【刀剣男士がSCPを少し詳しく紹介する企画】其の二
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◆1日目 開始
鶴丸「【刀剣男士がSCPを少し詳しく紹介する企画】其の二、開始しよう!」薬研「さあ、収容の時間だ。これはいつも140字に詰め込んでいるSCPの紹介を、もう少しだけ詳しくやってみようってもんだ。対象は年明けに募集したものから4種、選ばせてもらったぜ。ありがとな!」
2016-05-14 20:00:08鶴丸「改めて、忘れた頃になってしまってすまないな。この企画は今回で2回目、1回目は<togetter.com/li/903094>を見てくれ」薬研「今日明日と騒がしくするが、よろしく頼むぜ!」
2016-05-14 20:03:04◆Doctor Wondertainment(ワンダーテインメント博士)
鶴丸「じゃあ早速初めていくか!まずは俺と鳴狐で【ワンダーテインメント博士】の紹介だ。ははは、一発目でSCPの紹介じゃないなんて驚いたか?」鳴狐「驚いたか」狐「お二振りとも、驚かせている場合ではございませぬ!ごほん。では主殿、どうかしばしの間、お付き合いくださいませ」
2016-05-14 20:06:02鶴丸「ワンダーテインメント博士は、財団に要注意団体として指定されている…組織?個人?何だ?」狐「正直なところ、実態についてはよくわかっていないのです。唯一確かなのは、ワンダーテインメント博士が関連するものはSCPとして収容すべき特異な振る舞いをするということでしょう!」
2016-05-14 20:08:32狐「ワンダーテインメント博士によるものは、子供向けの玩具の様なものが殆どです。大抵のものには興味を掻き立てる広告めいた文書と、説明書きが付属しております」鶴丸「説明の通りに使えば、摩訶不思議で愉快な驚きがもたらされるだろう。俺としては片っ端から試していきたいところだが」
2016-05-14 20:10:03狐「なりませぬ!オブジェクトクラスはSafeからKeterまで様々。決して安易に使用して良いものではありませんぞ!」鶴丸「ほいほいっと。ん、鳴狐、何してるんだ?」鳴狐「『ハイドロキャノン』」鶴丸「ぶッ!?やめ、こら、止まれ!…ははっ、ずぶ濡れじゃないか。どうしてくれる」
2016-05-14 20:12:38狐「【SCP-846 ロボ男】ですね、鳴狐!これもワンダーテインメント博士によるものでございます!『ハイドロキャノン』は水鉄砲ですが、『ウルトラプラズマライフル』はアサルトライフルとして機能しますので大変危険です。他にも」SCP-846『ウルトラプラズマライフルですね』
2016-05-14 20:14:04狐「えッ!?」鶴丸「鳴狐!早くすいっちを!!」鳴狐「…ッ!」鶴丸「……っはぁー…。危なかったぜ…」狐「危うく穴だらけになるところでした…。とまあこのように、搭載されている機能が安全とは限りません。軽い気持ちで遊んではなりませんぞ!鳴狐も!」鶴丸「ああ、身に染みた」鳴狐(こくこく)
2016-05-14 20:16:12鶴丸「財団はかなりの数のワンダーテインメント博士関連と思しきものを収容しているが、本当に尻尾をつかめていないのかい?」狐「とあるSCPの報告書には、少なくとも親子2代にわたって"ワンダーテインメント"を名乗る者がいる、と示唆する記述があります。また、taleも多くございまして」
2016-05-14 20:18:04狐「いくつかのtaleでは、ワンダーテインメント博士は幼い女性として書かれております。ですが、定かなものではございません。ワンダーテインメント博士のうちのひとりなのかもしれませんし、変幻自在で、その時だけそのような姿だったとか」鳴狐「化ける…狐…?」狐「鳴狐、それは違うかと…」
2016-05-14 20:20:04鶴丸「まあつまり、わかっちゃいないと」狐「そういうことでございますなあ」鶴丸「しかし、責任は放棄ぎみだが説明書は付属しているし、結構良心的だと思わないか?何より、新たな驚きを求め、提供し続けるその姿勢、嫌いじゃない…いや、好きだ!」狐「鶴丸さまとは、気が合いそうでございますね…」
