国民は「政府が財政再建を達成する」と信じているか

財政学が指し示す財政破綻カタルシスが一向に訪れない理由として、uncorrelated氏は「国民が財政再建達成を予想しているからだ」と述べた。しかし、これまで長らくの間財政再建が達成されてこなかった現実、および財政破綻論の流行のさなかで、その主張は妥当だろうか?
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated 横からですまないが、内国債に関しては不履行リスクはなくてもインフレリスクはある、というのは大抵は共通了解事項なのではないだろうか。 そのうえで、内国債リスクというのは、増加率やGDP比ではなく、実勢のインフレで考えるべきなのでは。

2016-06-07 06:49:00
uncorrelated @uncorrelated

@motidukinoyoru やり取りの最初の方にモデルが紹介されていますが、GDP比財政赤字が一定で債務量がどんどん増えていくと、インフレが加速的に増えていくという話になっています。それにどこがあてはまるかと言うと、ブラジルだろうという話ですね。

2016-06-07 06:51:21
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated その債務量という言葉がマネーサプライ(信用貨幣)であったなら、マネーサプライがどんどん増えていくと、実質生産が増えない限りはインフレになっていくというのは直観的にも納得できる話ではある。 だが、それを政府債務単体で評価するのは難しいのではないか。

2016-06-07 06:56:49
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated 例えば、これまでの(ハイパー)インフレは、いずれも政府の信用創造が市中預金を増やす経路から起きてきた。これに対し今の日本は、政府の信用創造のスピードは上がったが、市中預金の増加スピードはそれに応じて増えてはおらず、むしろ小さくなっている。

2016-06-07 06:59:21
uncorrelated @uncorrelated

@motidukinoyoru なので日本ではなくブラジルが典型例でして。

2016-06-07 07:03:11
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated それは承知しているのだが、ブラジルにおいて本質的に問題であったのは政府債務や放漫財政そのものではないということを示すために、日本という例を持ってきたのである。

2016-06-07 07:06:59
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

消費税のアンケートで「民間は財政再建を期待している」と評価するのはどうだろう? 「これまでの財政赤字を取り返す財政黒字を達成すると思うか」とか、「PB目標をきちんと達成すると思うか」ってアンケなら、ほぼネガティブな結果なのでは。 @uncorrelated @KF0612

2016-06-07 21:21:09
uncorrelated @uncorrelated

@motidukinoyoru @KF0612 財政再建を望んでいるのではなくて、遅かれ早かれ財政再建のために増税されると覚悟していると解釈するのが良いかと。十三階段を登る死刑囚の気持ちですね。

2016-06-07 21:23:37
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated @KF0612 いや、望んでいるとかではなく、それが達成されると信じている国民もそもそも少ないのではないのかと。 事実私はそうだし(なんだかんだ理由をつけてのらりくらりと財政赤字を維持していくだろう、と予想しているし、それが国民の実感では)

2016-06-07 21:29:26
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated @KF0612 これが例えば、実際に手元の現金預金が増えている場合は異なる。 もし手元で急速に増加した現金預金が、今後増税で回収されると思ったらインフレにならないし、回収されないと思ったらインフレになるが、以前指摘した通り、現預金供給増はあまりない。

2016-06-07 21:32:31
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated @KF0612 特に今回の安倍政権の消費増税先送りなんかは、「やっぱり財政再建やる気ないのでは」という疑義をどちらかというと強めるものだと思うのだが、これによるインフレ(予想)シフトは(FTPLの示すものに比して)極めて限定的であったように見える。

2016-06-07 21:38:15
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@uncorrelated @KF0612 国民は財政再建がきちんと行われるはずだと予想している、という見解はアンコリ氏から以前も伺ったものなのだが、身近な一般人と会話する限りにおいて、その予想が成立しているとは到底信じられない。 だから財政破綻本が売れてきたのではないのか。

2016-06-07 21:44:52
いかさんま @ikasanma

@motidukinoyoru 財政再建を望むので足元の緊縮を受け入れるというより、将来起こる起こると脅されている、強制的な財政再建(過激な緊縮なりデフォルトなり高インフレなり)みたいな恐ろしい何かに怯えて、今の環境になってるという感覚を持つ人が私の周りには多い気がします。

