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学問は母語で学ぶのが効率良い?

自国語で学問出来る、世界的にも恵まれた環境を背景にした、 「日本人ならば日本語で、日本語だけで学べ、外国語での学習は効率悪い」との信仰を検証する
キケロ 母語 外国語 ラテン語 エラスムス
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オッカム @oxomckoe
政治思想史という学問をやっていると真偽は別として、英独仏は当然、ラテン語、ギリシャ語場合によってはアラビア語、ヘブライ語まで読む秀才がいる。ただ世の中はよくできたもので、他言語秀才は撃ち抜くロジックに欠ける。語学の才能はあるが体系的理論構築の才がない。ぜひ通訳として手を組みたい。
オッカム @oxomckoe
思想史学者といってもピンからキリまでいるが、最初の基準は、外国語文献が引用されているかどうかで、正統と素人芸の区別はつく。ただし極端な多言語秀才の場合は、考察する時間を言語習得に費やしてきたので、迫力あることは書けない。でも学問には訓詁学は大切で、学者としてはそれでよい。
オッカム @oxomckoe
エラスムスが言葉だけでローマカトリック教会を脱帽させられたのは彼がラテン語のみを習得したからで、ギリシャ語の勉強をサボったのが大きい。ルターの迫力は彼がラテン語が苦手で、断念して母語の才能を 伸ばしたところにある。彼らがマルチリンガルだったら衰弱してつまらないことを言ってたろう。
オッカム @oxomckoe
僕は何語でもいいんだけど18歳までは外国語は受験英語に止めて(つまり母語を豊かにする営みです)、抽象的な思考回路が発達する時期までは、母語一本でやるべきだと思う。外国語は頭が出来てから苦労してやるべき。もちろん上手くはならないが、植民地人のような子供英語なら身につけない方がよい。
オッカム @oxomckoe
以上の話とは別文脈だけれど、語学力というのも一種の反知性主義 なんだよ。典型な例で言うと、東大法学部出身のキャリア官僚に対して、専門職採用の人や非東大系が語学力バカにするわけです。エスタブリッシュメント批判として外国語運用能力がある。TOEICなんか完全に反知性主義の帰結でしょ。
オッカム @oxomckoe
抽象的な思考力というのは、悶々と過ごす10代に急速に形成されていくもの。この時期に使用言語がふらふらしてたら知的能力が言語習得という幼児がやる営みに膨大に費やされる。だから、少し足りない感じの子になる。思考力に深みがないからだ。例外はいる。生まれつき頭の良い人でかつ親も立派な人。
オッカム @oxomckoe
考えてみれば当然の話だよね。たとえば僕のように日常生活で外国語が無縁だった人間は、中学時代に島崎藤村の『破戒』とか下村胡人の『次郎物語』とか読むわけで、同じ時期に「これは花です」「私の名前は・・・」とやらなきゃいけない子とは思考力の涵養で圧倒的に差がつく。受験では負けるけどね。
斉藤 淳 @junsaito0529
@oxomckoe 自分のように山形のクソ田舎で外国語が日常生活で無縁でも、ラッセルの西洋哲学史を英語で読んで、英語で抽象的な思考をめぐらし、受験でも圧勝みたいなストーリーもあります(笑)。母語が先という議論は、応用言語学的にはそれほど正しくないですし。
斉藤 淳 @junsaito0529
大学生にもなって、日本語でしか読書、思考しないと、かえって危なっかしいんじゃないかね。僕が大学生だった80年代終盤の政治学を振り返ると、日本語の書物にはろくなものがなく、国際政治も比較政治も英語で最初から読み込んだものでした。植民地云々以前に、まともな研究が母語ではなかった。
編集者 伊勢田陽一 @luckymens
色々な分野で日本語訳の酷いのもあって、最初から英語版で読むほうがベターなときもありますし。。 twitter.com/junsaito0529/s…
池野賢士(井上雄彦風) @ikenokenji
@junsaito0529 @oxomckoe 一部の例外的な天才秀才のエピソードとしてではなく、結局のところ、母国語による抽象思考に専念するべきか、英語を交えての抽象思考訓練の方が良いのか、一般論としてどちらがより適切かつ現実的な教育か?というのが疑問です。
斉藤 淳 @junsaito0529
@ikenokenji @oxomckoe そもそも、知的なものへ仕向けるモチベーションやインセンティブの設計が失敗しているのではないでしょうか。教育のメインストリームで「思索やその表現は一部の物好きがするもの」的な扱いしかなされていない。
kamomé @goeland_argente
「第二言語や第三言語を子どものときに学ぶと第一言語の能力が伸びない」説は、俗流言語習得論として根強い支持がある。勉強の仕方次第で数ヶ国語を学びながらでも第一言語の能力はふつうに伸びていく。しかし、まさにこの「勉強の仕方」というのが大事で、上手く出来る人は一部でしかない。
斉藤 淳 @junsaito0529