2016-05-14 20:22:04狐「すでに『本丸のブライト博士』と称されているのに加え『本丸のワンダーテインメント博士』など、薬研殿の身が持ちません!」鳴狐「だめ」鶴丸「はっはっは、善処しよう。さて、【ワンダーテインメント博士】の紹介は以上だ。聞いてくれてありがとう。君たちの元にも、驚きがもたらされんことを」
2016-05-14 20:24:11◆SCP-1281 The Harbinger(さきがけ)
後藤「次は俺から、【SCP-1281 The Harbinger(さきがけ)】だぜ!…なんだよ。泣いたりなんてしないからな!期待すんなよ!」薬研「おーい後藤、ちり紙忘れてるぞ!」後藤「ちょっ、薬研!いいって!大丈夫だって言ったろ!……ん゛ん゛っ。よし、始めるからな!」
2016-05-14 20:27:24後藤「これは、別のSCPの封じ込め中に、カイパーベルトっていう宇宙の遠いところで発見した生体機械だ。クラスはSafe。涙…雫みたいな形で、端から端までで12mあるらしいぜ。でっかいよな!前は自力で移動してたらしいけど、財団が見つけたときにはもう壊れてて動けない状態だったんだ」
2016-05-14 20:29:13後藤「こいつが作られたのは少なくとも13億年前。ほとんどの時間は眠ってたみたいだな。見つけたときも眠ってたんだけど、表面がほんの少し光ってたんで、通信を試みたんだ。そうしたら、反応があった。どうやら"ハービンジャー"って名前で、何か任務を負ってる、ひとまずわかったのはこれだけ」
2016-05-14 20:31:04後藤「1回の通信は短い。通信のたびに"ハービンジャー"は停止して、表面温度が上がってった。温度が上がると、"ハービンジャー"は傷つくんだ。財団のO5評議会は、こいつを収容するために、通信を続けるよう担当のブルーム博士に言った。あと、なるべく長く収容できるように通信しろ、って」
2016-05-14 20:33:08後藤「具体的には、"ハービンジャー"を刺激するような嘘を吐くな、ってさ。…"ハービンジャー"は故郷を、救助を、〔マスター〕を求めてた。それはもう、どこにも無い。でも、〔マスター〕がいなくとも、いないからこそ、こいつにはやらなければいけない任務があったんだ。…『伝えなければ』」
2016-05-14 20:35:12後藤「『これは、我々の"さきがけ"(harbinger)。よい報せを届けるものです』。"ハービンジャー"…"さきがけ"が託されたのは、ある一連の言葉だった。暗い宇宙で、希望を見失わないための。いつか消えるその時に、次の火を灯すための。ここに在ったと、ひとりじゃないと伝えるための」
2016-05-14 20:38:11後藤「『あなた方の時間が終わるとき、このメッセージを転送してください。次の声が暗闇に対して声を上げることが出来るように』。"ハービンジャー"の〔マスター〕もこれを受け取ったんだろう。そして"ハービンジャー"は託された。これを伝えるそのためだけに、こいつはずっと旅してきたんだ」
2016-05-14 20:40:08後藤「"ハービンジャー"は短い通信内容を解析して、俺たちの言葉に直して伝えてくれた。でも、その言葉が意味するところは知らなかった。伝えることこそが最重要任務、こいつのすべて。俺はこれを残念だとか、そういう風には思わないぜ!道具には役割があって、それを全うしたんだ。誇るべきだろ?」
2016-05-14 20:42:22後藤「通信と翻訳をこなして上がった温度を下げることができずに、"ハービンジャー"はもう終わりだと言った。機械のことはよくわかんねえけど、まともに考えることもできない状態だったんじゃないかって思う。いない〔マスター〕を呼ぶ声に応えたのは…ブルーム博士だった」
2016-05-14 20:44:15後藤「それは嘘だけど、ただの嘘じゃない、と思う。こういうの、なんて言うのかな。"ハービンジャー"はわかってたかもしれない、でも、間違いなく…穏やかに停止できたって、そう思うんだ。…永く一緒にいたいのは当たり前だけど。こんな最期だって悪くないかも、な」
2016-05-14 20:46:21