天皇の血統と国体 #福澤諭吉 虚飾や惑溺

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ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

#福澤諭吉「文明論の概略」 より抜粋 『日本人は昔から「我が国はまさに傷一つ無い見事な国で、他国とは比較にならない」などと大いばりの様子である。しかしこの「他国とは比較にならない」とは、ただ天皇の血統が連綿と続いていることだけを自慢しているのだろうか。……

2016-05-06 08:28:56
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

……そんな事は別に難しいことでも何でもない。……その「傷一つ無い見事さ」とは国が始まって以来、国体が損なわれず外国人に政権を奪われたことがない、というこの一点にあるのである。したがって、国体こそが国の本となるのだ。………

2016-05-06 08:29:48
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

……「政統」も天皇の血統もこれにしたがって盛衰するものと言わざるを得ない。……世界中いずれの人民でも古い習慣に惑溺するものは、必ず歴史が古く長いことを誇り、物事が長く続けば続くほどこれを尊ぶことになる。まるで好事家が骨董品を喜ぶかのようなものだ。……

2016-05-06 08:31:15
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

……すでに述べたように、我が国の皇統は国体と共に連綿と続いて外国にもその例がない。これを我が国一種の「君国並立の国体」ということもできるだろう。……したがって「君国並立」が尊いのは、これが古来我が国に固有のものだからではない。……

2016-05-06 08:32:04
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

……そのもの自体が尊いのではなく、その働きが尊いのである。……したがって君国並立の国体がもし文明に適さないことがあれば、その理由は必ずそれが長く続いたことに伴う虚飾や惑溺のせいであろうから、ただその虚飾や惑溺を除いて実際の効用を残し、……

2016-05-06 08:32:51
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

……それに応じて政治を改革して進んでいけば良い。そうすれば、国体と正統と血統の3つは矛盾する事なく、いまの文明と並び立つことが可能だろう。』 以上、#福澤諭吉「文明論の概略」第二章より

2016-05-06 08:33:29