2016-06-09 17:57:59
いかさんま @ikasanma

@motidukinoyoru 個人的な意見としては、厳密に人々がどこかの地点で過激なことが起きると予測しているのではなく、「将来に起きうる恐ろしいことに備えて」永続的な緊縮が起きていることが、人々の見通しを暗くさせて、いつか破綻が起きると思わせているのではとも思います。

2016-06-09 18:03:29
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

緊縮を予想しているという人はごく稀だと思う。なんとなく財政破綻すると思っている(厳密には債務が発散する)と思っている人が大多数だろう。なぜなら、政府の財政赤字は、これほど長きに渡って大きいままであり、それが中長期的に縮小しそうだとは予想され得ないからだ。 @ikasanma

2016-06-09 19:25:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

そして、債務発散が予想されている場合、主流派の枠組みでは、(藤巻や浅井が煽ってきたように)即座にハイパーインフレに移行すべきなのである。(少なくとも、日本円が選好されることはあるまい) ところが、実際にはその状況は一向にして訪れそうにないのである。 @ikasanma

2016-06-09 19:28:05
いかさんま @ikasanma

@motidukinoyoru 緊縮って、例えば大学の学費が上がるとか、公的年金減るとかもそうだと思いますが、少数派ですかね?

2016-06-09 19:31:17
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

これに対し、アンコリ氏は「実は国民は、財政再建が実行されると予想している」と主張し、主流派の論理を弁護するのであるが、近年の破綻本ブームを鑑みるにその主張に説得力は無く、また当の主流派は財政破綻懸念喧伝の張本人であるわけで、いっそ滑稽と見えるのである。 @ikasanma

2016-06-09 19:31:25
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

その問いと、「債務発散するかどうか」という問いは別々に成り立つと思われる。 「各種増税を予想するか」という問いと、「債務発散を予想するか」という問いに、両方YESと答えることは、矛盾でも不自然でもない。むしろ実績的にはごく当然な予想である。 @ikasanma

2016-06-09 19:35:20
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

もっと具体的な物言いをすると、各種増税が実現されたとしても、またぞろ補正予算だの、増税先送りだの諸々によって、財政再建は常に遠退いてきたのであって、ここまで成功可能性の乏しく思えるものを国民が確信していると想定するのは、現実に反しすぎているのではないかと。 @ikasanma

2016-06-09 19:49:53
API @API0612

“マネタリズムもFTPLもインフレ予測に役に立たない - himaginaryの日記” htn.to/k2ZwF8

2016-06-09 19:55:53
いかさんま @ikasanma

@motidukinoyoru 「財政再建が実行される」と言う言葉の意味合いがやや違う気が。。。 緊縮が長引くか極端な形にある日エスカレートすると言う怖さはあるのでは?だから「財政再建する」ではなく「財政再建が実行される」と言うやや変な言い回しをしているのでは?

2016-06-09 20:37:41
いかさんま @ikasanma

@motidukinoyoru あと緊縮は今もしてるし今後もしてくると思っていませんかね? 大学の学費は永遠に高いだろうし年金は削られるだろうし。 補正だの増税延期だので緊縮していないってフリはどうでもよくて、国のサポートが永続的にあるし僕らは将来安泰だと言う人を見ないのですよ!

2016-06-09 20:40:10
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

「財政再建が実現するという怖さ」と「債務が発散するという怖さ」は背反的なものだと思われるが、国民はどちらを予想しているだろうか、というのが論点だと思う。 事実と経緯を鑑みて、後者がより強いと私は思うが、いかさんま氏は前者がより強いと信じているのだろうか? @ikasanma

2016-06-09 20:42:14
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

「増税される恐怖」は「財政再建が実現する恐怖」とは同値ではない。 また、「増税される恐怖」と「債務が発散する恐怖」は両立し得る、というのがこちらの主張である。 @ikasanma

2016-06-09 20:44:49