オッサンによる化学と科学のおはなし

2016年のエイプリルフール企画です。元素学たんの研究室のボスがいらっしゃいました。化学と科学のお話をしてくれたのでまとめました。
雑談
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元素学たん @gensogaku
【まとめ用】 2016年4月1日の限定アイコンはうちのボスでした!(笑) pic.twitter.com/6nB4EdnPLJ
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以下、オッサンボイスで脳内再生してください。


元素学たん @gensogaku
エイプリルフールだからと学生に言われたが、どうしろと言うのだ。
元素学たん @gensogaku
彼女ならともかく、私みたいなオッサンが出てきたところで誰も得はしないだろうが、まあ、気が向いたらなにか適当に話すことにするから、暇な人は聞いてくれても構わない。出席?そんなもの取らん。
元素学たん @gensogaku
今日は研究室掃除だ。学生に指揮をとらせているから、私は概ね暇だ。暇なときは寝るか読書に限る。

雑談① 高校化学より

元素学たん @gensogaku
手元に高校化学の教科書がある。先日の研究授業で使ったものだ。私の時とは随分と中身が違っていて、少し驚く。
元素学たん @gensogaku
P289、アルキン。アセチレンの製法が書いている。 CaC2 + 2 H2O → Ca(OH)2 + C2H2 物々しく書いているが、要はカルシウムカーバイドに水をぶっかけるだけだ。
元素学たん @gensogaku
アセチレンの製法ならベルトローのやり方が好きだ。手間なので自分でやることはないがね。歴史的には、単体から有機化合物を合成した最初の例だ。反応は多く知っていても損はない。 2 C + H2 → C2H2 炭素アークが必要だから、やはりカーバイドに水をかけたほうが楽だがね。
元素学たん @gensogaku
@gensogaku カーバイド法を勉強し損ねた学生が、苦し紛れにこれを書いてきたことがあった。あれは困った。
元素学たん @gensogaku
アセチレンを使ってベンゼンを合成できる。ベンゼンは発癌性があるから、うちのラボ……というか、ほとんどのラボでは好んでは使わんな。昔はジャバジャバ使っていたがな。時代というものだ。 3 C2H2 → C6H6
元素学たん @gensogaku
光によるベンゼンの付加クロロ化!私はこいつが高校教科書に載ってるのがどうにも気に食わない。例外的な反応すぎる。たまにベンゼンは容易に付加反応すると思っている学生がいて困る。教えるなら例外的という部分をしっかり強調しないといけない。 C6H6 + 3 Cl2 → C6H6Cl6

雑談② カフェインとプリン環

元素学たん @gensogaku
おや、もう十時か。コーヒーの一杯でもほしい時間だね。
元素学たん @gensogaku
コーヒーと言えばカフェインが有名だ。有名というか、コーヒーから抽出されて見つかったからカフェインというわけだから、代表みたいのものだ。 六角形の横に五角形、そしてその頂点のいくつかが窒素になっている。これを「プリン環」というね。 pic.twitter.com/K8vnLkVZdN
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元素学たん @gensogaku
私みたいなオッサンにもなると、そろそろ「プリン体」という言葉が気になり始める。よく言うプリン体の「プリン」とは、このプリン環のことだ。プリン環を持つ分子は代謝で尿酸になって(似とるでしょ)、この尿酸が我々にとっては嫌な奴なんだねえ。 pic.twitter.com/schQwgFQZt
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元素学たん @gensogaku
プリン環といえば、やはりエミール・フィッシャーだ。彼はプリン環の研究で1902年のノーベル化学賞を受賞した。しかし学生諸君としては、やはり試験頻出である「フィッシャー投影図」のほうがおなじみかな?(画像はWikipediaより) pic.twitter.com/5nxu7WCCiM
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元素学たん @gensogaku
フィッシャー投影式、頻繁に出題されるにもかかわらず、みんな頻繁に間違うよねえ。ややこしいのもわかるが、決まりだから仕方がない。上手く覚えないとな。 ちなみに学生のとき、私は「北へ向かう橋」と覚えていた。地図記号の橋を思い浮かべて、ね。

元素学たん @gensogaku
む、もうこんな時間か。急務に時間がかかってしまったな。
元素学たん @gensogaku
もう夜だ。今日は暇だと思ったんだが、突然大学事務から呼び出されて書類を書かされた。疲れるねえ。
元素学たん @gensogaku
日が変わるまでもう少し時間がある。なにか本でも読もう。

雑談③ 科学と化学のおはなし

元素学たん @gensogaku
私は化学を扱う人間だが、化学とはそもそもが博物学的だ。そして博物学とは、英語で"Natural history"と書くことからもわかるよう歴史に他ならない。私の実感では、化学とは歴史だ。
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コメント

志村俊朗 @toshiro 2017年8月18日
オッサンでも科学を語れるのが化学の間口の広いところ。1つ1つの事実は狭いにも関わらず。 #化学
四国⋈たぬき @ShikokuRaccoon 2019年6月23日
今もアルキル水銀の分析は、普通にベンゼンを使っている。 もっとも、総水銀でスクリーニングをかけるのが一般的だが。 https://www.env.go.jp/kijun/wt_a02.html
四国⋈たぬき @ShikokuRaccoon 2019年6月23日
共沸の原理を利用し、ベンゼンを使って、エタノールから完全に水を除去する手法が存在するが、やったことはない。
四国⋈たぬき @ShikokuRaccoon 2019年6月23日
「C6H6 + 3 Cl2 → C6H6Cl6」 正式名称はヘキサクロロシクロヘキサンだが、日本ではBHC(ベンゼンヘキサクロリド)というほうが一般的。9タイプの異性体が存在し、ガンマータイプ(別名リンデン)にだけ殺虫作用がある(ベータ―タイプが一番安定。)。日本では、分離は行われず、混合物のまま使用されたらしい。
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