安心から勇気と意欲が生まれる

shinshinohara @ShinShinohara

勇気や意欲は安心から生まれるのかも知れない。そして安心は「甘え」と深く関係するように思う。 息子はもう一人で食事ができるが、時々甘えて「食べさせて」ということがある。大概、眠いとき。 そういう時、私たちは甘えさせることにしている。「一人でできるでしょ？」とは言わない。

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甘えたいときに甘えさせてもらえないと「もう二度と甘えさせてもらえないのでは」と不安になる。だからなんとしても甘えさせるよう、駄々をこね、泣きわめき、親を困らせて降参させようとする。つまり、甘えさせるより、いっそう分からず屋の甘えん坊になって、厄介な事態になる。

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ただし、甘えさせるのは本人が甘えたいとき。一人で挑戦したいときはドシドシやらせる。そんなとき「ええっ！ひとりでするの？」とちょっと大げさに驚いてみせる。するとちょっと得意気になる。実際に一人でやってみたら、うまくいこうがいくまいが「一人でやったねえ。大したもんだ」と感心する。

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すると子どもは、一人でできることをもっと増やして親を驚かせようとする。時々甘えたくなるけれど、甘えて安心を得ては一人で挑戦する勇気を取り戻す、を繰り返し、一人でできたという誇らしげな気持ちを何度も重ねるうちに、甘えることがほとんどなくなっていく。

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甘えたいときはいつでも甘えられる。それで安心感を与える。一人でやろうという勇気が湧けばできる限り許し「一人でできるの？すごいねえ」とちょっと大げさに驚いてみせる。一人の挑戦が終わったあとは「やったねえ、大したもんだ」と感心する。これを繰り返すと甘えが減り、一人でやろうとする。

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甘えさせるからといって甘えん坊になるわけではない。一人でやってみろといえば一人立ちが早くなるわけでもない。甘えたいときに甘えさせてもらえ、一人でやってみたいときにやらせてもらえて、しかも感心してもらえる。その繰り返しが安心を保証し、勇気と意欲を促し、一人で生きる力を養う。

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甘えたいときに甘えられるから安心感が持てる。心が安定するから勇気も意欲も湧いてくる。だから挑戦できる。挑戦するからできることが増える。できることが増えるから甘えることがなくなっていく。そういうものなのだと思う。