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ジャガイモの品種解説から、ジョーク・絵画・俳句までを網羅するHP『ジャガイモ博物館』が興味深い

「ジャガイモ」は秋の季語、「新ジャガイモ」は夏の季語だそう
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Twitterで「このサイトがすごい」と話題になっているWebサイトがある。そのサイトは「ジャガイモ博物館」という名称で、1996年から運営されている。ジャガイモの品種と解説、ジャガイモが登場・モチーフとなった俳句からメディア作品までもが網羅されているのだ。

『ジャガイモ博物館』トップページ

「ジャガイモ博物館」を制作・運営しているのは浅間和夫さん。浅間さんは北海道立農業試験場でジャガイモの育種に携わり、カルビーのポテト製品にも使用された品種「ワセシロ」の育成にも携わったという、ジャガイモ界の大御所といって差し支えない経歴の持ち主だ。

そんな浅間さんが制作した「ジャガイモ博物館」に足を踏み入れると現れるのは、いにしえのホームページの貫禄が伝わるトップページ。「ジャガイモの品種」は当然のこと、「エッセイ」「ジャガイモジョーク」「ジャガイモと音楽」と、ありとあらゆるジャガイモ情報が掲載されていることが分かる。

各国に伝わるジャガイモのジョークを掲載。BGMにほのぼのとしたメロディが流れる。
ジャガイモが歌詞に登場する楽曲を掲載。チェッカーズからとんねるずまで、幅広い守備範囲。

あまりの情報量の多さ・ジャンルの多様さに驚いてしまうが、いったいどのように情報を集め運営しているのか。詳しい話を浅間さんに聞いた。

「農家と消費者をつなぐホームページを作りたい」

『ジャガイモ博物館』のホームページを開設されたきっかけは。

子どもの頃、男爵イモを栽培する農家に育ちました。大学を卒業した後、北海道立農業試験場の根室支場にできた馬鈴しょ科に勤務し、いくつかのジャガイモの品種を普及させました。ホクレン農業協同組合連合会に勤めるようになってからは、栽培指導を担当しました。

その間、ジャガイモ関連の雑学に関心を持つようになり、「農家と消費者をつなぐホームページを作りたい」と思いました。

サイトに掲載している情報はどのように集めましたか?

最初は図書、雑誌から情報を集めていました。その後、新聞やインターネット上のサイトなどをよく見て収集するようになりました。

いちばん執筆が楽しいと感じるのはどの項目ですか?

「ジャガイモと映画」です。情報を集めていたら、ジャガイモが出てくる映画が400本ほど見つかりました。イモ類は気象や土地が劣悪なところでも多く栽培され、たくさんの人々に食べられていることを強く感じました。

「ジャガイモと映画」のページより。ポテトチップスやコロッケなどのジャガイモ加工品も見逃さない

「ジャガイモ博物館」はどのような人に活用してほしいですか?

実はジャガイモはビタミン類が豊富で、白米に含まれないビタミンCやAが摂取でき、カロリーは白米の半分しかないです。こういった情報を、家庭で料理をされる主婦の方にも見て欲しいですね。

浅間さんが好きなジャガイモの食べ方を教えてください。

肉じゃがやカレーライスにして食べることが多いです。グラタンに入れるのも好きですね。

農家から品種の育成まで、何十年にもわたってジャガイモに携わり続けてきたからこそ書けるジャガイモの品種や栽培の情報。そして研究熱心ゆえに集められたジャガイモにまつわる膨大な雑学。

浅間さんの長年の活動・ジャガイモ愛に敬意を払いつつ、ありがたく活用させていただきたい。

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