「在沖海兵隊は日本防衛のために存在しているのではない」:まとめ

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misuzu sakurai @misuzusakurai1

🙎 最初に言っておきたいのは、「普天間飛行場を使っている在沖米海兵隊は日本防衛のために存在しているのではない」ということです。今日、海兵隊を含む在日米軍は東南アジアどころか地球規模の遠征部隊に変容していて、日本防衛とは無縁の存在になっています。

2016-06-26 09:17:20

追記

まとめを作成した後で、これを裏付ける米国防長官の発言が明らかになりました。

misuzu sakurai @misuzusakurai1

「日本防衛の任務ない」 在沖縄の米海兵隊 80年代に米国防長官が議会に回答 - 琉球新報 ryukyushimpo.jp/news/entry-311… pic.twitter.com/THoIcIa3LG

2016-07-07 05:30:47
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では、海兵隊の抑止力論がどのように「嘘」なのか、具体的に見ていきましょう。


ポイント① 海兵隊は対空戦闘で役に立たない

misuzu sakurai @misuzusakurai1

米国防総省が1968年12月に策定した在日米軍の再編計画で、普天間飛行場の閉鎖を含めた海兵隊の大幅な削減を検討していました。朝鮮半島有事の際、海兵隊の航空機は到着まで数日かかるため役割を果たせないことなどを理由に挙げています。

2016-06-26 09:06:03
misuzu sakurai @misuzusakurai1

半島有事の初期段階で制空阻止を目的とするならば、「海兵隊よりも空軍の方が空対空の戦闘に適している」とクリフォード国防長官は語っています。 ※ 米国防総省、1968年に普天間閉鎖検討 - 琉球新報 ryukyushimpo.jp/news/prentry-2…

2016-06-26 09:07:32

空の戦闘は空軍が適している→そりゃそうだ
では海なら?


ポイント② 海兵隊は海でも役に立たない

misuzu sakurai @misuzusakurai1

日本政府は「普天間飛行場を辺野古へ移すのが米軍の抑止力を維持しながら沖縄の基地負担を軽減する唯一の方法だ」と説明します。政府や防衛省などが国民に沖縄の基地の重要性を説明する時、中国海軍艦船が沖縄近海を通過するため沖縄が防衛上、戦略上の要衝であることをアピールします。

2016-06-26 09:24:59
misuzu sakurai @misuzusakurai1

産経もコラムで「尖閣諸島周辺では中国の船が領海侵入を繰り返し、中国海軍の艦船も接続水域に侵入した。日米同盟が弱体化し、抑止力が低下すれば、危険な挑発行為が激化する可能性が高い」とし、沖縄を再び悲劇の島にしないための米軍基地であることを政府はきちんと説き続けてほしいと主張してます。

2016-06-26 09:27:51
misuzu sakurai @misuzusakurai1

ですが海兵隊は地上部隊であって尖閣諸島を航行する中国艦船、航空機に対処する仕様にはなってません。普天間を使ってる海兵隊ではどうにもならないということ。中国から見れば琉球列島の存在は第一列島線の一部です。そのときに対峙する米軍は空軍と海軍の艦船や潜水艦であって海兵隊ではありません。

2016-06-26 09:31:51

海兵隊=陸上部隊→海でも出番なし
ならば陸は?


ポイント③ 陸上における米軍の役割は、自衛隊の支援

misuzu sakurai @misuzusakurai1

日米防衛協力の指針では、日本に対する陸上攻撃への対応は、自衛隊が陸上攻撃を阻止し、排除する作戦を行い、必要が生じれば自衛隊が島しょを奪還する作戦を実施する、こう明記されています。米軍が最初から軍事攻撃に加わることは想定されておらず、米軍の役割は自衛隊を支援すると定められています。

2016-06-26 09:35:41

陸上の防衛活動の主体は自衛隊。つまり、日本防衛における海兵隊の役割は限定的。
「在沖海兵隊が日本にいるのは、日本の防衛のためではない」→これは誇張でもない事実。

ちなみに、在沖海兵隊は周辺地域なら役に立つ?


ポイント④ 有事には本国から大部隊が来る

misuzu sakurai @misuzusakurai1

米韓の取り決めでは、朝鮮半島有事で米軍は約69万人の援軍を派遣することになっています。このうち海兵隊は沖縄と米本国に配備する2個遠征軍(約9万人)を動員します。湾岸戦争でも同様の約9万3千人をサウジアラビアの前線基地に配備し、イラク軍を牽制しています。

2016-06-26 09:40:02
misuzu sakurai @misuzusakurai1

沖縄配備の海兵隊兵力は約1万8千人で、この中には基地を運用する事務員やヘリを保守管理する技術者も含まれ、米軍再編で約8千人をグアムなどに移転するとしています。空軍にしても嘉手納基地配備は1個航空団だけで朝鮮半島有事で動員される32個のうちの1個ということです。

2016-06-26 09:44:57

単純計算でも、在沖海兵隊は、朝鮮半島の有事で派遣される部隊のわずか1/69以下!
在沖空軍でさえ、たった1/32!

ということは、


ポイント⑤ 在沖海兵隊は紛争に対応できない

misuzu sakurai @misuzusakurai1

米軍は有事の際、大部隊を本国から大動員できる能力を有しており、その打撃力は世界最強であることは抑止力でしょうが、沖縄に小さな部隊を置き続けることが果たして抑止力なのでしょうか。沖縄の海兵隊の大半は補給などの後方支援部隊で戦闘部隊は約2千人程の第31海兵遠征隊(31MEU)だけです

2016-06-26 09:52:05
misuzu sakurai @misuzusakurai1

非戦闘員救出作戦(NEO)や人道支援(HR)、災害救援(DR)を担当するのが海兵遠征隊(MEU)と呼ばれる部隊です。海兵隊が編成する機動展開兵力の中で最少規模の編成です。沖縄の海兵隊だけで編成できる展開部隊は、このMEUに限られ、小規模紛争にも対処できない規模なのです。

2016-06-26 10:23:16
misuzu sakurai @misuzusakurai1

その主力の歩兵1個大隊は800人程。この程度の兵力で尖閣諸島を巡る日中間の紛争に関与する可能性は低く、その任務は日本の防衛ではありません。朝鮮半島有事では在韓米軍が対応することになっており、中国の海軍に対処するのは米第7艦隊であり、尖閣諸島を守るのは日本の自衛隊が果たすべき役割。

2016-06-26 09:57:54

MEUの機能は、ポイント③「陸上の役割は自衛隊の支援のみ」な事からも納得です。
紛争に対応できないのに「抑止力」とか言うな。

でも、何かあったらさすがに動く?