆっくり前進するシャーマン。こうした任務は機甲師団から見れば「GHQ戦車大隊がやればいい」もので戦車本来の任務ではない汚れ仕事のひとつ。 pic.twitter.com/optfwg8XHX
2016-03-27 12:17:54GHQ戦車大隊や海兵隊の装備として理想的だったのはこの105㎜搭載型。三号突撃砲と同じ理屈だ。 pic.twitter.com/grJRXk8dUP
2016-03-27 12:51:50対戦車砲は不便、という話の大もとはM10の3インチ砲。戦車不足のためにタンクデストロイヤー大隊がGHQ戦車大隊の代わりに配備されたことから始まった。 pic.twitter.com/Wg94MnaRdK
2016-03-27 12:57:36ノルマンディで最初にヘッジロー突破に使われたのはドーザー付きのM4。これは数が少ない上にバランスが悪く作業も難しかったという。少数でしかも目立つので狙い撃ちにされるのも問題だった。 pic.twitter.com/iN9tpocxPG
2016-03-27 21:13:18簡易に数を揃えられて作業効率も良く、多点同時突破で集中砲火を避けられる「発明品」がこれ。浜辺の対戦車障害やシェルブールの鹵獲資材など、あらゆる材料を掻き集めて第3機甲師団用に57輌を急造しようと試みられた。 pic.twitter.com/PoSbEFmcia
2016-03-27 21:17:17ヘッジロータイプのデモンストレーションはM4ではなくM5軽戦車で行われた。この役割を軽装甲のM5でやるには捨て身の覚悟が要るように思えるけれども、実際にM5に取り付けた写真が残っているので「やってた」みたいだ。 pic.twitter.com/7jJCxNTAmD
2016-03-27 21:21:48軽装甲である上にオープントップのM10にも取り付けられているのは余程具合が良かったのか。何かの足しになればと一面に取り付けられた「増加装甲」が痛ましい。 pic.twitter.com/lFgBTpldxM
2016-03-27 21:24:23@Fruskiy001 ありましたねえ。箱絵を見て「明日死ぬんだよ、キミタチ」と声を掛けたくなります。 pic.twitter.com/Ecs5oJ7IAg
2016-03-27 21:27:41@Kominebunzo ヘッジローカッターって道路沿いとかボカージュのドイツ軍陣地が目をつけたところを避けて、様々な車両で様々な方向から飽和攻撃が増すための機材だから戦車の性能を問わずなるべくみんなつけてたほうがいいたぐいの装備だと思ってたんですけど違うんですかね
2016-03-27 21:35:51ヘッジロー改造が機能面だけでなく、数を揃えて多点同時突破することで損害軽減を果たそうとしたようにノルマンディで行われた工夫は機能ではなく戦術面の改良と結びつくものが成功している。 pic.twitter.com/1bzRKdatxS
2016-03-27 21:39:46こんなエンジンがよく実用になったものだと感心させられるクライスラーのマルチバンクエンジン。英軍は高く評価しているけれども、比較対象が航空転用の空冷星形だったからで、M4A3のV8とは勝負にならない。 pic.twitter.com/dtZ5Yhm3Jz
2016-03-27 21:55:59@momi_man2 だいたいそんな話をしているんだけれど「様々な方向から飽和攻撃」なんてことが簡単にできればヘッジローカッターなんて要らないんだよ。
2016-03-27 22:21:52ヘッジローカッターの装備実験にはあのパットンも立ち会って承認している。攻撃の穂先が3~4輌のドーザー戦車に絞られてしまうと仮に突破が成功してもその突破口に砲火が集中されてしまうので、穂先を増やそうというのが基本的な着想。深く考えず「すぐやれ」「今やれ」で強行された改造工事だった。
2016-03-27 22:26:24@Fruskiy001 @Kominebunzo ロンメル突撃砲やジューコフ襲撃砲の例にならい「M5ヘッジホッグ軽戦車」という愛称があったことにされてましたにゃー。
2016-03-28 00:29:59@uchujin17 @Fruskiy001 「ヘッジホッグ」は先輩格のモノグラム1/32のM4が使っていたのでタミヤもそのまま使ったみたいですね。 pic.twitter.com/Md0ZJI21nU
2016-03-28 07:01:407月26日からのコブラ作戦に投入予定だったヘッジローチョッパー付きの戦車は57輌。でも半数以上は工事未完で装備できなかった。これらの特殊戦車が四方八方からヘッジローを食い破って進んだか、といえば全然違う。行儀よく狭い正面を進んだ。 pic.twitter.com/wLijD4ewsB
2016-03-28 20:35:35突撃路を切り啓く特殊戦車は真っ先に狙われる存在だったけれどもヘッジローチョッパーは取り付け位置が低いので敵に特定され難かった、といった回想もあるけれども、本当かどうかは判らない。コブラ作戦初期段階での第3機甲師団所属戦車の損耗は2輌しかないからだ。戦車の損害は驚く程に軽かった。
2016-03-28 20:39:01突進した部隊の損害が小さかった理由はそれまでになく集中された砲兵と爆撃による制圧効果。行く先々がこんな具合になっていたので今までとは戦闘の様相が全く違っていた。ヘッジローチョッパーも役に立っただろうけれども、それ以上の要因がある。 pic.twitter.com/S5Knx7o83K
2016-03-28 20:42:54