ニンジャカタナ!Location#A.D2399 Chapter 3 『封印.01』

カクヨムにて連載している『ニンジャカタナ』Twitter連載分まとめです。以前投稿していたLocationNo.93はプロト版となっており、現行連載との繋がりは一切ありません。その他、本編は下記より!カクヨムURL https://kakuyomu.jp/works/1177354054880208335
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ニンジャカタナ! @NJkatana

それでは本日も宜しくお願い致します!また、現行版ニンジャカタナ!は全てカクヨムにて読むことが出来ます! kakuyomu.jp/works/11773540… Twitter版 togetter.com/id/NJkatana pic.twitter.com/Uu0K5brudu

2016-05-07 14:57:44
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ニンジャカタナ! @NJkatana

こんばんは!お昼の予告通り、ただいまよりニンジャカタナ!の最新話投稿を開始します!現在、ニンジャカタナ!は@NJkatanaアカウントにて連載されていますが、宣伝のため、最初の数ツイートは作者アカウントでも並行してツイートいたします。

2016-05-07 19:22:41
ニンジャカタナ! @NJkatana

もし、「ふぅん。よかろう。凡骨がどこまでやるのか、全部みてやっても良いぞ」という通りすがりの方がいましたら、ぜひ@NJkatanaアカウントをフォローしてみてくださいませ。実際に読みに行く労力がなくなり、ラジオのように楽しめるのでオススメです!

2016-05-07 19:25:06
ニンジャカタナ! @NJkatana

現在、最新話以外のニンジャカタナ!は以下サイトにて全編閲覧可能です。 カクヨム kakuyomu.jp/works/11773540… また、連載分は随時まとめておりますので、こちらもご利用くださいませ! toggeter togetter.com/id/NJkatana

2016-05-07 19:26:27
ニンジャカタナ! @NJkatana

それでは、しばしTLをお借り致します。 投稿時間は約1時間を予定しております。どうぞ、ラジオやテレビの流し見感覚でごゆるりとご覧下さいませ! pic.twitter.com/XZ2XZDadS4

2016-05-07 19:27:17
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ニンジャカタナ! @NJkatana

ニンジャカタナLocation#A.D2399 Chapter 3 封印.01 ――――――――――――――◆

2016-05-07 19:28:34
ニンジャカタナ! @NJkatana

「初めまして。私はニンジャ。ニンジャのカタナ。今日は。あなたを殺してこの場所をめちゃくちゃにしに来たの! よろしくね」 「に、ニン――?」 とんでもなく物騒なことを、無邪気な笑顔で言ってのけた目の前の女の子。そしてその言葉と同時、女の子の笑顔が僅かに滲む。 「――っ!?」

2016-05-07 19:30:09
ニンジャカタナ! @NJkatana

なんでそうしたのか、自分でもわからなかった。ただ僕はその瞬間、必死で飛んで無機質な床に転がった。鈍い痛みが肘と膝に浮かんで消える。そして同時に聞こえる耳を割るような甲高い金属音と炸裂音。 「あれ? 避けられちゃった」 あまりにも近いその声。僕の全身からどっと汗が吹き出す。

2016-05-07 19:31:57
ニンジャカタナ! @NJkatana

振り返った先、その女の子は手に持った赤く光る剣で壁ごとスクリーンを切り裂いていた。飛んでなかったら――死んでた。 「ふーん? もっと試してみよっと」 女の子の蒼い瞳が僕を見る。その手に持った赤い剣が、僕めがけて振り払われ―― 「ビーンズ!」 ――るより早く、僕は動いた。

2016-05-07 19:34:28
ニンジャカタナ! @NJkatana

彼女のいる場所を中心に、床や壁が歪み、破壊された基板がひとりでに再構築を開始。 人型の戦闘機械程度、創るのに1秒もかからない。 「わっ! なにこれ、おもしろーい!」 「やれ!」 体勢を整えた僕は、ニンジャが入ってきたドアとは反対側に駆け抜ける。 『わかりました。神様』

2016-05-07 19:37:20
ニンジャカタナ! @NJkatana

ビーンズから届く無機質な応答。わかってる。あいつじゃあのカタナとかいう女の子は倒せない、ただの時間稼ぎ――。 でも一度この部屋を出てしまえば、研究所の中は僕の庭みたいなもの。厳重なロックも、大勢の警備員だってこの場所にはいるんだ。そう考えながら、僕は思考をフル回転させる――。

2016-05-07 19:39:09
ニンジャカタナ! @NJkatana

◆     ◆     ◆

2016-05-07 19:39:50
ニンジャカタナ! @NJkatana

「――そ、そんな」  僕の目の前に広がる凄惨な光景。 無機質な白一色の通路の上。まるでバターのようにぱっくりと切り裂かれたバリアロック。完全に破壊されてひしゃげた侵入者撃退用のセントリーガン。そして、一人残らず血の海に沈んでいる、研究所のみんな。 「うそだ。こんなのって――」

