長編アニメーション『魔女の宅急便』の制作初期について
「この世界の片隅に」と「聖の青春」を、たまたま続けて見た。「戦争」のさ中での女の闘い、男の闘い。この並びは大正解だった。 両作とも、「感じろよ!」という作り手の真っ直ぐな熱さを、きっちりしたプロの技術で見せる、誠実なエンタテインメント。見てよかった!
2016-11-23 17:55:36両作とも傑作だけど、両作とも、それぞれ5分間ほどの「?」があった。ただ、「そこがいい」ってお客もたくさんいるはず。見る人ごとに感想が違う。映画の醍醐味。 twitter.com/nobuyukiisshik…
2016-11-23 18:11:18「この世界の片隅に」は実現まで6年かかったそうだし、「聖の青春」は原作の発表から16年が経っている。「やりたいものをやる」って、そういうことなのだと思う。 僭越だけど拙作にも、10年以上かかったものがいくつか。最初断られても、偉い人は人事異動で変わるから、また相談する(笑)。
2016-11-23 18:50:08両作とも、監督や脚本家や俳優はびっくりするほど褒められるだろうから、内情を知らないまま書いとくと、とにかく実現にこぎつけた企画者と実行プロデューサーが偉い。感謝の8割は、彼らに。
2016-11-23 18:51:39一色伸幸さん、「この世界の片隅に」をご覧になったんだなぁ… >RT 「魔女の宅急便」は当初、一色伸幸さんの脚本で片渕須直さん監督予定だったことを思うと感慨深いものが。
2016-11-24 00:39:46@nobuyukiisshiki 今となっては、お二人の作品であったならばどんな作品になってたのだろうか…と、ますます思いを馳せてしまいます。
2016-11-24 13:28:13@nobuyukiisshiki あらら〜 でも、そんなものかもしれませんね。 読んでみたいですけどね。どこかに残ってないのですかね…
2016-11-24 18:53:47@NISHINOB たたき台というより、テーマや設定ですね。宮崎さんは僕の案に引っ張られてしまいました。僕が書く前に宮崎さんが「やりたい」と言っていた方向性の方が、宮崎作品としては成功したのではないかと、いまでも惜しく思っています。
2016-11-24 19:20:19@nobuyukiisshiki なるほど、作家性に由縁するものですね。 個人的にはいつもの宮崎さんと違う感じも好ましく感じていたので、それはそれで良かったのではないかと思ったりもします(極めて私的な感想ですが)
2016-11-24 19:25:24@NISHINOB 宮崎さんの最初の案は、じつに宮崎さんらしいもの(笑)でした。まったく角度が違うこちらの切り口が、宮崎さんには新鮮だったのだと思います。
2016-11-24 19:29:47@nobuyukiisshiki ということは、原作を基にした宮崎さんのプロットが提示されて、その上で一色さんが脚本を執筆されたということでしょうか? もしかしたら、提示されたプロットをあまり意識しないで?違う角度から脚本を書かれた…ということですか?
2016-11-24 22:09:21@NISHINOB プロットではなく、宮崎さんのは、口頭でのストーリーでした。それを、「いやそのラストをファーストシーンにしましょう」と僕が話し、鈴木プロデューサーや片渕「監督」とも相談し、映画通りの構成にしていったと記憶しています。初期、宮崎さんはプロデューサーでした。
2016-11-24 22:18:25@nobuyukiisshiki なるほど、詳しくありがとうございます。 作品は長いこと観返しておりませんが、そういったことを意識しながらまた観てみたくなりました。 宮崎さんが、当初はプロデューサーのみだったことは記憶にあります。
2016-11-24 22:24:35@NISHINOB 「プロデューサーのみ」って言うから引き受けたんですけどね(笑)。 宮崎さんはキキを娘として見ていたし、僕は(まだ20代だったので)ガールフレンドだと考えていた。結果的に宮崎さんがすべて背負い、「父の目でガールフレンドを描く」ことになった次第です。
2016-11-24 22:28:50こういうやり取りをしていると、忘れていたことをあれこれ思い出す。 この33年間に書いた作品は山ほどあるけど、映像化されていない脚本が数十本あり、降板したりさせられたりした作品も数本ある。その具体や経緯はかなり面白いのだけど、振り返らないでそっとしとこう。
2016-11-24 22:33:53@nobuyukiisshiki おおお、これはとても面白いお話ですね! 作り手の視線、そうですよね。世代…というか作り手の年齢で変わりますよね。 それでふと気付きましたが、いま観るとこちらの視点の変化から作品の見え方も変わっていそうです。
2016-11-24 22:48:58@NISHINOB 宮崎さんは、「家を出ていってしまう娘」に心を揺さぶられる父だったし、僕は、当時バブル真っ盛りで、「太い眉でキラキラした東京に殺到するけどろくな目にあわない女の子たち」にキキを重ねる意地悪なガキでした。いま新たに書くとするなら…やはり父目線でしょう(笑)。失礼。
2016-11-24 22:55:02@nobuyukiisshiki なるほど、その視点のお話だけでも先方の思う脚本とのズレが出来るべくして出来たのだと理解できます。 作家が年齢とともに作風が変わるのもそういう視線の変化が大きいのでしょうね。 だからこそ、当時の脚本が映像になっていたら…とも感じます。
2016-11-24 23:01:31