僕が大学生だった頃、日本国際政治学会の学会誌は査読制を取っておらず、文献サーベイのママゴト論文しか掲載されなかった。オリジナルな実証研究はほとんど見かけず、まともな研究を読もうとしたら英文誌を読まざるを得なかった。なので、そもそも研究者として日本語の言論空間に良い思い出がない。
斉藤 淳 @junsaito0529
大学院生になって、論文を発表しようにも投稿先がない。政治学だと査読誌が『レヴァイアサン』ぐらいしかなかったし、それも誌面の一部。インターネットも存在しない時代に、イン・ハウスの紀要しかなかったのが80年代の国内大学。そこから抜け出すためには「英語で」学ぶ場に出ざるを得なかった。
池野賢士(井上雄彦風) @ikenokenji
@junsaito0529 @oxomckoe 大学新卒にコミュニケーション能力なるものや人間力なるものを求められても抽象思考訓練の成果は重視されない上、日経新聞が院生院卒落ち零れ論を煽動している現状がありますから、学生側からは抽象思考を訓練するメリットが見出せないでいますね。
高橋洋一(嘉悦大) @YoichiTakahashi
数学、物理だと大学院レベルなら日本語という前提があり得ない。そのノリで経済学をやったので、独習かつ英語だったので結果として正解。少なくとも日本の経済学汚染にふれずにすんだ(笑) twitter.com/junsaito0529/s…
斉藤 淳 @junsaito0529
外国語を学ぶ=英会話、だと短絡的に印象操作されるのは迷惑。母語でまともな教育、研究が行われていないときに、外国に選択肢を求めるのは当然。我々は、抽象的かつ論理的な思考を英語という外国語で表現するためのトレーニングを行っているわけで。そもそも、日本語で論文指導きちんとしようよ。
オッカム @oxomckoe
私が言っているのは、中学・高校辺りの頭脳形成期の話で、大学になれば、外国語を読める努力は必要ではないでしょうか。英語授業はナンセンスですが、日本語で書かれたものが少ない分野もありますし。私の専門分野も主に読むのは英語です。 twitter.com/ikenokenji/sta…
kamomé @goeland_argente
大学で複数言語の学習を通して学んで欲しいことはたくさんある。その一つが、特定の言語でないと表現できないことのあることを理解すること。もちろん、日本語でないと表現できないことというのはある。しかし、それは他の言語を深く学んで初めて分かること。
オッカム @oxomckoe
おっしゃることが嘘ではないと仮定してお応えしますと、頭良かったんですねとしか。母語と書きましたが、何語でも良いので頭脳形成期は一言語が良いと思います。複数言語になる場合は、ご本人の天性の頭脳と親御さんの工夫が全てです。 twitter.com/junsaito0529/s…
LMA @lma_mbbs
医学部の場合、研究をやる場合は英語必須だけど、それ以外の場合、学部の教科書から卒後のマニュアル本に至るまで、ほとんど日本語でなんとかなるなあ。というより、日本語でも十分充実してるので、わざわざ不自由な英語で読むのは必須ではない。 twitter.com/junsaito0529/s…
noname @noname0128
@YoichiTakahashi @junsaito0529 良し悪し。実際にはそのことで日本の人材や資産の海外流出も最小限に抑えられている側面もあると思う。海外で教育を受けた人間は私が見る限りでは日本には戻ってこないし。そういった思惑がかつての日本にはあったんだろうなと思う。
Ryo Takagi @ysoleilbleu
仕事で政策立案の参考文献を探しても、日本語より、OECD、IMF等の国際機関や、米国、EU、英国等の先進国、海外の大学やシンクタンクの英語論文に当たることが多い。国際会議で発信・議論する為にも、結局最初から英語でやる方が速かったり。 twitter.com/junsaito0529/s…
noname @noname0128
@YoichiTakahashi @junsaito0529 そして、個人のことをどうこう言う前に世界のどこにもマトモな日本人街が無いことや海外邦人や日系人を棄民扱いし続けた日本にこそ問題があると思うし、もしかしたらこれが日本が将来的に死に至る病になるかもしれない。
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コメント

online_cheker(舶匝(はくそう)) @online_checker 2016年5月5日
法学では、他国の動向を意識せずにはいられない分野(会社法・経済法・税法・海商・国際私法・国際公法等)は、英語(や仏語)の力がないと……厳しいかも(翻訳が当てにならなかったり(特にシュワブ勧告)、翻訳困難な言葉も)
delphinus @Delphin_apterus 2016年5月5日
おそらく、初歩的な(高校レベルまでの)能力を速く身につけるためには、母国語で勉強した方が速いでしょう。それ以上になると、英語と学びたい対象で使われる言語の習得が必須になります。各言語は1対1の対応関係になく、英語でしかできない表現、フランス語でしかできない表現、日本語でしかできない表現があるように。また、最新の研究結果は英語でなされる場合が多いので、英語の読みは必須です。
