カチューシャの日記～マトリョーシカ～

大渡　鴉@ピクシブリクエスト募集中 @oowatarikarasu

ＦＧＯ　ＡＰ切れたから溜まるまでなんか書く

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ガルパンにしよう！ガルパン！

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愛と感動の作品だよ！　はーいよってらっしゃい　タイトルはねえ。えーと　#カチューシャの日記

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○月×日 ノンナが何かを書いているので何を書いているのか尋ねたら日記を書いているのだという。尤もロシア語で書かれているから内容までは分からなかったけど。「カチューシャも日記を書いたらいかがですか？」と奨められたので私もこうして日記を記すことにした。 #カチューシャの日記

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○月×日 今日も私たちはグラウンドを走るか、戦車の整備しかやらせてもらえない。レギュラーメンバーは三年か、三年に特別目をかけられてる二年しか選ばれない。こんな旧体制だからいつまで経ってもプラウダは万年二位とか、黒峰森の引き立て役とか言われるのだ。 #カチューシャの日記

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○月×日 今年もまたプラウダは二位に終わった。黒峰森は強い。戦車の充実さだけでなく、あの情け容赦ない闘い方は流石だと思う。しかもそれが理に叶っている。うちのように奇声をあげながらただ突撃するだけじゃない。あくまでも理詰めで相手を追い詰める、そんな感じだ。とは言えそれは→

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完璧ではない。効率的に動く余りに教本通りな動きでもあるのだ。そこにいくらでも付け入る隙があるというのに。 黒峰森の副隊長は私と同じ一年だという。西住まほ。かの西住流本家の正統後継者だ。でも西住流だから副隊長になったのではないことくらい分かる。 #カチューシャの日記

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今回の黒峰森は前回よりもより洗練されていた。あの副隊長が前に出て前線指揮をしていたからだと分かる。悔しい。同じ一年なのに。私はなんでここにいる？　悔しい。悔しい。 #カチューシャの日記

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○月×日 私なりに先の大会での反省点や改良点を考え隊長のところに提出した。 放課後、トイレのゴミ箱にビリビリにやぶかれて捨てられていた。気が付くとノンナも一緒に拾ってくれていた。 「カチューシャはいずれこのプラウダを率いる偉大な指導者になる方です」 #カチューシャの日記

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私が？　と首をかしげると。ノンナは優しく微笑んで。 「はい、そしてプラウダを優勝に導いて下さると私は確信しています。だからあんな愚劣な輩のすることに負けないで。涙を拭いてください」そう言った。差し出してくれたハンカチはとてもいい匂いがした。 #カチューシャの日記

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○月×日 三年が卒業して私達は二年に進級した。 でも体制は相変わらずで主要なポジションは新三年が占めているし、少ない枠にいる二年は三年に媚を売っているような奴等ばかりだ。どいつもこいつも無能と愚か者ばかりで腹が立つ。 #カチューシャの日記

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○月×日 今日テレビをみたら、例の西住は副隊長から隊長に昇格していた。彼女の能力は知っていたから驚くことはなかった。ただ気になったのは空いた副隊長ポストに収まった一年だ。名前は忘れたがこいつも西住。そう言えば西住流は姉妹だとノンナが言っていた気がする。→ #カチューシャの日記

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→ならばこいつは妹の方なのだろう。どこか自信無さげな顔は子犬を思わせた。が、それは試合前まで。とんだ喰わせものだ。姉妹ならではのコンビネーションがここまで恐ろしいとは。西住姉はどちらかというと機械的というか、あくまでマニュアルに沿った動きをする→ #カチューシャの日記

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→それがロシアンバレエのように一糸乱れぬ全体行動だから恐ろしいのだが、そこに付け入る隙がある。去年の私はそう思っていた。 だが、西住妹は姉とは少し違う。上手く表現出来ないが逆のタイプに見える。その二人ががっちりと噛み合って互いの粗を補佐しあうから→ #カチューシャの日記

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→まるで隙がない。完璧だ。あの二人は、二人で一個のシステムなのだ。 このままでは今年もプラウダは勝てない。 どうしたら レギュラーメンバーにさえ入ってない私が何を心配しているのか。長くなった。今日は寝よう。 #カチューシャの日記

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○月×日 チャンスだ。やっとチャンスが訪れた。 三年と二年の紅白戦。ここで三年の鼻を明かせば私もレギュラーメンバーに入る余地が出来る。とは言え他の二年のやる気はゼロに近い。三年へのおべっかや接待的な姿勢で皆臨んでいるからだ。→ #カチューシャの日記

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→頼りになるのはノンナとクラーラくらいのものだし、私に宛がわれたのはＫＶー２。弾の威力は強くとも鈍重で、装填にも時間がかかるうちでも持て余し気味な戦車だ。紅白戦は来週。孤立無援な上に武器も劣るこの状況でどうしたらよいのか。→ #カチューシャの日記

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→不安と絶望に俯いているとノンナが言った。 「カチューシャ、ボスというものは常に自信に満ち溢れ、いつも笑っているものですよ」 私がボス？　私はそんな器じゃない。隅っこで小さくなりながら頭の中に浮かんだ作戦を紙に書くだけの、誰にも読まれない作戦を書くだけの→ #カチューシャの日記

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→ただの根暗なチビスケだ。そう答えると。 「ニェット！　貴方はあの雄大なウラルの山々のように偉大な指導者になる人です。理想を実現し、この腐ったプラウダに革命を起こしてくれる人です」 そう言ってくれた。 「私は射撃には自信があります。どれだけ遠くとも→ #カチューシャの日記

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→どんな悪天候でも敵を一撃でほふる自信があります。しかし私は貴女のように綿密な作戦をたてることも、人を動かすことも出来ません。私は一介の兵士です。しかし貴女はちがう。人の上に立つ資質とカリスマを備えている」 そう一気に捲し立てたノンナの瞳は蒼く燃えていた。 #カチューシャの日記

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「どうか私に命じて下さい。私は貴女の剣となり盾となり、貴女を頂点に導くでしょう。そして頂点に立った貴女は私達を更なる先に連れていってくれる。私はそう確信しているのです」そう言って手を握ってくれた。氷みたいにひんやりした手なのに、私は何故か熱さを感じていた→　#カチューシャの日記

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→私がボス……。私が……こんな私が、私でも、皆の役に立てるなら……。 「ノンナさん……いえ、ノンナ！　私に力を貸してくれる？　……違うわね、力を貸しなさい」 「ダー！」 それを皆が望むなら。私は、私は。 #カチューシャの日記

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○月×日 とは言えこのままではいくらなんでも多勢に無勢だ。こちらの武器は仲間が二人に戦車が一台。これでは勝敗は火を見るより明らかだ。味方が必要だった。いや、味方じゃなくてもよい、最低限指示に従う駒が必要だ。 ノンナとクラーラの二人に私は言った。 #カチューシャの日記

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「私達には戦力がない。だからこれから戦力を、駒を増やそうと思うの。……でも、それには……」 それには正攻法だけではとても間に合わない。汚い手段を使わねばならないだろう。言い澱んでいると 「どうか、どうか私達を使い潰し下さい。→ #カチューシャの日記

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→カチューシャの偉大なる理想の為ならば我ら二人、いくらでもこの手を汚しましょう」 クラーラもノンナに合わせて首肯する。 なら、私が言うのはたった一つだ。 「この偉大なるカチューシャ様の名において貴女たちに『命令』するわ！」 #カチューシャの日記