学問は母語で学ぶのが効率良い?
政治思想史という学問をやっていると真偽は別として、英独仏は当然、ラテン語、ギリシャ語場合によってはアラビア語、ヘブライ語まで読む秀才がいる。ただ世の中はよくできたもので、他言語秀才は撃ち抜くロジックに欠ける。語学の才能はあるが体系的理論構築の才がない。ぜひ通訳として手を組みたい。
2016-04-30 01:09:32思想史学者といってもピンからキリまでいるが、最初の基準は、外国語文献が引用されているかどうかで、正統と素人芸の区別はつく。ただし極端な多言語秀才の場合は、考察する時間を言語習得に費やしてきたので、迫力あることは書けない。でも学問には訓詁学は大切で、学者としてはそれでよい。
2016-04-30 01:23:31エラスムスが言葉だけでローマカトリック教会を脱帽させられたのは彼がラテン語のみを習得したからで、ギリシャ語の勉強をサボったのが大きい。ルターの迫力は彼がラテン語が苦手で、断念して母語の才能を 伸ばしたところにある。彼らがマルチリンガルだったら衰弱してつまらないことを言ってたろう。
2016-04-30 01:31:41僕は何語でもいいんだけど18歳までは外国語は受験英語に止めて(つまり母語を豊かにする営みです)、抽象的な思考回路が発達する時期までは、母語一本でやるべきだと思う。外国語は頭が出来てから苦労してやるべき。もちろん上手くはならないが、植民地人のような子供英語なら身につけない方がよい。
2016-04-30 01:38:35以上の話とは別文脈だけれど、語学力というのも一種の反知性主義 なんだよ。典型な例で言うと、東大法学部出身のキャリア官僚に対して、専門職採用の人や非東大系が語学力バカにするわけです。エスタブリッシュメント批判として外国語運用能力がある。TOEICなんか完全に反知性主義の帰結でしょ。
2016-04-30 01:59:07抽象的な思考力というのは、悶々と過ごす10代に急速に形成されていくもの。この時期に使用言語がふらふらしてたら知的能力が言語習得という幼児がやる営みに膨大に費やされる。だから、少し足りない感じの子になる。思考力に深みがないからだ。例外はいる。生まれつき頭の良い人でかつ親も立派な人。
2016-04-30 02:12:01考えてみれば当然の話だよね。たとえば僕のように日常生活で外国語が無縁だった人間は、中学時代に島崎藤村の『破戒』とか下村胡人の『次郎物語』とか読むわけで、同じ時期に「これは花です」「私の名前は・・・」とやらなきゃいけない子とは思考力の涵養で圧倒的に差がつく。受験では負けるけどね。
2016-04-30 03:14:23@oxomckoe 自分のように山形のクソ田舎で外国語が日常生活で無縁でも、ラッセルの西洋哲学史を英語で読んで、英語で抽象的な思考をめぐらし、受験でも圧勝みたいなストーリーもあります(笑)。母語が先という議論は、応用言語学的にはそれほど正しくないですし。
2016-05-01 11:46:04大学生にもなって、日本語でしか読書、思考しないと、かえって危なっかしいんじゃないかね。僕が大学生だった80年代終盤の政治学を振り返ると、日本語の書物にはろくなものがなく、国際政治も比較政治も英語で最初から読み込んだものでした。植民地云々以前に、まともな研究が母語ではなかった。
2016-05-01 11:49:33色々な分野で日本語訳の酷いのもあって、最初から英語版で読むほうがベターなときもありますし。。 twitter.com/junsaito0529/s…
2016-05-01 11:52:07@junsaito0529 @oxomckoe 一部の例外的な天才秀才のエピソードとしてではなく、結局のところ、母国語による抽象思考に専念するべきか、英語を交えての抽象思考訓練の方が良いのか、一般論としてどちらがより適切かつ現実的な教育か?というのが疑問です。
2016-05-01 11:53:09@ikenokenji @oxomckoe そもそも、知的なものへ仕向けるモチベーションやインセンティブの設計が失敗しているのではないでしょうか。教育のメインストリームで「思索やその表現は一部の物好きがするもの」的な扱いしかなされていない。
2016-05-01 11:54:41僕が大学生だった頃、日本国際政治学会の学会誌は査読制を取っておらず、文献サーベイのママゴト論文しか掲載されなかった。オリジナルな実証研究はほとんど見かけず、まともな研究を読もうとしたら英文誌を読まざるを得なかった。なので、そもそも研究者として日本語の言論空間に良い思い出がない。