2016-05-07 19:42:09
ニンジャカタナ! @NJkatana

仲が良かったわけじゃない。居心地が良かったわけじゃない――。 でも、このとき僕は痛感した。 僕は、ここのみんなのことをそれなりに気に入っていて――ここの生活も悪くないって思ってたってことを――。 「みんな――っ!」  胸が張り裂けそうなほどの喪失感に、僕は叫んだ。

2016-05-07 19:44:39
ニンジャカタナ! @NJkatana

その時、僕の背後、通路奥から響く鈍い振動。 一瞬考えてすぐに何があったのか気付いた僕は、目の前の惨劇から目を背け、左手すぐの通路に滑り込む。 ――ニンジャの相手をしていたビーンズが、やられたんだ。 (カミ――サマ。ゴメンナサイ――) 「うるさい! お前でダメならっ!」

2016-05-07 19:46:21
ニンジャカタナ! @NJkatana

僕は通路を振り返り集中する。許さない。絶対に許さない! 研究所全体が震える。警備員が持っていた火器に携行粒子砲。セントリーガン。そして壁や床、研究所の配線。破壊された電子機器。その全てが僕の支配下にある。 許さない。ここは僕の世界だ。ここで僕を襲ったことを、後悔させてやる!

2016-05-07 19:48:34
ニンジャカタナ! @NJkatana

跳ねまわる配線。僕の目の前を滑り、うねりながら基板や武器がひとかたまりに。引きちぎられた配線が、火花をあげて金属の塊に取り込まれていく。 ――これが僕の力だ。あらゆる『機械』を自由に再構築し、心と思考を与える力――。 みんなが言う、この世界の神様にだってなれる力だ!

2016-05-07 19:50:39
ニンジャカタナ! @NJkatana

『『『神様。ご命令を』』』 研究所の通路を埋め尽くす無数のビーンズ。こいつらは施設の中にあった武器を一つ残らず取り込んだ。携行荷電粒子砲にレールガン。それが100体以上。 さっき創った雑魚とは違う。しかも、こいつらは自分で考えて連携できるんだ。たとえ軍隊にだって負けやしない!

2016-05-07 19:52:15
ニンジャカタナ! @NJkatana

「来てみろ! どこに隠れたって無駄だぞ!」 一分の隙もない陣容で待ち構える僕とビーンズ。ビーンズの動作音以外何も聞こえない通路に僕の声が響く。 とんでもない緊張感。自分の鼓動の音まで聞こえるくらいの――。 「わかったぞ、怖いんだろ! 僕に手を出すからこんなことになるんだ!」

2016-05-07 19:54:31
ニンジャカタナ! @NJkatana

瞬間、通路先のビーンズが戦端を開く。そして聞こえる炸裂音と爆発音。 おそらく、相打ちみたいな状況のはず。 「待て! アイツの狙いは僕だ、僕の周りから離れるなよ!」 「――そうそう、離れないでね。めんどくさいんだもん」 「――え!?」 声と同時、僕の体が空中に浮く。

2016-05-07 19:56:38
ニンジャカタナ! @NJkatana

振り返らなくてもわかった。さっきのニンジャが、僕を持ち上げてるんだ。 「驚いた? これ、次元跳躍っていうんだぁ。あなたたちは知らないでしょ?」 「次元、跳躍――っ!?」 僕を取り囲むビーンズが困惑してる――。 僕と彼女の位置が近い。武器の威力が高すぎて、撃てないんだ――。

2016-05-07 19:58:27
ニンジャカタナ! @NJkatana

「このまま殺してもいいんだけど――せっかくだからあなたの力、もっと見せてもらおうかな。頂点なんでしょ?」 ニンジャが笑った。僕は解放され、地面に尻餅をつく。 「――ば、馬鹿に、するなああああああ!」 叫んだ。叫んでいないと、恐怖と絶望で押し潰されてしまいそうだったから――。

2016-05-07 19:59:50
ニンジャカタナ! @NJkatana

超硬質弾頭を搭載したレールガンが火を噴く。初速12km/sにも達する銃撃は、かすっただけでも人の体なんて粉々になる、はず、なのに――。 ニンジャは動かなかった。代わりにその全身を燃えるような赤い光が包み込む。衝撃とライフルの弾頭が、その赤い光に触れた途端、ピタリと止まる――。

2016-05-07 20:01:46
ニンジャカタナ! @NJkatana

それを合図に雨のように降り注ぐ弾丸と粒子砲。弾丸は止められ、粒子砲は一つ残らず逸らされた。しばらく笑みを浮かべてビーンズの攻撃を観察していたニンジャは、もうわかったとでもいう風に頷くと、赤い剣を逆手に構え、その場から消滅。 「どこに――!?」 僕は通路を後ずさりながら叫んだ。

2016-05-07 20:03:53
ニンジャカタナ! @NJkatana

消失したニンジャを探し、ビーンズ達が一斉にサーチを開始。でもなんの反応も――。 「!?」 衝撃は背後から。数体のビーンズがまとめて爆発。敵の姿は見えない。 「どういうこと!? 反応は!?」  『反応ありま――』 パズルみたいに切り裂かれたビーンズが爆発。数が、減っていく。

2016-05-07 20:05:46