「進撃の巨人」を読んで思ったこと-ナウシカ、エヴァ、マップスなどを絡めて
- WATERMAN1996
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「進撃の巨人」ようやく1巻を読んだ。途中、巨人について「目的は人類の殺戮」とあったところで、ナウシカの巨人兵とマップス外伝のクオリネスを追う捕獲者を思い出しちった。…宮崎先生、長谷川先生、あんたら残酷やで。
2011-02-03 23:36:31「進撃の巨人」読んでいて気がついたのだが、最初ジャンプに持ち込んで断られたというのは、ジャンプ的でないというより、ジャンプに載せられない話だったからじゃないだろうか。ジャンプは他の漫画雑誌と比べても、人の生き死にが記号化されていてあからさまな表現を避けるところがある。
2011-02-04 23:56:59なお、80年代頃はジャンプも結構生々しい生き死にを描いていたわけだけど(北斗の拳とかJoJoとかバスタードとか)、記号化が進んだのはキン肉マンやドラゴンボールの影響のように思える。肉体の欠損や流血を描かなくなったり、死者の生き返りが描かれるようになった。
2011-02-05 00:04:43以前 @tyokorata さんと、ジャンプの箱庭バトルについて論じたことがあったけど、箱庭傾向が強い作品ほど生死の描写も記号化されているように思える。ジャンプの王道系に比べると、進撃の巨人はいささか痛過ぎるんだな。
2011-02-05 00:14:15効率化しちゃうから、生死の描写も記号になると思う 昔赤川次郎の小説で、心臓発作でなくなった社員を軸にした群像劇があったけど、続く) RT @WATERMAN1996: 箱庭傾向が強い作品ほど生死の描写も記号化されているように思える。
2011-02-05 07:46:31続き)物語の最後に、社員旅行の出席者チェックをしてた人が、「何だあいつ死んでたのか」と呟いて、その社員の名前に思い切り斜線を入れる場面がありました RT @WATERMAN1996: 箱庭傾向が強い作品ほど生死の描写も記号化されているように思える。
2011-02-05 07:48:36続き)男性社会もそうですが、簡略、効率化した現実社会は、実のところ箱庭世界とほぼ一致するという… RT @WATERMAN1996: 箱庭傾向が強い作品ほど生死の描写も記号化されているように思える。
2011-02-05 07:50:26進撃の巨人の基本設定は古典的で、例えば風の谷のナウシカや火の鳥の未来編は全く同じ設定で描かれている。自然の脅威になす術のない人類。しかしながら、ナウシカの腐海は脅威の象徴でしかなかったのに対し、進撃の巨人の「巨人」は人の姿をし顔を持つ「悪意」として描かれているのが時代の違いか?
2011-02-05 00:24:07@errorworld どうでしょう?私はドラゴンボールって完全に様式化された表現になっていると思います。生っぽさが無いというべきでしょうか。絵柄の問題とも言えるかも知れませんが、しかしながら、高橋留美子の「人魚の森」は生っぽさ、切れば血が出る感覚があります。
2011-02-05 06:39:43「閉じられた世界」を明示的に、それはもう明示的に描いた作品は、長谷川裕一の「マップス」がある。風の谷のナウシカに匹敵する程エポックな作品なんだけど、この手の話に際してはなかなか分析に使われないね。 http://togetter.com/li/77561
2011-02-05 06:51:39.@Hamyuts_Meseta さんの「トアルツイッタラーの『進撃の巨人』評…ガラパゴス島国「日本」と、それを覆う『壁』」をお気に入りにしました。 http://togetter.com/li/77561
2011-02-05 06:51:46ナウシカ、エヴァ、進撃の巨人と比較して、マップスってのは、伝承族の脅威が明示された後は、徹頭徹尾、戦略的勝利しか前提にしていないのね。 ゆえに非常に日本的で無い作品と言えるかもしれない。 http://togetter.com/li/77561 では物語構造をWW2に擬えている。
2011-02-05 07:09:09http://togetter.com/li/84063 でツイートされている、進撃の巨人の巨人は認知症の老人というのは非常に納得がいった。あるいは重度な知的障害。超特大巨人と奇行巨人(アレ)が「意思」を感じさせるのに対し、明らかに書き分けられているね。普通の巨人は不気味だ。
2011-02-05 08:51:44「進撃の巨人」のマンガとしての面白さ。この作品を特徴付ける要素の一つが「立体機動装置」にあると思う。これは体格で劣る人類が縦方向に移動するためのシステムなのだけど、これが作品内に立体(空中ではなく)を作ることに成功している(巨人と戦うことが前提だから逆説的ではあるが)。
2011-02-05 20:46:07「進撃の巨人」のマンガとしての面白さ。人間は基本的に縦方向に動くことを前提としていない。例えばドラゴンボールは舞空術で空を自由に飛びまわるけれど、彼等の移動はあくまで「空中」であって「立体」ではないのね。ワイヤーアクションを根拠立てて作中に取り入れたというだけでもすごいと思う。
2011-02-05 20:52:15「進撃の巨人」のマンガとしての面白さ。立体を跳び回ることのカタルシス、これは創作において難しい要素だったと思う。空を飛ぶタイプの作品と飛ばないタイプの作品では、前者はどうしても非現実性が強まってしまう。リアルさのためには飛ばすわけにはいかないが、絵の気持ち良さが出せない。
2011-02-05 21:04:24「進撃の巨人」のマンガとしての面白さ。空を飛ぶタイプの作品では、どうしても墜落の緊張感が無くなってしまう。この作品の「跳躍」は気持ち良くもあるが、跳べなくなることは同時に巨人への対抗手段を失うということでもあり、即、死に繋がるという点で、なんとも絶妙なバランスと言わざるを得ない。
2011-02-05 21:14:50