小沢さとる『黄色い零戦』

小沢さとる『黄色い零戦』
7
小沢さとる @ozawasatoru2005

昨日は散々な体たらくで日中の10時間を棒に振って終った いい歳こいて車火力が度を越しての成れの果だね 今朝は零銭で目覚しを試みたけど昨日の今日のせいか筆が走らなくてね パッとしないゼロ戦になった pic.twitter.com/SeNucRbN3A

2016-07-06 14:41:35
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

黄色い零銭にはボクなりの思い入れがあってね 「漫画を描く様な奴はヤクザ以下」という親父の頑固はボクが50歳を越えても漫画家小沢さとるを認めようとしなかった 子供の頃から憧れていた商工技官の親父に言われる辛さはハンパじゃなかった pic.twitter.com/FuBPaujjFZ

2016-07-06 14:47:24
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

1988年に新潮社が初の漫画出版に踏み切ったとき その一番バッターの指名をくれてね 有難かったね 千歳一隅のチャンスとばかりに単行本の三部作で期待に添おうと筆を執ったのが黄色い零銭 戦中ボクの親父は零銭に無縁ではなかったから… pic.twitter.com/RZs4VsbFGV

2016-07-06 14:51:46
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

当時すでに空襲下にあった燃研(商工省燃料研究所)の官舎の我家の風呂場 の風呂桶はいつも松根油やヒマ脂油で満たされていて扇風機のスピンドルを伸ばした急ごしらえの攪拌器を風呂桶の蓋に取り付けて四六時中回していたんだよね お蔭で家族は… pic.twitter.com/DOpFlbnHX1

2016-07-06 14:58:22
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

家族は仕方無く近隣の官舎に貰い湯に行く 零銭の性能を約束する潤滑油の欠乏がいよいよ切迫していたんだね 夜になると若い研究員たちが五人六人風呂場を覗いては茶の間で親父を囲んでワイワイやってた 堀越次郎も何度かやって来た またあした pic.twitter.com/VlOmYDuVhL

2016-07-06 15:03:50
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

エンジンオイルを植物油で代用する研究だったらしい 「坊やシッカリ勉強してるか」と言って当時はもう貴重なモノになったいた板チョコを訪れる毎に手渡してくれた堀越次郎さん 後に奇しくも堀越家のある目白で漫画を描く様になるボク… pic.twitter.com/T6fRjatOPO

2016-07-07 09:06:01
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

新潮社からの話に反射的に ‶ 黄色い零戦 ″ を当てたのも当然の成り行きだったかも知れない その厚い思いで取り組んだ三部作も半分程描いたところで肝心の親父に逝かれてしまい その落胆は黄色い零戦を一巻に止めて終ったんだよね pic.twitter.com/D2o9phDUb7

2016-07-07 09:17:43
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

ゼロ戦に寄せる格別の思いを断ち切れないまま今また零戦をより美しく描きたい その思いは28年前の 黄色い零戦に端を発している 明日からマンガ王国に配信される黄色い零戦に零戦へのボクの思いの丈を手繰ってもらえたら嬉しいね またあした pic.twitter.com/jqTtxJ9Y7u

2016-07-07 09:22:11
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

漫画家はヤクザ以下 漫画亡国論に凝り固まったまま逝っちまった親父 ささやか勲功を胸に反り返って80のボクを見降ろす額縁の中の83 何とかボクの漫画を納得させようと黄色い零戦の筆を執ったのが62才 その脱稿も待ってくれなかった親父… pic.twitter.com/Ovfab8At3t

2016-07-08 08:48:18
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

落胆の悲哀を託って無理矢理一巻にまとめたせいでもなかろうが 駄作の書評も垣間見た28年前の ‶黄色い零戦″ 本日よりまんが王国から配信が始まる 作者としても改めて万感を胸に検索してみる 電子配信ならあの世の親父の手元にも届くかなあ… pic.twitter.com/KyMRfXT1xe

2016-07-08 08:54:06
拡大
小沢さとる @ozawasatoru2005

親不幸をしたものだ 自分不幸をして来たかも知れない 技術屋の親父の背中に憧れていた少年は80になっても ふと技術屋になりたいと思う いや80になったからそう思うのかも知れないね 今日もボクの脳裏を零戦が飛んでいる またあした pic.twitter.com/57ovsdVGoH

2016-07-08 08:58:30
拡大

コメント

nekosencho @Neko_Sencho 2016年7月9日
こういう、きれいにメカ描ける人って最近でもそう多くないよね。
0
清水代歩 @kaho_biz- 2016年7月9日
この本は持ってます。懐かしいですね。
0
cinefuk 🌀 @cinefuk 2016年7月9日
「彼らはこのヒマシ油や松根油で飛んでいるんです」(『黄色い零戦』243p)これがまさか小澤さとる氏の実体験からの台詞だったとは
0
ハドロン @hadoron1203 2016年7月9日
戦闘機用のパラフィン系エンジンオイルは、米国からの輸入に頼っていた。当時の日本には、化学合成オイルを精製する技術も設備もなかったんだよな。
0