
『小説ジュニア』はどんな雑誌だったのか

@mako_0722 @ailsato 80年代初頭の「小説ジュニア」でのこうした体験手記的なものはその後、どうやら「ポップティーン」に引き継がれたらしく、性体験を赤裸々に掲載することで社会問題視されて(国会で取り上げられた記憶が)、誌面そのものが路線変更してファッション中心に。
2016-06-02 00:08:38
@mako_0722 @ailsato そうした流れを経て、性体験ものは形をかえながら90年代にギャル系雑誌と少女マンガ誌に移行したという見方ができるんじゃないかと思っています。
2016-06-02 00:11:12
@mako_0722 @ailsato 性体験的なものはギャル系雑誌に掲載され続けていましたから(eggとかが代表的ですね)、ニーズそのものはあったみたいです。もっとも、昔みたいなものではなくて、短い投稿を集めた企画ページっぽかったですが。
2016-06-02 00:44:02
@minakawayuka @ailsato わっ、皆川先生! ご指摘ありがとうございます。そして「Deep Love」を嚆矢に、ケータイ小説の流行につながるのですね…
2016-06-02 00:21:09
@mako_0722 @ailsato 突然にすみませんでした(^_^;) あと、ケータイ小説はちょっとユーザー層とか一般に思われていたのと違っていたみたいです(このあたりはもう少し掘ってみないと正確なところはわからないんですが)。紙モノのユーザーは二十代後半だと聞きました。
2016-06-02 00:29:20
80年代末から90年代のティーンズハート、ゼロ年代のケータイ小説の話をするときに見落としがちなのことがある。「本を読み続けた人」たちからの見方になるから、「本を読まない人」にも手に取らせたことで売れていたという点が忘れられがち。入口として機能せず、ブームの中で棄てていった人がいる
2016-06-02 00:35:11
@mako_0722 @ailsato ケータイで読んでいたのが十代で、本で買っていたのが二十代だったのかもしれませんね。ただ、わたしが仕事でお話をいただいたゼロ年代半ば以降はすでにターゲットとして二十代を設定しているふうでした(購買力の問題かもしれません)。
2016-06-02 00:41:07
@minakawayuka @ailsato ケータイ小説の読者は、じつはおとなだった! それはわたしも誤解しておりました。実録ものを求めていたティーンズはもう、仲間とじかに情報交換し合って、物語から学ぶ必要がなくなっていたのかしら…
2016-06-02 00:37:19
@mako_0722 @ailsato あと、面白いのは、ゼロ年代のポップティーンではホラー小説が連載されているんですよね。本をあまり読まない子たちも、ホラーは読む、と。そのあたりが山田悠介とかの売れ行きを支えているんじゃないかと思います。
2016-06-02 00:46:07
@minakawayuka @ailsato そうなのですね! SF的なワン・アイディアで物語を推進するホラーを、広義のミステリと考えれば、ジュヴナイル小説の原点に還ったともいえる…というのは牽強付会ですが(笑)どの時代にも物語がなくならないのは、うれしく思います。
2016-06-02 00:58:18まとめ主のツイートがメイン

私は横浜育ちで新井素子さんとほぼ同世代ですが、中学高校で既に『SFマガジン』『ミステリマガジン』に手を出していたのですね。それ以外ではマンガ雑誌ばかり買っていたというのもありますが、『小説ジュニア』の存在はほとんど認識していませんでした。
2016-06-02 20:30:41
私はずっと『小説ジュニア』ってどんな人が読んでいたんだろうと思ってたんですが、小説の載ってる『セブンティーン』『ポップティーン』だと思うと、なんとなく位置付けが分かるような気が……。 久美沙織さんや岩井志麻子さんが読者だったという理由もなんとなく分かる……。
2016-06-02 00:24:24
よく考えてみたら「小説ジュニア」は「ジュニア小説」雑誌ではあっても、「少女小説」雑誌ではなかったのでした。「ジュニア小説」=「ジュニア(青少年)の愛と性を描く小説」なので、性体験記はその延長線にあったんでしょうね。 twitter.com/mako_0722/stat…
2016-06-02 00:58:38
どうしても氷室冴子さんの提唱した夢と叙情の「少女小説」のイメージが強くて、『小説ジュニア』も文学少女が読むものみたいに思ってましたが、多分、そうじゃないんだ。
2016-06-02 01:10:10
@ailsato あのとき中学生だった前世の記憶(笑)をもとに思い出すと、「ちょっと古いなー」って気分でしたね。「この時代に『愛と死を見つめて』かよ!」みたいな感じで。だから、氷室冴子がものすごく新しかったですね。
2016-06-02 01:15:23
『小説ジュニア』に読者の性体験記が載っていることよりも、『小説ジュニア』で夢と叙情の「少女小説」をめざす氷室冴子がデビューしたことのほうが特異だったのかも……。でも他に媒体がなかったんだな。
2016-06-02 01:24:32
ジュニア小説と氷室冴子さんの提唱した「少女小説」の違いについては、『ライトノベルフロントライン1』掲載の嵯峨景子「ジュニア小説の盛衰と『少女小説』の復活」が詳しいです。
2016-06-02 01:13:12
今のようにいろんなものが細分化されている(特化したといってもいい)時代からはちょっと想像が難しいかもしれないけど、昔は媒体やジャンルがざっくりとしていたから、今の尺度で測れば別の落し所に行くべきものがそこにあったりする。逆に、だから、今よりも多くのユーザーを摑めたというのもある。
2016-06-02 01:44:50『ライトノベル・フロントライン1』掲載の「ジュニア小説の盛衰と『少女小説』の復活――一九六〇年代から八〇年代の読み物分析を中心に」の執筆者・嵯峨景子(@k_saga )さんが、TLに参加。

ライター/書評家/大学非常勤講師。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。出版メディアやポピュラーカルチャー系仕事を中心に無記名で大学や教育関連の取材と執筆も。著書に『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』『氷室冴子とその時代』『大人だって読みたい!少女小説ガイド』など。→sagakeiko@gmail.com

最近TLに流れている少女小説関係の話題はちょうど今書いている単著の内容と重なるので興味深く見ています。『小説ジュニア』の受容に関して言えば大都市圏で落ち込みがすごくても東北などの地方都市では読者がいたという指摘も見逃せません(出典は『思想の科学』少女小説の力特集の石原編集長)。
2016-06-02 01:41:30
小説ジュニアからCobaltへの転換の手掛かりとなる資料を紹介。今まで言及されているのを見たことがないのですが1980年に小説ジュニア特別編集として『Cobalt』という雑誌が1号だけ出ています。文芸色のない芸能雑誌的な作りです。 pic.twitter.com/DSdpRbcy5P
2016-06-02 19:08:27