V-22オスプレイのオートローテーション機能が役に立たないってことは「傍論」

「傍論」は、本来は裁判用語ですが、ここでは「核心部分ではない話」=「それがどうであろうが、オスプレイの危険性・安全性に大きな影響は及ぼさない」=「ギャーギャー言うべきではない話」という意味です。 冒頭の数ツイートはは余談です。 関連まとめ:オスプレイの危険性の考察とその対策 http://togetter.com/li/345535 関連ページ: http://wikiwiki.jp/disklessfun/?v-22_osprey_easy_technical_report
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オスプレイの危険性の考察とその対策 http://togetter.com/li/345535 も、どうぞ

disklessfun @disklessfun

数日前のオスプレイ緊急着陸についてちょっと。テレビ等では「”エンジンの動力を回転翼に伝える”ドライブシャフトで異常が発生」と、ドライブシャフトという言葉に元の英文にはない説明が勝手に付け加えられているんですが、これは厳密に言うと多分、やぶ蛇だと思われます。 #Osprey (続く

2012-07-14 00:56:16
disklessfun @disklessfun

この場合のドライブシャフトとは左右のエンジン出力を主翼の中を貫いて連結し、エンジンが一基故障しただけで墜落に陥ることのないよう、安全装置の役割を果たす連結ドライブシャフト(以下、連結シャフト)のことだと思われます。 #Osprey (続く

2012-07-14 00:56:34
disklessfun @disklessfun

もちろんオスプレイにはエンジンと回転翼をつなぐドライブシャフトもありますが、こちらが壊れた場合には減速ギアの故障等、大抵他の表現がなされる筈です。 #Osprey (続く

2012-07-14 00:56:44
disklessfun @disklessfun

オスプレイの連結シャフトは、それが壊れると、エンジンが一基故障するだけで墜落する脆弱な状態に陥る為、エンジン並みの最重要部品です。多数の警報装置が設けられています。少しでも異常な振動が検知される等の事態に陥ると(少なくとも平時は)即、緊急着陸の対象となります。 #Osprey

2012-07-14 01:01:20
disklessfun @disklessfun

オスプレイのオートローテーション機能(の不備)についてマスコミが問題にしていますが、攻め口としては微妙だと思います。日本の7ルートで低空飛行する際等、離着陸時以外は殆ど飛行機モードで飛行するわけですから。 #Osprey

2012-07-18 02:22:24
disklessfun @disklessfun

田中宇氏の http://t.co/oivvVfky に書いてある「オスプレイの初期モデルには自動回転の機能がついていたが、その後で改良を重ねた際、自動回転できない構造にせざるを得なかった」は、たとえいくら新聞記者的表現とエクスキューズしても #Osprey (続く

2012-07-18 02:22:47
disklessfun @disklessfun

「構造」という日本語の言葉を普通に解釈する限り誤りでしょう。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:22:58
disklessfun @disklessfun

オスプレイのオートローテーション機能がハード的に取り去られた可能性は全くありません。オートローテーションに必須な機構は回転翼のピッチコントロールとクラッチです。どちらもヘリコプターとして普通に飛行する為に必要なので削除される可能性はありません。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:23:20
disklessfun @disklessfun

ただしオスプレイのオートローテーション機能が殆ど役に立たないのは内部資料の漏出等に期待しなくても明らかです。オスプレイをヘリコプターとして見た場合、その重量と比較して回転翼の円板面積(左右の合計)があまりに小さすぎるのです。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:23:37
disklessfun @disklessfun

ヘリコプターの歴史を辿ると、大重量化するにつれて徐々にオートローテーション時の危険性が増してきたのですが、オスプレイは回転翼の直径が大幅に小さくなるという特異な変化ををとげ、オートローテーション機能が殆ど役に立たなくなってしまいました。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:23:52
disklessfun @disklessfun

こんな設計だと低速域でのオートローテーションは失速してしまって不可能です。かといって200km/hを超える速度で何とかオートローテーションできたとしても、この速度では沈下率が非常に大きいので結局は地上に激突してしまいます。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:24:11
disklessfun @disklessfun

ただし適切な姿勢で水面とか広大平坦な湿地とか広大平坦で濃密で一様な森(日本にはないけど)に不時着できれば、(オートローテーション機能が)救命に貢献できる可能性も多少は考えられます。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:24:28
disklessfun @disklessfun

こんなことは30年近く前の設計段階で100%わかりきっていた話です。最大2,30人乗りの軍用機であれば全くもって許容できる設計でしょう。そもそも安全が最も求められる民間ジェット旅客機であってもエンジンが全基停止した場合に #Osprey (続く

2012-07-18 02:24:42
disklessfun @disklessfun

無事な不時着は殆ど期待できないことを思い起こすべきでしょう。オスプレイと同じくエンジンが2基付いたタイプの(双発)民間ジェット旅客機はエンジン1基だけでも飛行できるようにすることで十分な安全を確保できているとされています。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:24:56
disklessfun @disklessfun

裏を返せば2基とも停止した場合は墜落を覚悟しなければならない設計です。オスプレイも同じです。エンジン1基だけが停止した場合はそのまま安全に飛行可能です。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:25:22
disklessfun @disklessfun

ただし、オスプレイは双発民間ジェット旅客機と違って、単にエンジン1基だけ動くだけでは飛べなくて、主翼の中を貫いて左右の回転翼を連結する連結シャフトも壊れないでいる必要があります。これはオスプレイならではの短所です。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:25:41
disklessfun @disklessfun

話を戻しますが、他にも例を挙げると、従来型ヘリであってもホバリング時等の低速時にはオートローテーションは働きません。オスプレイのオートローテーション機能が殆ど役に立たないことがオスプレイを殊更危険にしているわけではありません。 #Osprey (続く

2012-07-18 02:25:55
disklessfun @disklessfun

オスプレイの事故率の高さの原因は、その構造や求められる飛行形態の複雑さでしょう。 #Osprey

2012-07-18 02:26:09
disklessfun @disklessfun

これ http://t.co/uBQzJycI についての補足ですが、実際に、エンジン火災が延焼して(左右)連結シャフトが破壊されて墜落したケースがあったと記憶しています。これはオスプレイの脆弱性が実証されたケースと言えるでしょう。 #Osprey

2012-07-21 01:23:27
disklessfun @disklessfun

余談ですが、最も安心感が得られる代替策はCH-46を再生産することでしょう。もちろん実現性は皆無でしょう。当時の生産工場は他に転用されているでしょうし、生産治具等も処分されているかもしれません。因みにCH-46はKV-107の名で川重がライセンス生産していました。 #Osprey

2012-07-21 01:25:08