星のカービィシリーズ 超プチライまとめ
「READY・> アナタの・ねがい・ひとつだけ・なんスカ?」 「えっ」 まさか逆に質問をされるとは思っていなかった。カービィは動揺する。 「いくつも叶えてくれるの?」 ノヴァの瞳がじわりと細まる。 「いや・一個だけ・ですネ」 「じゃあ太陽と月の大ゲンカ止めといて」 「OK>」
2016-06-05 00:08:26「カービィ」 「な、なんだよう、こんな夜中に」 突然のグーイの声。カービィは眠い目をこする。 「ちょっと散歩したくてですね」 「勝手に行けばいいじゃないか」 「いや、だって一心同体なんですから……カービィ?」 瞬く間に二度寝を決め込まれ、グーイはやれやれとため息をついた。
2016-06-05 10:05:37「カービィ、エナジースフィアはドウ?」 「美味しかった!」 笑顔。マホロアはレンチを取り落とす。 「な、なにヤってんだヨオ!!」 かたやカービィは真顔に。 「……今みたいのをジョークと思ってくれるかどうかでぼくのことをどう見てるかを判断してるんだ」 「何ガあったんダヨ」
2016-06-05 17:01:41「本日づけで、マキシムトマトには……」 唸るハルトマン。カービィはごくりと息を飲む。 「カルパッチョになってもらうのであーる!」 「そっ……そのまま食べたほうが美味しいよ!」 ハルトマンはにやりとして、ヒゲを撫でつけた。 「高級チキンの添えモノにしてくれる」 「……食べたい」
2016-06-05 18:07:09「くらええ!!」 ロボボと共に飛び、カービィは叫ぶ。もう一押しだ。変形したロボボの右腕を力一杯星の夢に突き立てた。 ところがふと我に返る。 「み、右回り」 ギガヴォルトは外せば良かったのに。 「フ、ハハ、ドウダ回しニクいダロウ!?」 「ネジ山を潰してやる」 「ヤメロ」
2016-06-05 23:28:54「カービィ、印は組めるか?」 訊かれて傾げるニンジャカービィに、ワイユーは実演してみせる。一瞬目を輝かせた後、彼は落ち込んだ。 「……それは、ずるいよ。ぼくは腕立て伏せと、コサックダンスと、じゃんけんは、どんなにやりたくたって、出来ないのに」 「なんだその奇妙な採択は……」
2016-06-06 12:46:55「最近さ」 「どうした?」 身体を傾げるカービィに、バンダナワドルディは訊き返す。 「やたら甘いモノが多い気がする」 「そいえばそうだね」 道中で見かけるのはクリームソーダ、アイス、ケーキ……。 「たまには塩辛いのが食べたいなあ」 「……ぼくを見たってチェリーしかあげないよ」
2016-06-06 21:36:36カービィは激怒した。必ずかの邪智暴虐の仕掛を除かなければならぬと決意した。カービィには機械がわからぬ。カービィはプププランドの住人である。歌を歌い、お昼寝をして暮して来た。けれども食べ物を粗末にすることに対しては、人一倍に敏感であった。 「ソフトクリームを、何だと思ってるんだ!」
2016-06-07 12:57:53「セキュリティサービス、ぼくの家にも欲しいな」 「一体なんでまた……」 宇宙最強のピンクの悪魔が防犯? と、バンダナワドルディは訝しむ。 「昨日、毛虫が窓に落ちてきてさ」 「その度にミサイル撃たせる気!?」 「ウルトラソード振り回すよりマシだよ」 「そんなにイヤなの」
2016-06-07 22:22:01「お前そういやホロビタスターで食い物齧ってたけど」 「うん」 「歯はないんじゃなかったのか?」 ずばりデデデ大王に訊ねられて、カービィは言葉に詰まる。 「なんというか……あの頃の僕変幻自在だったじゃない」 「……顔が飛んでたな」 「あの要領でくちびるを変――」 「ファン減るぞ」
2016-06-08 04:31:51「……ビッグバン吸い込みはもういいや」 「なんで? カービィの元祖得意技があんなに強くなるなんて、すごくカッコいいのに」 きょとんとするワドルディ。カービィは、それはそうなんだけど、と頭を振った。 「口の中がひどい味に……」 「……気にしてたんだ」 「ぼくは掃除機じゃないぞ」
2016-06-08 19:46:35ハルトワーカーズは朝の社歌斉唱でピアノを弾く係りでした。けれどもあんまり上手でないという評判でした。上手でないどころではなく実はとてもヤバァーンでしたから、いつでも社長にいじめられるのでした。 「ピアノがおくれた。とわにー はてなくー、ここからやり直し。はいっ。」
2016-06-09 17:45:10「カービィって釣りが好きですねえ」 「うん、旅してた頃の名残かな」 ぽかぽかとした昼下がり。釣り糸を垂らすカービィの傍らで、グーイもぼんやりとしていた。 「……さっきバラしたせいで場荒れしたね。ちょっとあっちのウィードを攻めて来るよ、グーイ」 「はい。……は、はい?」
