オリンピックエンブレム解題

建築エコノミスト森山高至（漁協建築研究家） @mori_arch_econo

オリンピックエンブレムがＡ案で決定した。私も候補作４案の中でデザイン技術が最も洗練され完成度の高いものはＡ案だと感じたが、デザインはあくまで目的の表象ためのツールである。そういった意味ではＡ案の洗練が果たしてオリンピックという大衆イベントを象徴するに相応しいかどうかは別の話だ。

建築エコノミスト森山高至（漁協建築研究家） @mori_arch_econo

今回採用されたオリンピックエンブレムは、エンブレムのみ対象化されたものではなく、そのシステムがデザインとして非常に優れたものですが、その価値評価にはある意味高度なビジュアルコミュニケーション能力を必要としていますので、市松模様に関する「読み方」を広めておく必要があるでしょう。

建築エコノミスト森山高至（漁協建築研究家） @mori_arch_econo

たとえば、採用のエンブレムにおける市松柄には「陰と陽」という世界の成り立ちを暗示しており、球体の点対称のグラフィックは「渦巻きや対流」が世界の動きを暗示している。結果としてオリンピック競技が特定の国家や大陸、特別な選手を表現するのではなく、生々流転する世界の出来事や考え方が、

建築エコノミスト森山高至（漁協建築研究家） @mori_arch_econo

オリンピックの期間だけでも皆が一瞬立ち止まって、行き方来し方を考える機会になるように、小さな集合の大きな動きの一瞬を捉えたカタチとして、このオリンピックエンブレムを最優秀案として採用しました、とか。代理店は委員会や政治家や大臣にちゃんとマトモな説明原稿を書いて渡しておくように！