
空想の街【色売り】 ~氷涼祭2016~

【 #空想の街 参加します】 #色売り 。大きな帽子をかぶった年齢・性別不詳の行商人。籠に詰めた色小瓶を売り歩く。不思議な色たちは、思わぬ奇跡を生むとか生まないとか。色の名前は物語の種として、ご自由に拾ってご利用くださいませ。お声掛けいただければ、ご要望に応じて色をお譲りします。
2016-06-22 22:05:23
何処にもない、何処にでもある街。空想の街。時計塔の街での3日間。はじめましての貴方も、おかえりなさいの貴方も、街は全てを受け入れます。どうぞ、お楽しみください。 #空想の街
2016-07-01 00:02:12*色売りの三日間、はじまりはじまり。

さて、さて、真夜中零時過ぎ。 色彩溢れる不思議な街を、そろそろ始めるといたしましょう。 宜しくどうぞ、素敵な方々。 そしてまだ見ぬ色小瓶たち。 #空想の街 #色売り
2016-07-01 00:06:46
雨は上がったようだ。大きな帽子を傾けて、暗い夜空を見上げる。雲は厚いが、濡れないのなら良しとしよう。私は #色売り 。久しぶりに訪れる街は、どんな色を見せてくれるだろう。始まりの夜、眠る誰もに良い夢を。#夢闇色 (ゆめやみいろ)の小瓶をひとつ、挨拶代わりに空へ掲げる。 #空想の街
2016-07-01 00:13:31
太陽が燦々と照っている。大きな帽子は良い日除けになってくれそうだ。腕に提げた籠の中で、色とりどりの小瓶が煌めいている。地面にくっきりと落ちた影の縁に、 #御影金縁 (みかげきんぶち)の金色を見た。今日は白い鴉が渡るという。地面も案外良いものですよとひそり笑う。#色売り #空想の街
2016-07-01 09:08:55
初っ端から2回連続で黒色を出すというチャレンジャーな #色売り です。色味はこれから増えますゆえ、お付き合いのほど宜しくどうぞ。中の人は居たり居なかったりですが、コラボのお誘いもお待ちしています。#空想街愛室
2016-07-01 09:11:11
ふうわり、ふわり。それは唐突に現れた。辛うじてそれと判る、淡いいろ。小瓶に掬い取ると、光も弱いような気がした。ここに居るのか居ないのか、けれど確かに存在はする、 #ついおくみどり のみどりいろ。小瓶にコルクで栓をして、籠ではなく、ポケットにそっと仕舞い込んだ。#空想の街 #色売り
2016-07-01 10:24:12
見上げると、白い鳥の姿があった。空を渡るのは白鴉。嗚呼、死者が帰ってくる。青い空の端からひとつ、#常晴色 (とこはれいろ)を譲り受けた。旅の身も、風船を用意すべきだろうか。思案する行商人の上をも、白い鴉は飛んでいく。#空想の街 #色売り ポケットの中で、みどりの瓶が眠っている。
2016-07-01 11:13:07
同じ色なら共鳴することもあるだろうか、と、思い立ったは昼下がり。#ついおくみどり は相も変わらず、曖昧な存在感で収まっている。緑色、を探してふと木を見上げる。晴れ間に鮮やかな #梅雨葉緑 (つゆのはみどり)。夏はもう、間近に迫っているらしい。 #空想の街 #色売り
2016-07-01 16:11:03
小瓶に収めて二つ並べる。眺めは確かに綺麗だけれど、先客は依然、静かすぎる眠りに就いていた。#ついおくみどり #梅雨葉緑 肩を竦めて小瓶を片付けた。緑は籠へ、みどりは服のポケットへ。まだまだ街の時間は長い。 #空想の街 #色売り
2016-07-01 16:13:06
祭の夜は外出を控えるもの——なのだという。街はしんと静まりかえり、死者の帰りを待っている。風船ひとつ、死者ひとり。小瓶を提げた旅人ひとり。訪れる者という意味では、風船を持つべきなのかもしれなかった。空に輝く星々が、 #静寂銀河 (しじまぎんが)に光っている。#空想の街 #色売り
2016-07-01 22:36:37
#ついおくみどり の小瓶を取り出す。淡いみどりは緑色にも、翠にも碧にも見えそうな気がした。色の輪郭も見極められないのは珍しいことだ。ついおくというなら、誰かの記憶を抱えこんででもいるのだろうか。死者の祭りを染めるには適役かと思いつつ、淡い色を手離せずにいる。#空想の街 #色売り
2016-07-01 22:45:35*言葉食みさん

