『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』とオウムと左翼コンプレックスについて

80年代から90年代にかけてのアニメブームの中でも、ひときわ異彩を放ち、その知名度以上に多くの影響を及ぼしたと思われる「逆襲のシャア」についての呟きです。
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「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」監督:富野由悠季(1988年) 地球環境を破壊し続ける人類に絶望し「粛清」を決意したシャアと人間を信じようとするアムロの最後の対決が描き30代を迎えたファースト・ガンダム世代に衝撃を与えた問題作。 pic.twitter.com/zvpiM4DynZ
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「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」は、宮崎駿が1997年に作った「もののけ姫」に9年先行して「環境破壊を運命づけられた人間の業を巡る、正義も悪もない戦い」というテーマに挑みましたこの、ある意味で早すぎた作品は、一部の観客に強い衝撃を与えましたが一般的な評価には至りませんでした。
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友人の宮崎駿の作品も含めて、他人の作品を褒めることが滅多にない押井守(「攻殻機動隊」等の監督)は、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」については、珍しく「特筆すべき作品」と絶賛しています。しかし、この作品のテーマが多くの観客には届かないであろう悲劇も、同時に予感していたようです。
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「ロボットもののアニメという認識が、なにを言ってもすべてを飲み込んでしまうから。だからなんでも言える。でもそういう状況だけでしか言えないっていうのはむしろ悲壮です。そういうところで言っても誰にも届かないだろうということを知って、富野さんは『逆襲のシャア』をやっている」(押井守)
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「逆襲のシャア」のテーマは、最初のガンダム当時に思春期で、アムロやシャアと共に成長し「逆襲のシャア」公開時は主人公と同じ30前後になっていた「ファースト・ガンダム世代」には届いていましたしかし、それはある事件に歪んだ形で思わぬ影を落とし、富野由悠季の人生も狂わせたと思うのです。
ウディすすむ @woody_susumu
私は、同世代のオウムの連中が事件を起こした時に、直ぐに「こいつら『逆襲のシャア』を観たな」と思った。オウムに最も影響を与えたのは、ヤマトでもナウシカでもなくガンダムだろう富野由悠季は、勿論それを理解した。だからあれ程傷ついたのだ。 twitter.com/noiehoie/statu…
ウディすすむ @woody_susumu
中学生くらいでファースト・ガンダムに嵌った世代の多くは、暫くそうした世界から離れ(だからZとか、良く知らない)20代後半から30歳位の頃に「逆襲のシャア」で同世代のアムロとシャアに再会して、強烈なショックを受けている社会人としての意識が確立した筈の足元が揺さぶられたからだろう。
ウディすすむ @woody_susumu
「逆襲のシャア」の影響力の大きさは、再検証される価値があると思うけれど、あの作品に最もインパクトを受けた層は「少年時代にガンダムに嵌ったけれど忘れていて、久しぶりに会社帰りの映画館に寄ってみた」連中なんだよねずっとアニメを観続けていた人達には、それ程ショックでもなかったらしい。
ウディすすむ @woody_susumu
オウム真理教には、マンガやアニメ等のサブカルチャーの影響があると言われていたけれど、おそらく彼らに最も影響を与えたと同時に、その反作用を愚直に受け止めてしまったのが富野由悠季だった宮崎駿や安彦良和は、この問題と直面するのを賢明に避けたけれど、富野由悠季には、それが出来なかった
ウディすすむ @woody_susumu
オウム真理教に対するアニメ界からの発言としては、70年安保世代の押井守が「ああいう連中は、いつの時代もいるし、大騒ぎする程のことじゃない」と切り捨てていたその通りだけれど、では何故オウムだけが「幼稚な妄想のグロテスクな現実化」に走ってしまったのか?は、検証されなければならない
ウディすすむ @woody_susumu
これは本当ですね。 ガンダムを援用したがる左翼って居ないものなぁ。ガンダムの背景思想には「ヒロイズムの拒絶」があるので、保守とは相性が悪そうな気がするのだけれど保守の人達は、ガンダムの「ヒロイズム拒絶」をどう消化しているのかな? twitter.com/noiehoie/statu…
ウディすすむ @woody_susumu
ファースト・ガンダムのストーリーを思い出してもらうと分かるけれど、ガンダムとホワイト・ベースって、一貫して戦局に何の影響も及ぼしていないのだ主人公たちは、ひたすら戦争に翻弄されて、ラストは戦場から「生きて脱出する」のがテーマ。描写でも「ヒロイズム礼賛」は慎重に避けられていた。
ウディすすむ @woody_susumu
ファースト・ガンダムにおける「ヒロイズム拒絶」は重要である。なぜなら、富野由悠季と安彦良和が共闘できたのは、結局、この一点だけだったのではないかと思うから。 安彦良和は「ヒロイズム拒絶」以外の「富野ガンダム」の思想の全てを憎悪するかのように、それを否定する創作活動を続けている
ウディすすむ @woody_susumu
富野由悠季は60年安保世代だけれど学生時代はノンポリだった。安彦良和は70年安保闘争に参加して大学をドロップアウトしている。安彦良和の発言からは、この辺に対する拘りというかプライドを感じることがある。富野由悠季と安彦良和の決別は、人間関係のゴタゴタではなく思想的問題だったと思う。
ウディすすむ @woody_susumu
富野由悠季は「結局、安彦良和を超えるアニメーターには出会えなかった」という趣旨の発言を何度もしていますね安彦良和は「宮崎駿になりたかった」人だから、何れにしてもアニメーターでは居られなかったと思うけれど、青春時代のカルチャーヒーローである二人の「すれ違い」には複雑な気持ちなる。
ウディすすむ @woody_susumu
オウムも「新左翼のグロテスクな戯画化」だったから、彼らが「逆襲のシャア」に引き寄せられたのは必然だったのかもしれない。

コメント

ChanceMaker @Singulith 2016年5月18日
逆シャアの公開は1988年3月、オウム真理教は1988年にはすでに殺人事件を起こしてるから、公開前からもう思いっきりヤバイ団体だったよ。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E7%9C%9F%E7%90%86%E6%95%99#.E9.9D.9E.E5.90.88.E6.B3.95.E6.B4.BB.E5.8B.95.E3.81.B8.E3.81.AE.E9.81.93.E7.A8.8B
ChanceMaker @Singulith 2016年5月18日
オウム真理教へのアニメの影響を言うなら、どっちかというとヤマトじゃないかな。 一種の終末思想として取り入れた感じ。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%A2%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC_(%E3%82%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E7%9C%9F%E7%90%86%E6%95%99)
ウディすすむ @woody_susumu 2016年5月19日
Singulith 確かにそうですが、その頃の「暴力」は非合法組織の自己防衛的な、よくある(?)危険性で、自分たちの妄想を元に世間に対してテロ的攻撃を仕掛けて「現実化」しようという異常さが出始めるのは、1990年の選挙に敗れて以降です。江川紹子氏等のオウム・ウォッチャーも、選挙を境にオウムはオカルト的妄想的傾向を強めたと指摘されていました。
ウディすすむ @woody_susumu 2016年5月19日
Singulith 一般信者向けへの教義的には「ヤマト」の影響が強い感じがしますね。でも、世界と対決するテロに踏み切った幹部たちの心象に「世界が愚民であるなら暴力で導くべき」と主張した「逆襲のシャア」におけるシャアの思想は影響を与えたのではないか?と思ったのです。
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