圏論の基礎でとある命題を読んだぼく「なるほど」 その証明を読んだぼく「わからん」 Kan拡張を使って自力で証明したぼく「自明」
2016-04-23 03:25:41圏論における「全ての概念」の一つである「随伴」も、通常(?)はHomを使って定義することも多いけど、自然変換の合成で定義することもできる。
2016-04-23 04:21:50そして、圏論をやっていて気付くのは、圏論の証明では「圏」「関手」「自然変換」の定義を気にすることはほとんどなくて、自然変換の計算をやっているだけで証明ができてしまう。
2016-04-23 04:23:21圏全体は圏Catをなすけど、CatはHomが圏になっている(自然変換が射)。そこで一般に、Homが圏になるような「圏」を2圏という。
2016-04-23 04:25:07この2圏は先ほどの「圏」「関手」「自然変換」を抽象化したような概念になっている。例えば随伴やKan拡張の定義を知っている人であれば、直ちに「2圏の中での随伴/Kan拡張」を定義することができる
2016-04-23 04:26:15こういう、2圏で「圏論」をやるのはformal category theoryと言われていて、実はいろいろなことが知られている。
2016-04-23 04:28:07例えばStreetのthe formal theory of monadsというのがあって、これは一般の2圏の中でモナドを考察した論文だ。定義は関手の場合と同じ。
2016-04-23 04:29:35例えば、今Cを2圏とすると、Cの中の「モナド」全体はまた2圏になることが分かる。これをMonad(C)と書くことにする。対象c∈Cを一つ取ると、恒等射id: c→c は自明にモナドになる(恒等関手がモナドになるのと同じ)ので、包含Inc: C→Monad(C) が得られる。
2016-04-23 04:32:23ところが、実は、Cを2圏としたとき「Inc: C→Monad(C) が2-右随伴を持つならば、Cの任意のモナドが随伴から得られる(関手の場合と同じで随伴からモナドを作ることができる)」という定理が成り立つことが分かる。
2016-04-23 04:35:24@alg_d これの証明に使ってるのがこのツイートの図式ですね twitter.com/alg_d/status/7…
2016-04-23 04:38:24モナドの勉強してるけどモナド is むずかC、よく分からない #たのしいけんろん pic.twitter.com/6sam8Thsz8
2016-04-14 00:47:29関手の場合の、「任意のモナドが随伴から得られる」という定理は、Inc: Cat→Monad(Cat) が右随伴を持つ、ということに系にすぎない。
2016-04-23 04:36:08ちなみにこの話にはオチがあって、Catの場合右随伴があることをどうやって証明するかというと、T代数を具体的に構成してわちゃわちゃやる(普通の場合とあんまりかわんねぇ…)
2016-04-23 04:41:15他にも、例えば左随伴が左Kan拡張と交換するという定理があって、 alg-d.com/math/category/ に証明が置いてあるけど(kan_extension.pdfの定理6)、この証明は何が書いてあるのかよく分からない
2016-04-23 04:43:35