茹だる宵闇 滲むは雫 溢れる宵は 何色か? #空想の街 #色売り #言葉食み @hmoegi 「おやおや? 不思議な味がするねぇ。 それに、 見たことない色だ」 人間によくにたナニカは 不思議なモノと遭遇した。 さてはて、 それは、何色なのかい?
2016-07-02 00:29:47
@catnap_7 誰か、の、声がして、振り向いた。誰か、なのか、なにか、なのかが判断できず、帽子の鍔を少し傾ける。「私は #色売り ――です、が」それでは貴方はどなた、なのでしょう? #空想の街 #言葉食み
2016-07-02 00:35:06
「さぁてねぇ。 あたしは、僕は、わたくしは。人間みたいなナニカ。 安心して、あなたに害を与える気はないからねぇ」 #色売り というと、色を売っているのかい。そりゃあ、素敵だ。素敵なあなたならば、ナニカに名前をつけてみないかい? #空想の街 #言葉食み @hmoegi
2016-07-02 00:43:50
@catnap_7 不思議な響きの声をした、不思議な響きの言葉、だった。暗い夜の下、名前を持たない誰かがふたり。けれど色なら、持っていた。帽子の陰で、手許の籠に視線を落とす。吸い寄せられるように小瓶を摘んだ、指の動きは迷わなかった。 #空想の街 #言葉食み #色売り →
2016-07-02 00:51:29
@catnap_7 →「#深海椿 (しんかいつばき)――貴方に差し上げるなら、きっとこの色、だと思うのです」深い青と赤の混ざりあう、静かで鮮やかな色小瓶。どこで拾ったのかも忘れてしまった、けれど確かに記憶に棲みついた、幻のような色小瓶。 #空想の街 #言葉食み #色売り
2016-07-02 00:53:50
深海椿。実は今朝がた電車の中で浮かんだ色、でした。イメージばかりが先行して、どんな出会いかたをするのかがわからなくて、けれどどうしても使いたかった深海椿。言葉食みさんに出会って、ピースがぴったり嵌まりました。ありがとうございました。#空想街愛室
2016-07-02 00:56:35
揺れる心臓 滲む紅 堕ちていこうか 何処までも #空想の街 #色売り #言葉食み 「なんて美味しい色なんだろう。 #深海椿 か。 あなたさえよければ、これからは、カメリアと名乗りたいのだが、どうだい?」 人間みたいなナニカは 人間みたいに笑った。 @hmoegi
2016-07-02 01:02:04
@catnap_7 言葉を味わうというのは不思議な感覚だろう、と思う。けれどこちらとて言葉に色を見ているのだから、同じことなのだろうか。そう思うと、目の前のなにかが、急に近しく思えてくる。「どうぞ、こちらこそありがとうございます、カメリアさん」#空想の街 #言葉食み #色売り
2016-07-02 01:06:45
「こちらこそ、ありがとう。 お返しに、ご賞味あれ」 #深海椿 の 色に溺れ 揺れた視線は 絡まった #空想の街 #色売り #言葉食み @hmoegi 望めば、あなたも 言葉を食める なんの実にもならないけれど 「お味はいかが?」
2016-07-02 01:11:38