@tkmntn そんなみんとんが今日も己の知見を増やそうと一冊の本を手に取ると、その本はいつもと違う不思議な感覚がしました。
2016-05-24 00:57:34@tkmntn いつもは子難しい内容の、子難しい本を子難しい顔をしながら読んでいたみんとんですが、なんとその本は一冊の絵本でした。
2016-05-24 00:59:09@tkmntn その本のタイトルは『ぐりとおぐら』。 小倉百人一首の道を極めんと欲するぐりの奮闘日記でした。
2016-05-24 01:02:21@tkmntn むすめふさほせ、百人一首の一字決まりなどという基本から始まり、百人一首の真髄にまで迫るその絵本は、児童向けの絵本とは思えないくらいに奥が深い絵本でした。
2016-05-24 01:06:10@tkmntn かつて、百人一首の道を進もうと思っていたものの中途半端に辞めてしまった過去のあるみんとん。己に敗けた己を恥じ、そして後悔の念がみんとんの胸に染みる。
2016-05-24 01:08:38@tkmntn 自省の念に駆られるみんとん。いつしかみんとんの体は親友であるイツツバンティヌスを柱にくくりつけ、走り出していたのです。
2016-05-24 01:12:14@tkmntn 竹馬の友、イツツバンティヌスはみんとんの目をしっかりと見つめ、その後心を決めたのかひとこと言葉を発します。 「行ってこい」と。
2016-05-24 01:16:04@tkmntn 鍛え上げられた体躯は思うよりも早く駆け出していた。 懸命に走るその姿はまるで獲物を追いかけるチーターの様に速く、家族を守る雄山羊の様に雄々しく。 見る者全てがみんとんの姿に惚れ込んだと言っても過言ではないでしょう。
2016-05-24 01:21:29@tkmntn 時には濁流を目の前にし、果敢にもざんぶと流れに飛び込む。 時には百匹の大蛇を相手にその道をかきわけ進む。
2016-05-24 01:27:10@tkmntn もうこれまでか、とみんとんが思ったその時、目の前にはかの邪智暴虐の王がみんとんを迎えました。
2016-05-24 01:30:59@tkmntn 邪智暴虐の王は言うのです。 「もう良い、みんとんよ。お前はわしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚な妄想ではなかった」
2016-05-24 01:33:50@tkmntn 王様がそう言うとどっと群衆の間に、歓声が沸き起こりました。 「万歳、王様万歳」 ひとりの少女が、緋色のマントをそっとみんとんに捧げました。
2016-05-24 01:36:17