旅とくらし文化研究所*春の奈良・京都をゆく*

旅とくらし文化研究所は2016年3月上旬、奈良・京都をめぐる小旅行へ。奈良では、東大寺二月堂修二会(お水取り)を聴聞し、二月堂を中心に散策。京都では洛西の大原野、洛北の雲林院などお能の名曲の舞台(謡跡)を歩きました。春の古都を旅した記録をお伝えします。
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旅とくらし文化研究所 @tabi_kurashi

旅とくらし文化研究所は京都・洛西の大原野に来ています。ここはかつて、長岡京がおかれた場所から近く、大原野神社は長岡京遷都に際し、奈良の春日大社を分祀したのがはじまり。小塩の十輪寺は『伊勢物語』で知られる在原業平ゆかりの古寺です。 pic.twitter.com/OpYbuPR1l4

2016-03-04 12:30:38
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奈良の東大寺二月堂修二会(お水取り)は四日目をむかえています。今日は春の陽気で暑いくらいの一日に。今夜は間近でお松明を見学し、初夜の法要を聴聞。夜になっても気温が高く、二月堂内で声明を聴いていても、それほど寒さを感じませんでした。 pic.twitter.com/lXgJkU2Seh

2016-03-04 23:16:05
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今日の奈良も暖かく、春の陽気です。昨夜にひきつづき東大寺二月堂へ。午前中は特別な法要はありませんが、修二会に携わる方々が準備に動きまわり、お水取りが多くの人に支えられていることがわかります。登廊下に今夜のお松明も準備されていました。 pic.twitter.com/4z4EdmvRI7

2016-03-05 13:10:19
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今日は午後から京都を散策。紫野の雲林院は、淳和天皇の離宮跡を869年に寺院にあらためたのがはじまり。広大な堂塔を構え、花の名所で知られましたが、応仁の乱で消失し、江戸時代に大徳寺の塔頭として再建。春のお能の名曲『雲林院』の舞台です。 pic.twitter.com/k0nRe3iis1

2016-03-05 21:08:12
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旅とくらし文化研究所は3月4日、5日の二日間、奈良・京都をめぐる小旅行へ。奈良では、現在行われている東大寺二月堂修二会(お水取り)を聴聞し、二月堂を中心に散策。京都では洛西の大原野、洛北の雲林院などお能の名曲の舞台(謡跡)を歩きました。春の古都を旅した記録をお伝えしていきます。

2016-03-06 23:07:15
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奈良通信:夕方5時半頃の東大寺。昼間に比べると観光客は少ないものの、修二会(お水取り)を目当てに、二月堂へ向かう人たちの流れもこの時間には少しずつ目立ってきます。南大門をくぐり、鏡池に映る大仏殿をしばし眺めた後、二月堂へ。 pic.twitter.com/cDwSwJUHMS

2016-03-06 23:12:16
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奈良通信:東大寺二月堂へ向かう途中の道の脇に、地面の枯れ草と保護色で一体化しつつある、くつろいだ様子の鹿さんを発見。夕暮れ時、鹿さんたちがお休みモードに入るなか、お水取り見学の人たちはどんどん増えていきます。 pic.twitter.com/agF4QedXj1

2016-03-06 23:14:08
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奈良通信:夕方5時半すぎの東大寺二月堂。7時からのお松明を見ようと、二月堂下にはすでに大勢の人が集まっていました。土日の人出はさらに多く、二月堂周辺の入場規制が行われることも。二月堂の近くでお松明を見学するなら、平日がねらい目。 pic.twitter.com/Js6aTamhFH

2016-03-08 00:23:47
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奈良通信:修二会の時期、東大寺二月堂の一帯や参道には、竹できれいに編んだ柵が設けられます。お松明の見学などで夜の人出も増えるため、混雑整理や危険防止も兼ねているのでしょう。二月堂周辺にこの竹柵が見られるのも、お水取りの季節ならでは。 pic.twitter.com/qRfD0mgGvs

2016-03-08 00:27:30
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奈良通信:夕方5時45分頃の東大寺二月堂回廊からの眺め。正面の奥には大仏殿の大屋根や奈良盆地、その先に生駒の山々まで見渡せます。二月堂下の広場では、修二会のお松明を見学する人たちが続々と集まりはじめ、二月堂周辺が活気づいてきます。 pic.twitter.com/LNtJtyZzQO

2016-03-08 23:13:38
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奈良通信:修二会のお松明は二月堂の舞台からも見学でき、舞台上にも少しずつ人が増えてきます。ただし、5時45分頃に規制がはじまり、夕方6時前には二月堂へ上がれなくなるので注意が必要。また、12日と14日は舞台上での見学はできません。 pic.twitter.com/tMBlyi6jYs

2016-03-08 23:15:06
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奈良通信:夕方6時をすぎ、二月堂の舞台上でお松明がはじまるのを待っていると、修二会を支える裏方さんたちのお働きが、とても身近に感じられました。お松明が火の粉を散らす回廊の欄干は、時間をおいて何度も水で濡らされます。木造建築の二月堂、一歩間違えば火災の危険もあるため気を抜けません。

