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Holyithylene
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「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」って諺、しばしば言われるのが「桜は腐りやすいから剪定してはいけない、梅は剪定しないと樹形が崩れてしまう」というのがあるんだけれど、もっと直接的なはなしとして、花芽のつき方で一目瞭然だったりする。
2016-04-08 01:18:14
実際のところ、桜と梅で花芽の付きかたが違ってて、桜は切ると花芽がなくなっちゃうし、梅は切らないと花芽がなくなっちゃうっていうのが一番大きい理由だと思う。
2016-04-07 01:39:33
まずは桜の場合。1枚目の画像が切らなかった桜、2枚目が切った桜。 pic.twitter.com/uUwEVaWnzT
2016-04-08 01:30:38


梅の場合。こっちも1枚目が切らなかった梅、2枚目が切った梅(開花前なのですが赤い丸いものがすべて蕾)。 pic.twitter.com/sDeSUhyr5h
2016-04-08 01:34:53


桜の場合は、切ってしまうとほとんど花が咲かないし、梅の場合、ガンガンに刈り込んでいても花芽は付くし、むしろ切らない方が花芽が少なくなってしまう。
2016-04-08 01:38:02
これは桜は特に枝の先端に花芽がつきやすくて、逆に強勢の大きく伸びた枝の途中には花が咲かないから。この画像がわかりやすい。このため剪定してしまうと強勢の枝が出てしまうので花が咲かない。 pic.twitter.com/tRt9vAaVMU
2016-04-08 01:39:33

梅の場合、去年伸びた枝全体に花が付く。わりと強勢の枝でも花が咲くので、小枝を大事にするより、刈り込んで強勢の枝を大きく伸ばした方が花芽の数を稼げる。 pic.twitter.com/XS3Akldxfr
2016-04-08 01:43:48

もうひとつ、梅は日陰になった枝はこんな感じにすぐ枯れてしまうので、剪定には日陰になる枝を作らないという意味もある。 pic.twitter.com/8AJpNIM5LZ
2016-04-08 01:46:36

話を戻して桜の場合。桜も枝一杯に咲くように見えるかもしれないけれど、実はこういう風に枝分かれした先に咲いている。最初に画像の左右にわたっている枝が伸びて、次の年に細かく枝分かれ、その後は毎年ちょっと伸びて花を付けて、を繰り返していく pic.twitter.com/wptW5euGjs
2016-04-08 01:55:02

桜の花芽はこういうつき方をするので、とくに古い枝を大事にしないとまったく花が咲かないっていうことになる。だから桜切る馬鹿。それに比べて、梅は古い枝はすぐ枯れてしまうし、剪定をして強勢の枝を伸ばせば伸びただけ花が咲くので、梅切らぬ馬鹿。
2016-04-08 02:02:38
ちなみに、梅と桜だと、一般的には梅のほうが寿命が短くてすぐ弱ってしまう。100年を超えるような梅の木ってほとんど無いけれど、山桜なんかは数百年の大木が結構ある。ただし、桜でもソメイヨシノは例外。
2016-04-08 02:05:44
そして、いくら桜の木だって枝が混みすぎたりしたら、やっぱり切らなければ木が衰えるし、結果として花は咲かなくなる。だから、桜の剪定は、来年の花を取るか、もっと先の花を取るか、先を見据えて切らないとならないので難しい。実は馬鹿では出来ない仕事。
2016-04-08 02:10:59
ちなみに、枝を切ってから早くて2-3年でこうなる。桜を切ったから馬鹿というわけではなくて、この2-3年後やもっと先が見えてるかどうかが馬鹿の分かれ目。 pic.twitter.com/H9hRhgthxi
2016-04-08 02:16:41

あと、大輪のつるバラとか、「大きく伸びた枝から、翌年、枝が伸びて花が咲く。それ以降はその枝には余り咲かない」ので、大きく伸びる枝を毎年出し、翌年枝分かれさせる剪定が必要という。そういう強い枝を「伸びてきて邪魔」っていって切っちゃうと永遠に花が咲かない。
2016-04-08 02:41:04これは余談