リーディングドラッグ(読むドラッグ)シーン紹介PRその2!WEB小説『変性意識上のアリア』

小説投稿サイトカクヨムにて公開中、読者には『読むという概念すらどうかなった』『未体験の読書感』と概ね好評?のWEB小説『変性意識上のアリア』より今回は第四ステージのシーンを一部ピックアップ。カクヨムでは全57話で本編完結していますのでこちらを見て興味が湧いた方は是非一話から読んでみてください。感想などはお気軽に!前編公開中のURLはコチラ↓ https://kakuyomu.jp/works/4852201425154890234
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『変性意識上のアリア』本編ステージ4より抜粋

ollie @zuiikin_drg

ああああああああああああああああああ・・・・・ッ 俺はよくわからない念仏みたいな気味の悪い声に見送られるかのように、蟻地獄の罠を思わせる砂の波にどんどんと飲まれていく。 なんだこれは。俺らはみんなであの山を目指して歩いていたんじゃなかったっけ。いや、そのはずだ。

2016-04-19 23:18:03
ollie @zuiikin_drg

みんなはどこにいる? ノイ?エラ?・・・コーリ? なんにも見えない。声も聞こえ無いし、俺の声もきっとみんなに届いていない。 ・・・・・・。おーい。・・・・・・・・おーい。 ・・・駄目だ、俺しかいない。さびしい。

2016-04-19 23:18:18
ollie @zuiikin_drg

みんながいないんだと思った途端さっきからかすかに聞こえていきていた念仏の様な声が次第により鮮明になり、まるで頭の中に直接流れ込んできているんじゃないかと思う程の大音量で響き始めた。

2016-04-19 23:18:31
ollie @zuiikin_drg

オン ア ボ キャ ベイ ロ シャ ノウ  ああどうしよう。もうわかる。わかってしまう。これはもう、俺の意思が及ばなくなるやつだとわかる マ カ ボ ダラ マ ニ ハン ドマ

2016-04-19 23:19:08
ollie @zuiikin_drg

なんだろう、温かい。ぐうーと、背中側に体が、引っ張られて、時間が、どんどんゆっくりに   ヂンバ ラ ハラ バ リタ ヤ ウン そして、おれをとりまくすべてのものが、どんどんひきはがされていく!!

2016-04-19 23:19:20
ollie @zuiikin_drg

「ッ・・・アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」 俺は自分の後ろ、背中側に体がどんどんと引っ張られやがて砂の海の中で仰向けの格好で、自分でも信じられないような、聞いた事の無いくらいの大声で息の許す限り叫び続けていた。

2016-04-19 23:19:50
ollie @zuiikin_drg

その自分自身が大声で叫ぶ声を聞いて、なんだ、随分と大声で叫んでるじゃないか、どうした大丈夫か、そんなに叫んで辛そうに、とまるで他人事のような考えが浮ぶ。

2016-04-19 23:20:24
ollie @zuiikin_drg

やがて大音量で聞こえていた念仏の一つ一つの『音』が具現化し、可視化された23個の梵字が俺にどんどん近付きそして張り付いていく。 顔や腕にぐうっとめり込んでくる。その感覚が気持ち悪く、頭がおかしくなりそうだ。痛みは無い。

2016-04-19 23:20:41
ollie @zuiikin_drg

とと と と と とと と と と と オンアボキャベイロシャノウマカボダラマニハンドマジンバラハラビリタヤウン 張りついてきたその梵字から体の内部に浸透するように念仏が発せられる。

2016-04-19 23:20:50
ollie @zuiikin_drg

それは『俺の生命の音』を上書きするように響き、 何かを考えていないと自我までもが奪い取られてしまいそうな恐怖から俺は必死に思考を巡らせる対象を探す。俺の体はというと今も絶叫を続けていた。

2016-04-19 23:20:57
ollie @zuiikin_drg

しかしそのような抵抗も虚しく自我はどんどんと持ってかれているようで、 全身が徐々にとろけていくような感覚がそれを物語る。 とろとろとろとろとろとろとろとろとろとろとろ いつしか抵抗する事をやめ、恍惚に浸っていた。 あぁいいね。いいじゃん。これいいやつだよ、うん。

2016-04-19 23:21:06
ollie @zuiikin_drg

俺は全身の力が抜けて、顔を右に向けてふわふわを楽しみ始めた。 ちなみに実際は左を向いていた。例の脳みそが起こした錯覚だ。 そして手足は伸ばした先の各方向へと、ゆっくりと俺の体を遠く離れていき、心臓の鼓動もどこかへ隠れていってしまった。

2016-04-19 23:21:17
ollie @zuiikin_drg

内臓は気持ち悪いから、もういらないじゃあねバイバイ。 俺の生命のとととと音もいつのまにか聞こえなくなっていた。 そうやって俺は今のこの環境で過ごすにあたって、いらない物は省いてとにかく最適化に努めた。脳さえあればいい。完全なミニマリストだな、傑作だ。

2016-04-19 23:21:27
ollie @zuiikin_drg

ただひたすらとボーッとしていたら、 とても優しい声に話しかけられた。 「ノブルさん。こんにちは。私は、宇宙です。」 ハハ。 ついさっき太陽と会話したばかりだが、 とうとう宇宙にまで話しかけられた。

2016-04-19 23:21:34
ollie @zuiikin_drg

不思議と驚きや疑いの念はほとんど湧かず、 それよりも今は話し相手が出来る事がとにかく嬉しい。 「やぁ。こんにちは」

2016-04-19 23:21:43
ollie @zuiikin_drg

「ノブルさんが先程から耳にしていた言葉の波動、あなたは念仏と表していましたね。あれはマントラというものです。この地球上でもっとも古い宇宙の言葉、サンスクリット語の音の組合せによって波動を生み出し、現像世界の束縛から解放され全ての災いを取り除く事が出来ます」

2016-04-19 23:21:52
ollie @zuiikin_drg

「そいつはとてもありがたいですね」 「はい。この波動のパターンは光明真言と言って日本人がインドから持ち帰った最強のマントラです。ですのであなたもどこか懐かしいような親しみを感じているかと思います」 「そうなんですね。今とても気分がいいです」

2016-04-19 23:21:59
ollie @zuiikin_drg

「しかし、今あなたに聞こえているマントラは日本人が自分達の言葉で再解釈して広めたものになりますので真のサンスクリット語とは言えません。ですので必然的に音のバイブレーションが生み出す効果も半減しているのです。 ここから先はサンスクリット本来の形で聞いてもらいましょう。

2016-04-19 23:22:07
ollie @zuiikin_drg

あなたの心の膿を全て出し切り、あなたの脳とハイアーセルフとの繋がりのチューニングを行い、アセンションによってあなた自身がこの世界を導くのです」

2016-04-19 23:22:22
ollie @zuiikin_drg

「よくわかりませんが、ワクワクが止まりません。早くお願いします」 俺がそう返すと、先程まで響いていた念仏が徐々に聞こえなくなっていった。

2016-04-19 23:22:32

なにこれおもしろいかも!と興味湧いた方は小説投稿サイトカクヨムにて全話公開中ですので是非見てみてください★★★

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2016-04-18 10:56:18
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