古川飛行士の『宇宙船シミュレーション訓練』2月9日 ~弾道飛行モードは失敗ではない~
手動にてソユーズ宇宙船を宇宙ステーションに最終接近、ドッキングさせるシミュレーション訓練。ソユーズ宇宙船が宇宙ステーションに近づいた時点で自動ランデブー・ドッキングシステムが故障すると、手動での最終接近、ドッキングに切り替える場合があり、その訓練。
2011-02-10 10:17:48手動での最終接近、ドッキングは、最近も何回か実際に起こっている。その場合、ソユーズ船長が操作し、船長補佐はコマンド打ちなどその支援。しかし、船長が操縦不能になった場合に備え、船長補佐も手動操作を学ぶ。ちょうど航空機にパイロットが2人いるのと似ているかも。
2011-02-10 10:18:12手動で揚力をコントロールするソユーズ宇宙船帰還モードの訓練。帰還モードは4種類ある。1番目は、通常使われる自動で揚力をコントロールするモード。それが使えない場合、2番目の手動揚力コントロールモードを使用することがある。実際の飛行ではまだそれが使われたことはないという。
2011-02-10 10:18:363番目のモードは弾道飛行。過去に何回か実際に起こっている。1番目と2番目のモードが使用不可の場合に使われる。
2011-02-10 10:18:52よく誤解されるが、弾道飛行モードはロール軸のスピンで姿勢を安定させる一種の安全モードであり、「失敗」ではないのである。クルーには最高8-9G程度(通常は最高4G程度)の高い負荷がかかるものの、安全に帰還している。
2011-02-10 10:19:524番目のモードはバックアップ弾道飛行モード。弾道飛行モードで必要な角速度センサーが故障した場合に備え、別系統の角速度センサーを使うもの。訓練ではしばしば起こるが、実際に起こったことはない。
2011-02-10 10:20:19というわけで、手動揚力コントロールモードでのソユーズ宇宙船帰還のシミュレーション訓練。画面の情報を見ながら先を予想し、左右のボタンを押して揚力をコントロールする。
2011-02-10 10:20:40午後、ソユーズ手順書の読み合わせ。2月10日実施のソユーズ宇宙船運用シミュレーション訓練への準備。
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