<主語>のない言語とハローキティと

試論
1
It happens sometimes @ElementaryGard

1)日本語は述語こそが王様論は私の独創ではなく、先行研究がたくさんあります。この論を知ったのは『主語を抹殺した男 評伝 三上章』(金谷武洋)がきっかけでした。

2016-04-21 22:06:12
It happens sometimes @ElementaryGard

2)カナダの大学に留学して、ひょんなことで日本語を教えることになったものの、日本の学校文法ではどうしてもうまくフランス語ネイティヴである生徒たちに教えることができず悶々としていたところに、三上文法の著作と遭遇して感銘を受けた。そういう思い出話から始まる本。

2016-04-21 22:08:01
It happens sometimes @ElementaryGard

3)それ以来教え方をがらっと変えた著者。どう教えるようになったのかが具体的に綴られていて読ませる。述語こそ日本語の肝だと最初の授業で宣言するそうです。詳しくは手に取って読んでみてください。面白いです。

2016-04-21 22:09:30
It happens sometimes @ElementaryGard

4)ここからは私の思いつきです。日本はキャラクターの王国だとよく外国人にいわれます。どうしてそうなのか、いろんな論考を読ませていただきましたが、いまひとつこれといったものがない。私が思うに、日本語の構造と何か相関関係があるのではないでしょうか。

2016-04-21 22:10:59
It happens sometimes @ElementaryGard

5)「食べる」「歩く」といった述語だけでもう文が成り立つのが日本語。主語(というか主格補語)は必要なときだけつければいい。ハローキティをはじめとするキャラクターたちはひょっとして主語の代わりを務めているんじゃないか…

2016-04-21 22:13:08
It happens sometimes @ElementaryGard

6)述語こそが王様で、西洋言語でいう〈主語〉なるものはもともとなくて〈主格補語〉があるのが日本語です。しょせん補語なんだからなくたって文は成り立つわけです。

2016-04-21 22:16:45
It happens sometimes @ElementaryGard

7)それでも「誰が波平を殺したの?」と聞かれたら「サザエが殺した」とか「タマが殺した」とか、動作の主体をはっきり述べないと相手にはわからないから述べるしかない。

2016-04-21 22:18:47
It happens sometimes @ElementaryGard

8)ニホンジンのキャラクター好きな心象は、ひょっとしたらこういう〈主格補語〉の感覚と重なるのかも。

2016-04-21 22:20:12
It happens sometimes @ElementaryGard

9)ツイッターのアイコンを見ればわかる。私はいまハローキティを使っていますが私は別にキティだと自己主張したくてそうしているわけではありません。とりあえずキティを「主語」代わりにしとけってぐらいの軽い気分で使っています。まさに主格補語的な感覚。

2016-04-21 22:22:05
It happens sometimes @ElementaryGard

10)今は自分でも何言ってるのかよくわからないのですが、やがて私のなかで明確に理論化されていくことでしょう。いつものパターン。

2016-04-21 22:25:03