中学での国語と英語の断絶について小論 中一篇

It happens sometimes @ElementaryGard

１）小１～６の国語教科書を分析してきました。 小１ togetter.com/li/961251 小２ togetter.com/li/961661 小３ togetter.com/li/961763 小４ togetter.com/li/962150 ［続く］

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２） 小５ togetter.com/li/962408 小６ togetter.com/li/962836 で恐ろしいことに気が付いた。時制について全然教えていないんですよ小学校！

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３）「食べる」を過去時制にすると「食べた」。ごく簡単ですよね。ところがこんなことさえかけらも言及がない。

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４）「書く」を活用してみましょう。書かない、書きます、書く、書くとき、書けば、書こう。さあ「書いた」はどこにあるでしょう？

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５）そう、出てこないんですよ五段活用のなかに。実は活用表をよく見ると、二つ目の段（連用形）に「書いた」とオマケみたいに記されている。

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６）つまり「書きます」と「書いた」が同じ段に入ってるんですよ。わかんないですよねこんな分類の仕方では。どうしてこんなよくわからない記し方をしているのかというと

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７）「書いた」は文語では「書き＋たり」であり、それが口語だと「書い＋た」になるのだという理屈付けがされるのです。こういう理屈で「書き（ます）」と「書い（た）」が同じマス目に分類される。

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８）文語（とりあえず枕草子とか源氏物語とかの古典のこととイメージされたし）と口語（いわゆる現代文）を同一の文法で説明しようとするため、どうしてもこういうアクロバティックな理屈をつけざるをえないのはわかるのですが。

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９）アカデミックには正確であっても、実用性がない。なんといっても過去時制の存在に無頓着になる。そんなんでいきなり英語にさらされたら、時制の概念を飲み込むのさえ大変。

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１０）ほかにもいろいろ、小学校国語のむちゃくちゃさを思い知らされたわけですが、それは後日総括するとして、そういうむちゃくちゃな国語を六年かけて叩き込まれた生徒が、中学で英語の授業を受け始めたら、どう混乱に陥るかを検証していきます。

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１１）前にこんなのを書きました。 学校の英語はどうしてデタラメになってしまうのか小論 togetter.com/li/949642

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１２）このときは英語の教科書に絞って分析しましたが、今度は国語の文脈で再分析してみようと思います。

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１３）〈国語〉は習ったけれど〈日本語〉を教わっていない生徒が、どう英語と遭遇し、どう混乱していくのか。

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１４）取り上げるのは三省堂の New Crown。エレン先生はいません。彼女は東京書籍のほうでの出演だから。

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１５）すでに分析はしているんですが改めてやります。togetter.com/li/949642ちょっとミスった個所もあるので。

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１６）出演者のみなさんです。メイリンは今年度から髪形を変えてこの版よりイケてますが。 pic.twitter.com/m3FJ8aBrbI

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１７）それから中学国語の分析にあたって取り上げるのは、小学校篇に引き続いて光村図書の教科書です。togetter.com/li/959998

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１８）中一になっても国語では時制の話題がない。中学卒業までない。

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１９）ということは過去現在未来の時制イメージが生徒の頭にはないわけです、少なくとも国語ワールドでは。

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２０）一方で中一英語では、前半三分の二は現在時制オンリーで押し通し、後半三分の一で過去時制がデビューするカリキュラムです。togetter.com/li/949861

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２１）冒頭部分。すべて現在時制です。この学校では中一の年明けまでは過去形で喋ってはいけないのです。 twitter.com/kumi_kaoru/sta…

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２２）ここもぜんぶ現在時制。メイリンのラケットの持ち方がおかしいとか、そんなのは些細なことです。 pic.twitter.com/4v3u7xxfT1

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２３）過去形は年明けにデビュー。日本での思い出を振り返るという形式です。 pic.twitter.com/XRJ720F6hb

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２４）ちなみに東京書籍のほうでも同じ手を使っていますね。エレン先生が日記のなかで初詣を回想。過去形デビュー。 pic.twitter.com/Uf5BK4uaJW

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２５）三省堂の教科書に戻ります。もくじを見てみましょう。第九章である「9 Four Seasons in Japan」で過去時制がデビューするわけです。 pic.twitter.com/lut1wJiUs5

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