NHK水野解説委員による作業員被曝事故の解説 by @nhk_kabun

NHKの水野解説委員が東京電力福島第一原子力発電所における作業員被曝事故について解説したものを、NHK報道局科学文化部(@nhk_kabun)がツイートしたのでまとめました。
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NHK科学文化部 @nhk_kabun

【解説・被ばく事故】福島第一原発3号機ではタービン建屋で作業員3人が被ばくし現場の水から1cm3あたり390万ベクレルという運転中の原子炉内の水の約1万倍の濃度の放射性物質が検出されました。いったいなぜ。水野解説委員の解説をツイートしていきます(3/25 19時現在)

2011-03-25 23:18:40
NHK科学文化部 @nhk_kabun

水野解説委員1:原発の冷却水は燃料棒に接しているので、ある程度放射性物質を含んではいますが、その濃度はそれほど高くない。その1万倍の濃度ということは燃料棒が破損、あるいは溶けてなかに閉じこめられていた放射性物質が溶け出していると見られます(3/25 19時現在)

2011-03-25 23:19:25
NHK科学文化部 @nhk_kabun

水野2:水はどこからタービン建屋まできたのか。原発の中で燃料棒があるのは原子炉か使用済み燃料プールです。原子力安全・保安院はこのうち原子炉の可能性が高いと見ている。その理由ははっきりとは言っていないが放射性ヨウ素が多く検出されているからとみられます。(3/25 19時現在)

2011-03-25 23:20:11
NHK科学文化部 @nhk_kabun

水野3:放射性ヨウ素は原子炉で燃料が核分裂したときに発生する核分裂生成物で半減期は8日間。使い終わった使用済み燃料のほうにはヨウ素はなくなっているはずです。ヨウ素がたくさん見つかったということは原子炉内の燃料が溶けた水がタービン建屋にきたと推測されます。(3/25 19時現在)

2011-03-25 23:21:42
NHK科学文化部 @nhk_kabun

水野4:どこから漏れたのか。原子炉そのものは厚さ20センチあってそれ自体に亀裂が入っているとは考えにくい。原子炉からは配管がたくさんでており配管の途中に弁もたくさんある。地震の揺れで弁や配管の一部に亀裂が入り冷却水が漏れタービンにきた可能性があります。(3/25 19時現在)

2011-03-25 23:22:26
NHK科学文化部 @nhk_kabun

水野5:冷却水が漏れていると、今後電源を復旧させポンプで水を循環させても再び漏れてしまう。通常、配管や弁から冷却水が漏れると蒸気と水が出て部屋の温度が上がり中央制御室で示されるが、まだ中央制御室が使えないので、漏れた場所を突き止めるのは時間が掛かります。(3/25 19時現在)

2011-03-25 23:23:44
NHK科学文化部 @nhk_kabun

水野6:他の状況も良くない。2号機タービン建屋でも500ミリシーベルト毎時と高い放射線量。1号機も水が溜まっている場所がタービン建屋で見つかった。閉じこめ機能が1号も2号も損なわれている。冷却機能回復と漏えい対策をともに進めなければなりません。(3/25 19時現在)ここまで

2011-03-25 23:28:13