2016-05-01 11:58:39大学院生になって、論文を発表しようにも投稿先がない。政治学だと査読誌が『レヴァイアサン』ぐらいしかなかったし、それも誌面の一部。インターネットも存在しない時代に、イン・ハウスの紀要しかなかったのが80年代の国内大学。そこから抜け出すためには「英語で」学ぶ場に出ざるを得なかった。
2016-05-01 12:03:48@junsaito0529 @oxomckoe 大学新卒にコミュニケーション能力なるものや人間力なるものを求められても抽象思考訓練の成果は重視されない上、日経新聞が院生院卒落ち零れ論を煽動している現状がありますから、学生側からは抽象思考を訓練するメリットが見出せないでいますね。
2016-05-01 12:07:02数学、物理だと大学院レベルなら日本語という前提があり得ない。そのノリで経済学をやったので、独習かつ英語だったので結果として正解。少なくとも日本の経済学汚染にふれずにすんだ(笑) twitter.com/junsaito0529/s…
2016-05-01 12:08:32外国語を学ぶ=英会話、だと短絡的に印象操作されるのは迷惑。母語でまともな教育、研究が行われていないときに、外国に選択肢を求めるのは当然。我々は、抽象的かつ論理的な思考を英語という外国語で表現するためのトレーニングを行っているわけで。そもそも、日本語で論文指導きちんとしようよ。
2016-05-01 12:09:09私が言っているのは、中学・高校辺りの頭脳形成期の話で、大学になれば、外国語を読める努力は必要ではないでしょうか。英語授業はナンセンスですが、日本語で書かれたものが少ない分野もありますし。私の専門分野も主に読むのは英語です。 twitter.com/ikenokenji/sta…
2016-05-01 12:25:53おっしゃることが嘘ではないと仮定してお応えしますと、頭良かったんですねとしか。母語と書きましたが、何語でも良いので頭脳形成期は一言語が良いと思います。複数言語になる場合は、ご本人の天性の頭脳と親御さんの工夫が全てです。 twitter.com/junsaito0529/s…
2016-05-01 12:34:47医学部の場合、研究をやる場合は英語必須だけど、それ以外の場合、学部の教科書から卒後のマニュアル本に至るまで、ほとんど日本語でなんとかなるなあ。というより、日本語でも十分充実してるので、わざわざ不自由な英語で読むのは必須ではない。 twitter.com/junsaito0529/s…
2016-05-01 12:40:12@YoichiTakahashi @junsaito0529 良し悪し。実際にはそのことで日本の人材や資産の海外流出も最小限に抑えられている側面もあると思う。海外で教育を受けた人間は私が見る限りでは日本には戻ってこないし。そういった思惑がかつての日本にはあったんだろうなと思う。
2016-05-01 13:25:25仕事で政策立案の参考文献を探しても、日本語より、OECD、IMF等の国際機関や、米国、EU、英国等の先進国、海外の大学やシンクタンクの英語論文に当たることが多い。国際会議で発信・議論する為にも、結局最初から英語でやる方が速かったり。 twitter.com/junsaito0529/s…
2016-05-01 13:27:02@YoichiTakahashi @junsaito0529 そして、個人のことをどうこう言う前に世界のどこにもマトモな日本人街が無いことや海外邦人や日系人を棄民扱いし続けた日本にこそ問題があると思うし、もしかしたらこれが日本が将来的に死に至る病になるかもしれない。
2016-05-01 13:28:22@YoichiTakahashi @junsaito0529 高橋さんが言う様に日本には資産がある、日本人は強い。しかし、日本の地政学的リスクは高くなり、日本政府はヤバい。国際的に国家間の優良人材や資産の取り合いになってきている状態ではパンドラの箱を開けることに。東アジア空洞化
2016-05-01 13:35:04@YoichiTakahashi @junsaito0529 今はどうやっても市場に引き摺られて流動する。日本の震災の多発と支那の空洞化などによって日本に留まらず、アジアの形は変わるだろう。有事危機を煽れば、更に流動する。優良人材や資産から。とても危険な兆候と潮流が出始めている
2016-05-01 13:39:35