ペコちゃんdēmagōgos @a_la_clef 2016年5月5日
他言語に精通して、ペラペラ、または原書を読み込めるような方は「数字」もその言語で理解しているのか?に凄く興味あります。 当方は語学力がたいしたことないので、当然数字部分は日本語で理解する人間なので、そこがわかりません。 例えば72とか80はフランス語人は「(60の束)+12」、「四つの(20の束)」と読んでいますが、 日本語人のボクは「(なな,位の十)+(に)」、「(はち,位の十)+(無し)」とフランス語の本でもそう理解します。
四季 @saico1001 2016年5月5日
分野によるとは思うけど,大学の学部レベルなら日本語だけでもどうにかなりそうな気がする。
bluemonkshood @bluemonkshood 2016年5月5日
理系だと、英語は完全に道具。深い思想というよりは事実関係を明確に記述したりするのに、英語のほうが簡単だったりする。文系だと、そうはいかない、翻訳は、自国語に深い表現の奥行きがあることから、いかに英語をしっているかより日本語を知っているかだと思うな。色とか、一人称とか、これでもかってバラエティがあるし。
rk @riwa0803 2016年5月5日
個人的には同意。他の日本人留学生と比べて優れているのは日本語語彙が多いことで一つの英単語に対してよりしっかりしたイメージが作れることだと感じている。 数字はようやくミリオンとかが直感的にわかるようになってきたけどやはり難しい部分。
霜雪/ユ/S@単体硼素 @Hoarfrost_Snow 2016年5月5日
必然性があれば英文を読むことなんてままあるが、既に日本語で説明がなされているものまで、日本語を完全に廃して英語を使う必要性はわからない。要は、原文と翻訳あるならどっちも読んだほうがいいとは思うけど、母語だけ、外国語だけに括ってしまうのはそれはそれで良くないと思う。…というか、いきなり英語だけで言われても全然わからん。
Hi!@おしゃべり玉子様 @hieveryone0 2016年5月5日
僕がモーゲンソーの『国際政治』や、ハンナ・アーレントの『人間の条件』を挙げているのは、言うまでもなく「僕が大学生だった80年代終盤の政治学を振り返ると、日本語の書物にはろくなものがなく、国際政治も比較政治も英語で最初から読み込んだもの」に対する反論なんですけどね。モーゲンソーもアーレントも、母国語である日本語で読んでもむちゃくちゃ難解であるのに、英語で読んで果たして本当に理解できるのか?という。(アーレントは英語での表現も難解らしいですね)
Hi!@おしゃべり玉子様 @hieveryone0 2016年5月5日
もちろん、大学院のレベルになれば、日本語訳では正しく翻訳されていない部分を英語の原典から読み込む、みたいな研究もやるだろうと思うので、原典は当然読めたほうが良い、というのは言うまでもありません。ただ、大学レベルできちんと母国語(日本語)で政治学の基礎をやらず、英語でいきなり読んでも、たぶんちんぷんかんぷんで理解できない人が大半なのでは?というのが自分の言いたかったことです。
こぎつね @KogituneJPN 2016年5月5日
単に抽象的思考より暗記学習が好きな人種が語学が伸びるという話では?「ゲームに注ぎ込む力を勉強に注ぎ込むべきだから、ゲーム禁止」みたいな話
齊藤明紀 @a_saitoh 2016年5月6日
教科書教師の質などの条件が同じなら、母語で学ぶのが効率がよいのは明らか。ただ、学んだ成果を英語圏で発揮する必要があるとか、英語圏が本場な分野(だから最新情報は英語で来る)の最先端を学びたいとか、学ぶ段階を超えて研究するまでいくとか、条件をつければいくらでも「英語で学ぶ方が効率的」と言う結論もできる。ただ、英語で学ぶ方が良い派がそれが可能になるまで英語力をつける学習時間はどんだけか全然語ってくれないのは残念。
齊藤明紀 @a_saitoh 2016年5月6日
難しい議論というか筋道立てた議論ならば非・母語でも問題なく出来るという。母語でないと難しいのは、もやもやした発想段階の取り扱いとかブレーンストーミングとか。ちゃんと言語化できるところまでアイディアを捕らえればあとは英語でもOK、と(元ネタは木村泉先生の雑誌記事)。どっちにしても「学ぶ」段階の話ではないですが。
冶金 @yakeen4510 2017年12月25日
ふっるーいまとめだけど一言。原書を読める人間はいくらでもそうすりゃいい。しかしそれが「国内で一般的」になってしまったら大変。英語をできない人間は教育もまともに受けられないなんて地獄のような話になる。現にアフリカではなってる。さらに困ったことに、当のアフリカで(英語をわかる連中は)「別にそれでいいじゃん?」と平気で言い出すので一度そうなってしまうと改善することが難しい。日本だってそうだ。大部分の人間は、キーボードを「英語式配列のまま」ローマ字で打つという馬鹿なことを「馬鹿だ」と思ってない。
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