ゆとり世代ど真ん中の私達が探る新本格以降のミステリ二次創作変遷について

20代前半のミステリ女オタたちによる、限りなく当事者不在の、「90年代~00年前後までの女オタにおける本格ミステリブームがどこからどう発生してどのように推移したのか?」想像ツイートまとめです 20代前半の私たちにはどうにもできない部分が多すぎるので、当事者の人たち訂正・解説してください!!お願いします!! 5/31 まとめタイトルを変更、かつ冒頭に文章を追加しました
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5/31追記 まとめ主たちの思う近年の女オタにおけるミステリ事情について

思っていた以上に広く拡散・反応を頂けて驚いております。
当時のいろんな情報を頂けて、知らなかったことも多く、大変参考になっております。ありがとうございます。
その過程で、世代間ギャップが私達の想定していた以上に大きいのでは?と感じられるようなご意見・コメントも頂いており、私達世代の情報も文章にしておくべきだと考えましたので、冒頭に前提として付け加えさせて頂きます。

まとめ主たちについて

このまとめにおいて中心として話をしているのは、1992年~1994年生まれの二十代前半の女オタクです。
まとめ主の私(@suzushi211)は1993年生まれです。所謂ゆとり世代ですね。わかりやすいので以降ゆとり世代と表記します。
そしてそれぞれが「本格ミステリ」ファンとなったのは大学入学前後(2010年前後)だと思われます。
女オタクとなった時期はそれぞれバラバラだと思いますが、私がインターネットで女オタクとしてサイト閲覧・交流等を始めたのは2003年頃からです。

ゆとり世代オタクにとってのミステリ小説

ここからは私個人の私感、私の周囲の話になります。
私達の世代で(本格)ミステリ小説を愛好している、という人に偶然出会う確率は本当に低いです。
同人コミュニティで現ジャンルが本格ミステリだと言うと「えっ、そんなジャンルあるの!?」と言われるようなレベルです。よくて「なんか昔は流行ってたらしいけれど、なんで今!?」です。
00年以前にそれなりに同人人気があったらしい、ということは知っている人は知っています。が、実際何が、どのように、どれくらい人気があったかを知っている人は、所謂ミステリ読み以外にはほとんどいないと思います。
そしてそのミステリ読みが少ない。まず活字を読む人自体が限られている。

活字を読む人でも、ミステリとなると「ちょっと読んでないかな…」という人が圧倒的大多数です。
その理由を訊くと、以下の様な回答が返ってきます。
「ミステリって何だか難しそうだし」「私、推理とかできる気がしないし、理解できる自信もないし」「ミステリってファンが厳しそう。変な読み方したら怒られそうで怖い」
あくまで、私が学友やツイッターのフォロワーに聞いた結果ですが、多くはこういった回答です。
ゆとり世代以下にとって、ミステリというジャンルは大変に心理的ハードルが高いジャンルです。
京極堂は読んでいる、という人は少なくないですが、では有栖川有栖や島田荘司は?となるとほとんど読んでいる人が居ません。下手をすると名前すら知りません。
というか京極堂も読んでいない、知らないという人も少なくないです。あとAnotherは知ってても綾辻行人は知らない。

ではどういった本を読んでいるのか、ですが、中高の時に私の周囲の女オタクが萌えていた小説作品として記憶しているのは、
Missing、まるマ、キノの旅、戯言、成田作品、心霊探偵八雲、京極堂、図書館戦争、あたりです。
少女小説レーベル作品が少ないことがお分かりいただけるかと思います。
私達の世代ではコバルト文庫・ビーンズ文庫は一部読まれていましたが、ホワイトハート等はほとんど見ることがなく、ミステリ系のシリーズの話はほとんど名前を聞くことはありませんでした。
戯言、心霊探偵八雲、京極堂はミステリー作品ですが、先述の通り、新本格・本格作家を読んでいる人はほとんどいなかった、と言っていいと思います。
10年以降の流行は私の大学での友人が少ないのでちょっとわかりません。
加えて言うなれば、「活字ジャンルで二次創作をする」という発想がない人も少なくありません。メディアミックスがあれば別ですが。
小説からそのまま二次創作へ、という人は限られます。

ここまでは私の私感ばかりなのですが、同世代のミステリ女オタクが共通として持っているだろう認識は以下の三点です。

  • ゆとり世代女オタクは活字に疎い(流行のメインは漫画・アニメ)
  • 活字愛好女オタクにもミステリを愛好する人は少ない(ファンタジーやノンジャンルエンタメがメインか?)
  • 活字愛好の有無を問わず、全体としてミステリというジャンルへの心理的ハードルが高い

以上がまとめ主の世代を取り巻く環境かと思います。
おそらく上の世代の人たちからすると全く違う状況だと思います。ご理解ください。

最後に

このまとめの中心は、一応「本格ミステリ」をある程度愛好している女オタクたちですので、所謂「新本格」への系譜の知識はありますが、それを取り巻く少女小説レーベルにおけるミステリーや、栗本薫などの存在は「名前は知ってるけど詳しくはわからない…」です。
新本格ミステリが現れてから現在までの約二十年、そしてそれ以前の本格ミステリの歴史を遡るので手一杯で、その周辺まで手を伸ばせる余裕がまだありません。力不足、知識不足です。
その状態で「過去、どういうことがあったんだろう?」と想像し、事実を調べるにはどうしたらいいかを検討しています。
その最初の段階のツイートのまとめがこのまとめなので、知識不足による見当違いなども多々あると思います。どこから手を付けていいのかわからない状態でもあります。
ですから、当時を知る方々に「こういう系譜もあったんだよ」「ここにも繋がりがあったんだよ」と教えて頂けることが大変参考になります。
是非色んな思い出話を聞かせて頂けると幸いです。よろしくお願いします。