2016-03-10 00:09:56
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奈良通信:二月堂舞台上からのお松明見学は、すぐそばを重さ40kgもの燃えさかるお松明が通るため、安全上の理由で、舞台下での見学よりも様々な規制があります。狭い場所に立っぱなしでの待機には忍耐力も必要ですが、そのなかで貴重な存在が、見学者を誘導し、注意を喚起するベテランの裏方さん。

2016-03-10 00:11:19
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奈良通信:二月堂舞台上で修二会を支えるベテランの裏方さんは、お松明を見学する上でのマナーを、過去のトンデモ見学者のエピソードを紹介し、ユーモアも交え笑いを取りつつ流暢に説明。舞台は横に長いため、左右に移動して二度同じ説明をされます。 pic.twitter.com/tbS0etk5f1

2016-03-10 00:12:23
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奈良通信:二月堂舞台上での裏方さんのお話は、ただの注意に終わるのではなく、お水取りの歴史や法要の解説を交えて、見学者にも1265年間つづく修二会に立ち会う感覚を自然と促すような巧みさはあっぱれ。お名前はわかりませんが、密かにDJポリスならぬ「DJ二月堂」と心でお呼びしたのでした。

2016-03-10 00:13:44
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奈良通信:二月堂修二会では、夜7時からのお松明の前に「加供(かく)」という裏方が、小さな松明を手に登廊を三度上り下りします。「三度の案内」といって、ひとりだけ先に二月堂へ上堂して準備を整えている「処世界」と呼ばれる練行衆に、初夜の法要の準備確認や練行衆の松明上堂を予告するが役目。

2016-03-10 22:40:12
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奈良通信:修二会の「三度の案内」、一度目は夕方6時半頃で、時刻を知らせる「時香の案内」。つぎはお松明直前の7時に二度つづけての案内で、堂内の準備を確認する「用事の案内」、最後に練行衆の上堂を告げる「出仕の案内」。そのたびに二月堂の出仕口から「○○の案内!」と堂内へ呼びかけます。

2016-03-10 22:41:09
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奈良通信:二月堂舞台上でのお松明見学では「三度の案内」も間近で聞くことができ、堂内から答える処世界の声もよく聞こえます。三度目の「出仕の案内!」に処世界が「承って候」と返し、二月堂内の鐘をつきはじめると、いよいよお松明が上がります。 pic.twitter.com/OvPfBtrJsK

2016-03-10 22:43:05
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奈良通信:二月堂修二会お松明、燃えさかる松明を担いだ童子は二月堂正面の回廊へ進み、松明の先を欄干から突き出します。舞台上で間近に見ると、太い松明の重量感がよく伝わってきて、それを担いで上る童子の責任の重さもひしひしと感じるのでした。 pic.twitter.com/SEoMcUSvAm

2016-03-11 23:54:59
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奈良通信:お松明を担いだ童子が二月堂の回廊を横切ると、途端に夜の闇が明るく照らされ視界がドラマチックに変化し、衝撃的。目の前をお松明が通るため、炎の熱や、松明が燃える独特の香りも伝わってきます。火の粉が舞うと見物客からはどよめきが。 pic.twitter.com/EruE73E3MH

2016-03-12 00:06:48
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奈良通信:お松明が一本上がるたびに練行衆がひとりずつ上堂し、二月堂へ入る前に柏手を二度打つ音が聞こえます。これは裏手の遠敷社へのお参り。その後、練行衆は堂内で履物の差懸をドン・ドン・ドンドッドドドド…と大きく踏み鳴らして内陣へ。お松明では、音にも耳を澄ますと様々な発見があります。

2016-03-12 00:09:38
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奈良通信:何度も訪れた二月堂修二会も、舞台上でのお松明見学は初めて。間近で燃えさかる松明の迫力や煤の香りも印象的でしたが、お水取りを支える裏方の人たちの働きや、松明を持つ童子の息づかいを身近に感じられたことが、いちばん感動的でした。 pic.twitter.com/jIAWHNuhUG

2016-03-12 22:52:30
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奈良通信:お松明が終わると、初夜の法要はここからがはじまり。二月堂では、練行衆の祈りが深夜までつづきます。独特の美しい節回しを持つ修二会の声明、特に諸仏や本尊を称える称名悔過から「南無観自在菩薩…南無観自在…南無観…」と本尊の名をくり返し唱える宝号は、一度聴いたら忘れられません。

2016-03-12 22:53:07
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奈良通信:二月堂修二会の初夜の法要で、称名悔過や宝号と並んで印象的なのが神名帳。南無観の悔過が終わると堂内にほら貝が鳴り響き、灯明が一段と明るく灯された後に奉読されます。日本全国の神々を次々と読み上げて勧請するもので、リズミカルな節回しが特徴。最後に、小さく御霊の名も呼ばれます。

2016-03-12 23:24:27
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奈良通信:神名帳の最後に読まれる「御霊」とは、非業の死を遂げた人たち。菅原道真、藤原仲麻呂、長屋王、大津皇子などが含まれていて、彼らの霊を慰める意味で、全国の神々を勧請した後に御霊の名を読み上げるのではないかといわれています。ここにも、二月堂修二会の奥深さを感じることができます。

2016-03-12 23:38:01
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