シカゴ大K. Murphyの不平等についてのミニレクチャー

過去50年ぐらいの米国でのお話です。
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K. Teshima 手島健介 @tetteresearch

シカゴ大K. Murphyの不平等についてのミニレクチャーをyoutubeで見たがとても興味深く発見が多かったのでまとめてみる。(私の勉強不足のせいもあるが)最近の不平等関係で見聞きしたもので一番刺激的だった。 youtube.com/watch?v=KevV_A…

2016-05-18 10:24:14
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K. Teshima 手島健介 @tetteresearch

(1)USでは教育に応じた所得格差は1980年代、90年代に拡大、2000年代に一段落。赤は大卒の高卒に対する、緑は院卒の高卒に対するプレミアム、(なお教育の収益率が下がった1970年代には教育過剰が真剣に議論されたとか)。 pic.twitter.com/dzvlQYlTQ7

2016-05-18 10:24:55
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K. Teshima 手島健介 @tetteresearch

1970年代と2010年代で賃金分布のパーセンタイルを見ると、分布のどこでも上のほうほど賃金成長率が高い。 pic.twitter.com/CCXTJaBISP

2016-05-18 10:26:00
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K. Teshima 手島健介 @tetteresearch

これは賃金格差の拡大が"両端"だけで起きているわけではないことを意味する。実際に各種の賃金プレミアムの変化の度合いは上位0.1%も1%も大卒プレミアムも大差はない(0.1%や1%は2000年代も上昇してるが)。 pic.twitter.com/na6GJ57Pg6

2016-05-18 10:27:36
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K. Teshima 手島健介 @tetteresearch

収益率の拡大に応じて人々はより大学に進学するようになった。しかし、大学卒業率は変わらなかった。これは学部課程を修了するのに準備不足だった人たちが進学したことによる。今回のトークで一番の発見。なお、女性はパターンが異なるが割愛。 pic.twitter.com/j9SkPupIY3

2016-05-18 10:28:26
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K. Teshima 手島健介 @tetteresearch

基本的にはもろもろの要因で大卒(広義には高スキル)需要が増大しているのに対し、供給が追いついていないところが所得格差拡大の根幹にあるので、対策は学部課程への準備を促進するなどの供給対策が本筋という立場の模様。(終わり)

2016-05-18 10:32:45