岩上安身 @iwakamiyasumi さんがご息女に避難を勧めるにあたっての逡巡をとぅぎゃりました。

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岩上安身 @iwakamiyasumi

仰る通りです。自分の大切な人に自分の思いを全力で伝えるのも、自己決定だと思います。 RT @hanehibiki: @peacephilosophy 祖母が「老い先短いからいいんだよ」と汚染されている食べ物を食べている姿を平気で見ているなんて出来ない。私には大切な人ですから。

2012-03-18 21:33:33
岩上安身 @iwakamiyasumi

社会に向かって「安全だ」と言いながら、自分の家族は避難させるなどということは、よほどの神経の持ち主でないとできるものではない。3.11直後から、一切のためらいなく原発事故について情報発信し続けてきたが、もししていなかったら、僕はやましくて自分の娘に避難を勧められなかっただろう。

2012-03-18 21:54:47
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。一年前、娘に「避難したほうがいい」と伝えるのに、実は非常に俊巡した。判断が遅れた、と今も思っている。娘に電話をしたのは、3月16日の夜だった。

2012-03-18 21:56:55
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。自分の子供とはいえ、娘二人はもう成人し、家を出て自立している。特に長女はすでに嫁いで、子供ももうけている。独立した家庭を営んでいるのだ。いくら娘と孫が可愛いからといっても、一方的に「避難しなさい」と命じれるわけではない。俊巡の理由は、それだけではない。

2012-03-18 22:03:57
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。これは、初めて書くことなのだが、長女をもらってくれた婿殿のご両親は、お二人とも福島の方だった。つまり嫁ぎ先の親族一同全員が福島の方なのである。婚約した時から、娘はご実家に温かく迎えられ、福島県にある家にも泊まりにいっていた。

2012-03-18 22:16:38
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。娘が、福島のご実家に初めてお邪魔に上がった夜、私に寄こしたメールを今も覚えている。ご親戚がみんな集まって、皆さんで温かく受け入れてくださったという。人見知りで小心な娘から送られてきた、嬉しそうなメールを見て、幸せになれそうだと安堵した。福島にご縁ができてよかったと思った。

2012-03-18 22:37:35
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。福島の人たちの人情を、親子ともども、肌身で感じていたし、そんなバックグラウンドを含めて彼のことを娘は好きになったのだろうと思う。僕はひい爺さんの代から数えて四代目の東京っ子。娘は五代目。田舎らしい田舎をもたないため、福島という田舎をもてたことを心から喜んでいた。

2012-03-18 22:43:51
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。だからこそ、逡巡した。避難を勧めることは、得難いご縁で結ばれた福島が、厳しい現実におかれている事実を告知することになるからだ。娘が嫁いでから以後、いつも米や野菜を送ってくださっていたご親戚の皆さんが、まさに今、放射能雲にさらされている。それを思うだけで胸が痛んだ。

2012-03-18 22:57:58
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。婿殿が東京での勤めをすぐに捨てられないことはわかっていた。男にとって、仕事はそうそうたやすく捨てられるものではない。どうしたって、母子避難になる。嫁の父親である僕がそれを勧めることで、関係が気まずくなりはしないか、24時間に渡る東電や保安院の中継に忙殺されながら、悩んだ。

2012-03-18 23:03:35
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。それでも避難するように、娘に告げないわけにはいかなかった。その年の始めに生まれたばかりの孫がいる。何があろうと守らなくてはならない命があり、未来がある。他のことは、本当に本当に申し訳ないけれど、後回しにさせていただくしかない。

2012-03-18 23:09:43