2016-06-09 20:15:15「その剣を取れ、カービィ!」 メタナイトが叫ぶ。カービィは目前に突き立った剣を見つめた。 「……いまので刃が傷んじゃったんじゃない?」 「なにをごちゃごちゃ言っている」 「絶対傷んじゃったって、これ!」 しばしの沈黙。 「……替えを持ってこさせる」 「一番いいのをお願い」
2016-06-10 20:01:23「……面倒見るのは、いいんだけど」 カービィは頭を悩ませた。勢いでダイナブレイドをやっつけてしまったから、回復するまでヒナの面倒を見なくてはならないのだが、そんな経験はない。 「とりあえず、ゴハンかなあ……ヒナの、ゴハン」 カービィは閃いたが、頭を振る。 「リンゴでいいよね」
2016-06-11 00:22:23「お前の部屋、暖炉とちゃぶ台とベッドしかないよな」 「うん」 「困らないのか? なにかと」 「別に困ってないけど……」 体を傾けるカービィに、デデデ大王はふうんと息をつく。 「キッチンくらいあっていいんじゃないか?」 「……ぼくが食材をキープできると思う?」 「それもそうか」
2016-06-11 19:37:13「思ったんだけど」 「へい、なんです?」 頭を傾げるタックに、カービィはさっと振り返った。 「ぼく、共犯だと思われてないかな!?」 「で、でえじょうぶでしょうよ」 尚も不安げなカービィに、タックはため息をついた。 「通りすがりを吸い込むほうがよほど犯罪的ですぜ」 「うっ」
2016-06-12 11:30:05「キングゴーレムさん、リンゴが食べたいな」 「ひと違いだよ、シャドーカービィ」 巨大なレンガの柱は、微笑ましそうに表情を和らげた。かたや、お腹の空いていた灰色のカービィは、うーんと考えこむ。 「……ジャガイモなら出せる?」 「キミなりに考えたんだろうがモーリィにでも頼みなさい」
2016-06-12 17:38:26「やあダディドゥ」 「……あ?」 どことなく気取りながら声をかけてきたカービィに、デデデ大王は怪訝な顔を向けた。 「お日柄よろしゅう、ダディドゥ」 「大砲でアタマを打ち過ぎたか?」 「失礼だな、フランス語だよフランス語」 「フランスってどこだよ」 「知らないよ」 「いばるなよ」
2016-06-14 12:37:57「ねえきみさ」 「なんだ」 カービィが呆れ声をかけると、キャプテンステッチは眉間にしわを寄せた。 「ゴルドーの親玉なのに倒せちゃうよね」 「悪かったな」 「ずっと体当たりだけしてくればいいのに」 キャプテンステッチは顧慮する。 「……困るだろ?」 「うん、すごく困るね……」
2016-06-15 17:51:59「カービィ、ここから先には――あっ!」 青服の魔法使いの顔の上には、突如青いスクリーン。『お使いのウィンドウズはWindows10に対応しています』 「……えっと、大丈夫?」 「だ、大丈夫じゃない! ボクは10に対応していないんだ! 助けてくれカービィ!」 「……大変そうだね」
2016-06-15 19:29:46「ねえグーイ」 「なんですか?」 カービィは怪訝な顔で、パラソルをコピーしたグーイの姿を見回す。 「……それどうやって持ってるの?」 「えっ、カービィが言いますか」 今度はグーイが訝しむ。ふたりは睨み合った。 「ぼくは手で持ってるじゃん!」 「ボクだって手で持ってますよ!」
2016-06-16 19:09:20「いくぞ、デデデ大王!」 きらきら星は、取り返した。後はなんとしても食べ物を取り返すんだと意気込むカービィに対して、デデデ大王は不敵に笑った。 「ぼうず、お前なんかがワシに勝てるかな?」 「確かみてみろ!」 間を置いて爆発したカービィを、デデデ大王はそっと慰めてあげた。
2016-06-17 17:55:04「好き嫌い多いほうだって言ってたけどさ」 「うん」 「何が嫌いなの」 ワドルディが訝しむと、カービィはフムと考える。 「ラーメンかな」 「えっ、意外!」 「美味しいんだけど、固くて口の中が痛いのがちょっとね」 しばしの沈黙。 「カービィはカービィだったね」 「えっ、なにそれ」
2016-06-18 12:10:06「カービィ、キミにたなびたいことがあるんだ」 「た、たなび……? なに星くん、改まって」 動揺するカービィに、星くんはスターロッドが見たいと続けた。しかし当然手元にはない。 「……無敵キャンディの棒なら」 「馬鹿にしないでくれ、君のはもっと格好がいいヤツだ」 「星くん大丈夫?」
2016-06-19 18:18:22