ピンキリって言葉がある 「ピン」が一番上 「キリ」が一番下 いつの時代にも、どんな商品にもピンキリはある。 自転車もそう。 ただし30年前と今とでは ピンキリの意味が違う。
2016-05-17 22:58:3530年前の国産自転車は、 どこのメーカーの どんな自転車もJIS(日本工業規格)を通っている。 というか、それが当たり前で JISを通っていない自転車なんか自転車店は怖くて売れない。 この頃のピンキリは値段のピンキリであって、工業品としての品質の「キリ」は無い。
2016-05-17 23:04:15今では海外のゆるい(甘い)品質基準の自転車が山のように日本に入って来て、自転車店でない所でも売られる。 今の日本の法律では、それらを「安全基準に達してないから販売してはならない」と言えない。 つまり「キリ」のレベルが ずーーーーっと下がってしまったのだ。
2016-05-17 23:08:28でも買う側は「中古ならともかく、この新品のピカピカがそんな粗悪品のはずない」と思って買う。 安い自転車は 企業努力で安く作れたのではなく 「開発費と品質管理にカネかけていない」から安いんだ。
2016-05-17 23:15:09自転車店の親父さんが前に取材に行った時に見せてくれたモノ これは「BBリテーナー」という 自転車のクランクシャフトを円滑に回すための一体型ベアリングだ。 だがよく見るとそのボール数が違う。 左が8 上が9 下が11だ。 pic.twitter.com/KoTG24XF6d
2016-05-17 23:30:57ベアリングの球数が少なくなると 一個あたりで支えるチカラが大きくなる。 8個と11個では、8個のほうが酷使されるのでヘタりやすく割れてくる。 一個でも割れたら他のもどんどん割れてくる。 なら11個のベアリングを使えばいい。 でも安い自転車はそれをしない。
2016-05-17 23:36:41この部品は外からは全く見えない。 こんなトコでケチってどうなる?なんだが、この「見えない所からコストダウン」がキリの自転車の考え方だ。 薄いタイヤやチューブ。 壊れやすい空気バルブ。 錆びやすく、ナメやすいネジ。 どれも買ったばかりでは分からない。
2016-05-17 23:41:57もちろん 「俺は自転車なんかに、それほどのものは求めていない。どーせ雨ざらしで3年しか乗らないんだから綺麗な高いの買っても意味ない そんな金あるのなら他のモノ買う」 って意見も当然。 その声を聞いて「でもな!」って メーカーが考えるかどうかだ。
2016-05-17 23:49:38堅い話でごめんなさい。 自転車の安全の事となると、どうもね。 僕は自転車の品質が原因で 皆が怪我したり、 誰かを怪我させたりになって欲しくないんだよ。
2016-05-18 00:08:35昭和の自転車のバルブ。 ダンボ印のチューブのバルブだけど「ナンデスカコレワ」ってくらい高品質 高精度なのが見た目で分かる。 これは過剰品質? でも、これがこのメーカーの「当たり前」だったんだろうなあ。 pic.twitter.com/8Kfmpif4lY
2016-05-18 00:45:23実は、この時代の自転車のバルブは「分解し外して再利用」に耐えうるように作られてる。 チューブのゴム品質も高いが、それでも寿命は来る。 だがバルブは「まだまだ全然平気」なので、取り換え用の「バルブレスのチューブ」ってのもあって、それに組み込む。空気漏れなど全く無い。
2016-05-18 00:56:23これが分解し再利用が可能なバルブ。 花びらのようなナットが美しい。 接するチューブにも充分に肉厚がある。 ロストテクノロジー? 本当のエコってこういう事じゃないのかなあ。 pic.twitter.com/PMz2fCnqbR
2016-05-18 01:01:59うん 昔の高い技術を懐かしんでいても現実的じゃない。 今は 今、手に入る物の中で 安心して乗られる自転車を選ぼう。 シティサイクルならば 目安はメーカー品の3〜3万5千円位からかな。 3年以上使うのなら ここで1万ケチらない方がいいよ。
2016-05-18 02:06:05@MUTI39 わかりにくくてすみません。 つまり、お客が高いモノなんて求めてませんと言ったとして「そうか!それなら品質落としても平気だよな」になるのか「でもな、これより安くしたら安全が保てなくなるから、ウチはそこまで品質落とせない」と、踏ん張るかです。
2016-05-18 03:38:30@GAKUJIRA いつもお世話になっている自転車屋(宮尾岳さんもご存知の、○ぃっとさん)の親父さんが、いつも同じ事を言ってました。おかげで、家族の為の自転車の基準が変わりました。価格やデザイン優先ではなく、『大切な家族の命を預けられる品質のもの』に。
2016-05-18 04:39:45ネットで回ってきた破断したステムの画像。 これは中空構造になっている アルミ製ステムが、体重をかけてねじられたためにバキッと行ったもの。 溶接部分でなく、中間部分だからステム本体の強度不足です。 鉄だと粘りがあるのでこうはなりにくい。
2016-05-18 16:19:34じゃあ「アルミだからこうなったのか?」ならば、それも違います。 アルミの素材自体にもピンキリがあり、ねじれに強くヘタらないアルミもある。 このステムは残念ながらそういう材質じゃなく、体重をかけてねじられたのに耐えられなかったんですね。
2016-05-18 16:24:05自転車は、たくさんの部品の集合体です。 フレームは、その部品たちを「あるべき場所に確実に固定する事」が、役目。 部品のどこか一つでも手を拔いたら その自転車の安全性は一挙に低下します。 部品が良くても、組んだ人のレベルが低ければ同様です。 自転車店はそのためにあるんです。
2016-05-18 16:32:30