新国立劇場のオペラ公演「ローエングリン」の稽古期間に入りました。やはりワーグナーの音楽に浸れる時間というのは貴重です。素晴らしいキャストにやスタッフとこの作品に再度係われるのは幸せ。 pic.twitter.com/aCj2Nzaoke
2016-05-09 23:47:01新国立劇場「ローエングリン」の稽古は進んでいます。今回僕がブラバントの貴族3を歌うと同時に務めているテルラムント役のカバー。この役はドイツで2008年に歌って以来8年ぶり。でもヴォツェックの時も思いましたが、傑作は体が覚えている、と今回も思いました。
2016-05-11 07:00:11テルラムントは声楽的に非常に難しい役だし、ドラマティックで、なおかつ言葉が非常に多い。「喋る」役でもある。だから、一度歌った役とは言え、今回はさらい直すのが大変だと身構えていたのですが、それがそうでもなく、体が覚えていた。というのは何だかとても嬉しいことでした。
2016-05-11 07:05:04どうして嬉しかったかというと、やはりヴァーグナー(の音楽)とまた少し仲良くなれたように思うからですね。これまた悪役ですが、徹底的に悪役、と言うのではない。オルトルートに惑わされ導かれていることがはっきりと描かれている。そして彼の関心事はひたすら「Ehre(名誉)」
2016-05-11 07:10:04演出のマティアス・フォン・シュテークマン氏も稽古で言っていたけれど、テルラムントはオルトルートに惹かれ、しかし恐れ、名誉を奪われた責任を追及して憎むけれど、どこかでオルトルートの圧倒的な「母性」に惹かれ、包み込まれてしまう。2幕の冒頭のシーンではそれがよく分かります。
2016-05-11 07:15:06さてテルラムント役のユルゲン・リン氏。日本にも度々いらしていて、僕もしょっちゅうお名前を拝見していた。今回初めてご一緒して挨拶したら「君はGeraで歌ってたでしょう」と言う。よくよく聞いてみたら、ゲラの劇場の同僚バス歌手がユルゲンの義兄弟だった。
2016-05-11 07:20:02そのユルゲンの義兄弟。 bit.ly/1sati1x 彼とはずいぶん色々一緒にやりました。ヴォツェック、ヴァレンシュタイン、タンホイザー、カプレーティとモンテッキ、カルメン・・・。 義兄弟と聞いてすぐにカイにメールしたりして。世界は狭く、小さくもなりましたね。
2016-05-11 07:25:06昨日の稽古でのマティアスの話がとても面白かった。ローエングリンの名の由来。これは彼が長くアシスタントを務めた作曲家ワーグナーの孫、ヴォルフガング・ワーグナーがマティアスに教えてくれたことらしい。 Loheは火を意味する古い言葉。そしてgrinはgreisenから来ると
2016-05-12 08:42:09Lohe、つまり火によってLichtungができる。これは森の中の空き地。間伐されたところ、と訳されたりしますが、多くは山火事によってできる空き地だと。そこでgreinenつまり泣いていたのが彼、Lohengrin。Findelkind、捨て子であったと。
2016-05-12 08:43:46つまりはLohengrinはParsifalの実の子ではなく、そこで拾った子なのだと。そういう悲しみ、孤独を湛えた由来が彼にあるとすると、彼の行動もより納得できる気がする。Gottfriedへの愛というか白鳥への語りかけとか。名前はその人を表す、と思う事が多いけれど、ここでもまた
2016-05-12 08:45:25しかしその後マティアスとハインリッヒ王を歌うアンドレアスと、派生してワーグナーとキリスト教についてディスカッションが始まったら火がついてしまって休憩ずっとわーわー話してました。最後はサッカーだったけど。やっぱりドイツ人はサッカー好き。そしてディスカッション好き
2016-05-12 08:46:48新国立劇場ローエングリンは昨日オケ合わせを終え、今日から舞台稽古です。エルザを歌っていらっしゃるマヌエラ・ウールさん、素晴らしい歌と可憐な演技で稽古場の多くの男性の目をハートにしちゃってますが、R.シュトラウス、ワーグナーをレパートリーの中心に据えてらっしゃるようですね
2016-05-14 14:43:04ウールさんのホームページでダナエを歌ったとあったので、さっき少し話したんだけど、一番オファーが多いのはサロメですって。自分で好きなのはエリーザベト、皇后(影のない女)などだそうです。でも!なんとアラベラだけは歌った事がないんですって。それはいかん!歌って下さい!とお願いしました
2016-05-14 14:44:40もしアラベラどこかで歌ってくれたら聴きに行きますよ!と言ったら、いや、一緒に歌いましょ、だって。いやいや。(鼻の下伸び夫) ダナエの話でもひとしきり盛り上がりました。エルザも素晴らしいけど、R.シュトラウスの曲線を彼女がどう歌うのか、すごく聴いてみたいですね。
2016-05-14 14:47:00ちょっと発音フェチの方向に行きますが、ウールさんの子音の伸ばし方、結構独特だと思います。本来は、というか教科書的には時間をかけない、かけちゃ行けないところで粘るから、すごくコクのあるレガートになりますね。独特の魅力です。無声子音の反則的伸ばし方のセンスがすごいと思う。
2016-05-14 14:48:56今年7月に演じるアルマヴィーヴァ伯爵。昨年夏のドイツでの演奏会で歌ったアルマヴィーヴァ伯爵のアリアです。僕が歌っていた街の一つ、アルテンブルクの城、煌びやかなFestsaal(大広間)でコンサートをやらせてもらいました。bit.ly/1ngn1iA
2016-05-08 07:48:32東京二期会の「フィガロの結婚」のチケット、好評発売中です! bit.ly/1L88qJk 僕のHPのニュースレターをご登録いただくとチケットの優待、優先販売もあります。是非この機会にご登録下さい。 bit.ly/19tJie4
2016-05-07 19:48:30ホームページから、色々な情報を発信している不定期の「『テューリンゲンの森から』ニュースレター」。最新の出演情報や、プロダクションによっては優待チケットの案内などもさせて頂いています。 teru.de/h/web/newslett…
2016-05-11 07:49:01