愛媛新聞連載 「北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす② 森の恵み 木質バイオマス加速」 2013年2月25日

 東京電力福島第一原発事故から間もなく2年。この間、エネルギー政策の在り方が議論されてきたが、私達は未だ確たる方向性を見いだせていない。原発を維持していくのか、自然エネルギー中心に転換していくのか。  いずれの先にも高い壁が立ちはだかる。日本より一足早く問題解決に取り組む北欧のフィンランド、デンマークを日本記者クラブ取材団の一員として訪問した。現状を報告する。(加藤太啓) ――愛媛新聞 「北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ① 地下420メートル 最終処分へ岩盤調査」(2月14日)より
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しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす② 森の恵み 木質バイオマス加速1: 世界初となる使用済み核燃料の最終処分場建設が進むフィンランド。国内では4基の原発が稼働し、エネルギーの13%を供給している。近く新型1基が完了予定で、あと3基の建設計画を政府が承認済みだ。

2013-02-25 23:22:17
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部②-2 2011年の東京電力福島第1原発事故は世界に原子力政策の見直しを迫った。しかし、エネルギー問題担当のヤン・バパーブオリ雇用経財相は「非常に残念な事故だが、フィンランドは長期的な計画を持っている。原子力政策に変更はない」と言明する。

2013-02-25 23:23:26
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-3 とはいえ、このまま原発絵の依存を強めるわけではない。6党連立政権の一員で反原発を掲げる「緑の党」党首のビッレ・ニーニスト環境省は「11年6月の政権発足時にこれ以上の原発の建設は認めないと確認した」と主張。

2013-02-25 23:24:50
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-4 雇用経済省のエネルギー担当者は「福島事故後、原発は安全対策費が膨らみ、経済性が問われ始めている。原発は新技術が開発されるまでの過渡的なエネルギーだ」と両大臣を補佐する。

2013-02-25 23:25:50
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-5 原発の代替となるのが豊かな森林資源を生かしたバイオマスだ。フィンランドの国土の約7割が森林で、切りだされる木材は、産業だけでなくエネルギー源としても活用。供給比率でみると既に原発を上回り、21%を担うまでになっている。

2013-02-25 23:27:06
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-6 政府は再生可能エネルギー比率を11年の28%から、20年に10ポイント増の38%にまで引き上げる戦略を立案。固定価格買い取り制度や間伐材利用の補助など新たな支援策を導入し、中核のバイオマス促進を加速させる。

2013-02-25 23:28:29
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-7 政府の動きに産業界も呼応する。製紙業が盛んなフィンランドを代表し、世界トップ3の生産量を誇るUPM(本社・ヘルシンキ)がその典型例だ。

2013-02-25 23:29:24
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部②-8 14カ国に従業員2万4千人を擁する同社は紙製品だけでなく製材やパルプ製造なども手がけ、近年は「Biofore」という言葉を経営ビジョンに掲げる。「バイオ資源と森林産業を統合し、持続的な未来に向かう姿勢を示した造語だ」と広報担当者。

2013-02-25 23:30:29
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-9 象徴となるのが同国南西部のラウマ市にある工場だ。 印刷紙やパルプの製造に必要な大量の電気を発電するため1980年代に工場に火力発電所を設けた。

2013-02-25 23:31:29
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-10 当初は石油や石炭が燃料だったが、環境意識が高まった90年代以降は、パルプかすなどの製紙スラッジや樹皮に代替。最近は間伐材や木の根など森林整備で出る不要物も採取し、いまや化石燃料は8%にまで激減している。

2013-02-25 23:32:32
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第2部 自然を生かす②-11 カリ・パネサン支配には「環境への配慮は時代の要請。自然を破壊する経済活動はもはや存続できない」と説く。地域資源を生かし、自然と共存する戦略がビジネスの現場でも常識になっている。 (加藤太啓)

2013-02-25 23:33:34
しまなみ @shimanamis

バイオマス発電、福島第一原発事故がなければ日本全国で可能だった。間伐材の利用にもなるもかも知れないし。とはいえ、北欧産木質ペレットの焼却灰1000ベクレル/kg超が日本で去年明らかになったから(皮肉にも福島事故のお蔭で)、チェルノブイリ事故の影響は今も多少はあるだろうな。

2013-02-25 23:39:26