もの書きをする方へのプロの作家のお言葉

採っておきたかったシリーズ、その3
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笹本祐一 @sasamotoU1

@tanakayutak 書き続ければなるようになります。昔似たような悩みを抱えていたものとしてこの言葉を贈ります。「下手な考え休むに似たり」

2010-11-15 00:01:21
笹本祐一 @sasamotoU1

ムカデに歩き方聞いたら一歩も動けなくなった、って寓話聞いたことあります?普段自然にやってることを「お前はそれをどうやってるんだ」って聞いたとたんに止まっちゃうって話。止まってる作家って、たぶんこのケースが多いんじゃないかと思ってる。

2010-11-15 01:00:10
笹本祐一 @sasamotoU1

作家ってのはひたすら考え続ける職業です。しかも、今日書いた展開が大丈夫かどうか、受けるかどうか解らないのに明日もまた続きを書かなきゃならない職業です。んな仕事何年も続けてくれば、そりゃあ色々考えることもあるわさ。

2010-11-15 01:02:28
笹本祐一 @sasamotoU1

最初の頃は無我夢中のがむしゃらでやってても、何冊も本を出してればやり方も覚えるし余裕だって出てくる。でも、そこらへんで立ち止まって考えはじめると、時と場合とよっては大変なことになっちゃう。なまじ実績があればそれを越えたいって欲もプレッシャーも出て来ちゃう。

2010-11-15 01:05:43
笹本祐一 @sasamotoU1

実力も技術もあるのに、うっかり考えはじめちゃうともういけません。なにがいけないって、続けてれば忘れずに出来るはずの創作って作業をしなくなっちゃうから、書くのが止まっちゃう。

2010-11-15 01:08:13
笹本祐一 @sasamotoU1

創作ってのは非日常的な作業ですからね。息をするように、食事をするようにとまでは行かなくても、せめてトイレで大するくらいの頻度でやってないと失速して止まっちゃう。この止まるのが怖い。

2010-11-15 01:10:23
笹本祐一 @sasamotoU1

笹本の経験では、元のペースに戻すのにリハビリ期間含めて元のペースに戻るのに最大三倍くらいの時間が必要になっちゃう。しかも、これまた笹本の経験では止まってる間に考えたことってのはろくに身になりません。

2010-11-15 01:12:25
笹本祐一 @sasamotoU1

だから、「下手な考え休むに似たり」さらにもう一歩進めて、「考えすぎるな、書け!」ってのは長年作家業を続けて辿り着いた本音の姿勢でもあります。考えるなら、目の前の話の展開とか、次の話の具体的な構想とか、原稿になることを考えよう。

2010-11-15 01:14:49
笹本祐一 @sasamotoU1

悩んでもいいしもちろん考えるのも必要だけど、止まらないこと。どんな大長編も書き続けないことには進まないんだから。あと、身体が資本なんだから健康は大事に、基礎体力は付けられるうちに付けておきましょう。

2010-11-15 01:17:21
笹本祐一 @sasamotoU1

止まらずに行けるうちは行くこと。休むのは、年取って引退してからでもいい。今書けるものは今しか書けないんだから。まーしんどいけど、でもたぶんキャリアの長い諸先輩方はみんな通ってきた道だ。だからたぶんなんとかなるでしょう。

2010-11-15 01:20:01
笹本祐一 @sasamotoU1

なんとかならなかったらどうするんだって?だからそれこそ考えるだけ無駄、下手な考え休むに似たりだってば。休んでればまだ休息になるのに疲れるだけ。なんとかならなかった時のことはその時になってから考えればいいんだから、今は目の前の話を書こう。

2010-11-15 01:22:06
笹本祐一 @sasamotoU1

いや目の前の原稿、例によって展開も着地点も解ってないんだけどさ。ここで不安に駆られて考えはじめても負けるのは解ってるので、とりあえず締め切りに間に合う程度のペースで書けるところまで書いておけ、おれ。

2010-11-15 01:24:52
笹本祐一 @sasamotoU1

「選ばれし者の恍惚と不安、ふたつ我にあり」(CV;千葉繁)なんて言いますが、長年やってると不安ばっかり成長していくからね。でもその不安て相手にするだけ無駄な怪物だから。見ないふりして無視するのも手。

2010-11-15 01:40:46