ぐるぐる @suzushi211

キャラクター小説としてのミステリの文脈が最初に国内で強まったのがどのタイミングなのか私はわかんないんだけど、いわゆるラノベ的名探偵もののハシリがJDCなのは知ってる

2016-05-27 22:02:08
ぐるぐる @suzushi211

「キャラクター小説を読むならラノベか本格ミステリ」という時代があったのは知ってるけどどこから発生したのかがよくわからん

2016-05-27 22:05:18
ぐるぐる @suzushi211

ミステリというものの雰囲気を押さえたいなら京極か森ミスでいいんだと思うんだけどあの辺キャラクター小説として読めすぎるから逆にミステリとして捉えられてないみたいな人もいるのでは(ミステリ読まない人も好きだからなんかそういうイメージ)

2016-05-27 22:07:48
ぐるぐる @suzushi211

ていうか結構実際見たな 「そういえば京極ってミステリなのか」って人

2016-05-27 22:08:41
ぐるぐる @suzushi211

キャラクター小説としてのミステリがどこから来てるのかよくわからないとツイートすれば集合知が教えてくれるのではと思って話題を拾いました

2016-05-27 22:11:26
ぐるぐる @suzushi211

ゼロ年代にミステリがめっちゃ流行ってた理由を知りたいって言ってたら界隈の人が「当時はね、キャラクター小説といえばラノベか本格ミステリだったからだよ」って教えてくれたことがあるのでTLをそういうものだと思っている

2016-05-27 22:12:30
ぐるぐる @suzushi211

意識的にラノベ的キャラクター造形を初めて盛り込んだのがJDCシリーズらしいというのはいろんなところから聞いたし解説で大森望もそんなことを書いていた

2016-05-27 22:13:59
ぐるぐる @suzushi211

最近のタイガとかnexとかの「ラノベと一般書の中間レーベルです」みたいなレーベルで本格ミステリ作家が書いてる作品は割と「キャラクター小説としてのミステリとは」を感じやすい良作が多い印象なんだけどそもそも本格ミステリ作家とはみたいなところから話が云々

2016-05-27 22:18:09
@keskikiki

JDCはキャラ小説の先駆け、どこで読んだんだっけな……姑獲鳥の夏から説もあった……?

2016-05-27 22:18:13
ぐるぐる @suzushi211

キャラクター小説としてのはしりはJDCから説と姑獲鳥の夏から説がある?

2016-05-27 22:19:58
@keskikiki

突き詰めればホームズルパンからなのだろうか いやデュパンからホームズまでが知らないから何とも言い難いけど国内だ国内 キャラ小説なら時代小説どころか江戸平安まで遡れるけど現代だミステリだとえっと 年表どこだ

2016-05-27 22:21:59
@keskikiki

島田荘司(御手洗)のデビューが本格復興の嚆矢だったわけだから、その前=高木彬光(神津)がいたんだし うーん

2016-05-27 22:23:07
ぐるぐる @suzushi211

TLの人たちがキャラクター小説の観点からの国内ミステリ小説検討を始めてくれている やさしい

2016-05-27 22:23:15
ぐるぐる @suzushi211

ずっと昔からキャラクター小説として読めはしたんだろうけども書き手としても意識され始めたのはいつからなんだろう

2016-05-27 22:24:46
@keskikiki

戦後〜世紀末の年表を把握してないのだけど横溝正史も高木彬光も従軍(に近い)経験あるし同年代よね?乱歩とセット でもまあこの辺り=本格は置いておくとして、するとキャラ小説のハシリの原産地は新本格になるのよね? 新本格の第一波が嚆矢になる?

2016-05-27 22:25:32
ぐるぐる @suzushi211

ホームズの当時の流行の仕方からして完全にキャラ小説としての流行だったのでは

2016-05-27 22:25:36
@keskikiki

神津恭介は高木彬光の従兄弟だか甥っ子だかがモデルなのでまあさておき 御手洗中禅寺九十九十九で年表……?(いや落ち着け)

2016-05-27 22:26:39
ぐるぐる @suzushi211

新本格のあたりなんだろうと言っても十角館がキャラ小説かといわれるとウーンだしなあ

2016-05-27 22:26:44
@keskikiki

まあ十角館は「館シリーズ」なので……探偵の物語ではなく中村青司とその館の物語……

2016-05-27 22:27:34
あかり @kata40

もう『虚構推理』が本ミス獲る時代だから、正直ミステリー小説とキャラクター小説ってもう細胞を共にし始めてる感

2016-05-27 22:27:50
ぐるぐる @suzushi211

月光ゲームも単体でキャラ小説として読めるかっていうとウーンな気がするし 姑獲鳥の夏だけも微妙だな~ 明らかにラノベの文脈に近い最初がJDCだったということなのだろうという気はする

2016-05-27 22:28:39
@keskikiki

となるとやはり島田荘司の御手洗シリーズが原点なのだろうか。そこから奇矯な探偵×がっつりロジックの組み合わせが受け入れられていって、後者は新本格ウェーブになり、前者はJDCで開花した、?(京極の姑獲鳥〜はどちらに重きを置いた作品なのかで混乱して黙殺されてたはず)

2016-05-27 22:29:27
ぐるぐる @suzushi211

御手洗はまだ占星術と挨拶しか読んでなくてピンときてないのよなあ

2016-05-27 22:30:07
@keskikiki

姑獲鳥の夏の当初の評価は ・ミステリではない() ・戦後を舞台にしている割に口語の言葉遣いが現代のもの=時代小説? で推理小説として定義しがたい雰囲気があったとは読んだな……姑獲鳥か魍魎の文庫解説

2016-05-27 22:31:11
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